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 「東京五輪の即刻中止」「今すぐ全原発の停止」は、「行き過ぎ」「非現実的」か

国際教育(2019/09/15) 元スイス大使・村田光平、原発専門家アーニー・ガンダーセン、東海村JCO臨界事故、東海村「東海再処理工場」、東海第二原発(茨城県、日本原電)は別名「東京原発」

「東京湾の放射能汚染は今」
東京湾の放射能汚染『東京新聞』
出典 https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/824

1 はじめに
 私が前回のブログを載せると翌日に私の主宰する研究所の研究員から次のようなメールが届きました。
「先生が上げてくださったブログをFacebookでシェアしたところ、ドイツ在住の私の教え子から以下のような興味深いコメントが来ました。なお、本人に了解をとっていないので、転載等はご遠慮いただければありがたいです。」
 そこで早速、ドイツからの便りを非常に興味深く読ませてもらいました(仮にDさんとさせていただきます)。
 研究員から届いたメールには「なお、本人に了解をとっていないので、転載等はご遠慮いただければありがたいです」と書いてあったので詳細は割愛させていただきますが、Dさんの鋭い日本評に感心しました。
 また、欧州から見ると日本がどのように見えているのかがよく分かる便りで、私がブログで書いたことが誤りでなかったことを再確認できて非常に有難いものでした(これも上記の事情で詳細は割愛)。
 しかし、いくつか気になるところも散見されました。たとえば次の箇所(下線部)です。
さすがにオリンピック中止とかは行き過ぎだと思うんですが、放射線とか福島原発については欧州全体でもまあ割とこんな感じで解釈されています。
 「今すぐ原発全停止!みたいな非現実的なことは言いませんが、事故後の処理といい、煽り運転と反韓と天気予報ばっかり報道して福島のこと全然取り上げないメディアといい、ほんと日本国民として情けなくなっちゃいます。」

2 オリンピック中止は「行き過ぎ」か
 Dさんは上記で、「さすがにオリンピック中止とかは行き過ぎだと思うんですが」と述べています。
 しかし、東京オリンピックは「二次被曝」という殺人行為を参加者に強いるという意味で、ニュルンベルク裁判で言う「人道に対する罪」にあたります、
 福島や東京がどれくらい深刻な事態であるかは、大手メディアが報じませんから、知らないのは日本人ばかりなりです。
 具体的には近刊の『東京五輪がもたらす危険』を読んでもらうのが一番ですが、私のブログを丁寧に読んでもらえば、かなりの程度は分かってもらえるはずです。
 特に「追記3」を読んでもらうだけでも、東京の現実をかなりの程度は分かってもらえるはずです。リンクの東京新聞は地方紙ですが、その取材力に感心します。
 さらに私がブログでリンクを貼った動画を丁寧に時間をかけて試聴してもらえば、もっと具体的な事実が明らかになり、それらはDさんの胸を打つはずだと確信しています。
 それでも足りなければ元スイス大使だった村田光平氏の次の訴えを読んでみてください。つまり、オリンピック中止は決して「行き過ぎ」ではないのです。
 (ただし、これを読むのは私のブログのリンク記事を試聴してからにしてください。)

*オリンピック中止を求めて国際オリンピッ ク委員会のBach会長宛にメッセージ&カーター米元大統領宛のメッセージも。
http://drrimatruthreports.com/murata-san-international-action-for-tokyo-2020-olympics-rad-risk/
*村田光平氏へのインタビュー
https://www.data-max.co.jp/article/28745
https://www.data-max.co.jp/article/28747/
*村田光平氏の公式サイト
http://kurionet.web.fc2.com/murata.html#anchor54

元スイス大使、村田光平
村田光平 (2)

3 原発全停止は「非現実的」か
 Dさんは更に上記で「今すぐ原発全停止!みたいな非現実的なことは言いませんが」と述べています。
 ドイツでは「2022年には原発が全て停止する予定」であり、そこに住むDさんから、まさかこんな言葉が出てくるとは思いませんでした。
 しかし、すでに日本の原発は東日本で稼働中のものはありませんし、西日本で稼働しているのは5原発だけです。ですから決断すれば原発全停止は容易にできます。
 しかも、これらの原発も安全対策の費用がかさみ、経済的には採算が取れないので、できればやめたいのですが、政府(実は裏のアメリカ)がやめさせないのです。実は本音のところ原発会社もやめたいのです。
 それはともかく、村田光平氏が語る次の事実を見てください。
* 「東海第二原発」(日本原電)は別名「東京原発」とも言われています。その理由は東京からわずか110kmしか離れていないので、一度事故が起これば、最悪の場合は首都機能が麻痺し、首都圏壊滅≒国家壊滅です。
* 東海第二原発から東京駅まではたった116kmしかありません。爆発後322分(風速毎秒6mで約5時間)で東京に放射能が到達します。30km圏内に約100万人、150km圏内には3,000万人、250km圏内には少なくとも5,000万人がいます。
* さらに、東海第二原発の近くには原子力施設がたくさんあり、連鎖重大事故で放射能を大量放出する危険性が指摘されています。わずか2.8kmに「東海再処理工場」があり、大量の高レベル廃液、プルトニウム溶液が貯蔵されています。ほかにも、東海村には、JCO、原研、核燃サイクル研究所、三菱原燃などが集中しています。
https://www.data-max.co.jp/article/28747
 つまり地震大国である日本では、いつどこで大地震が起きても不思議ではないのです。しかも、その地震が原発を大揺れさせれば、停止している原発であっても、「再臨界」が始まる可能性があり、それは首都圏あるいは日本を壊滅させます。
 ですから「今すぐ原発全停止」は非現実的どころか、すぐにでも「停止」ではなく「廃炉」を現実化させないと日本が崩壊する危険性が大きいのです。しかも地震学者は、首都直下型や東南海大地震は「いつ起きても不思議ではない」と警告を発しています。
 さらに言えば、福島の事故はチェルノブイリ事故よりも大きかったのですが、日本が壊滅しなかったのは、その時の風向きが太平洋だったからにすぎない――これが専門家(たとえばアーニー・ガンダーセン)の一般的見解です。
 だとすれば、何度も言うように、「今すぐ原発全停止は非現実的」どころか、今すぐにでも現実化させないといけないのです。さもないと福島の悲劇がまたもや繰りかえされることになります。日本が壊滅するかも知れません。
 福島のひとたちは今でも裁判闘争を闘っていますが、政府の意向をくんだ裁判官たちは、被災者たちの訴えに耳を貸すつもりはないようです。そして政府は「福島は安全だ」という宣伝をオリンピックに向けてふりまくために、避難者に半ば帰郷を強制しています。
 また、福島に住む子どもたちに甲状腺癌が確実に増えているのですから、このような状況のなかで「今すぐ原発全停止は非現実的」などと言われた被災者たちは、どんな思いで、そのことばを受け止めるでしょうか。
 ノーベル文学賞の対象となった『チェルノブイリの祈り』は、ベラルーシの作家スベトラーナ・アレクシエービッチによる著作ですが、この作品で描写されている世界は、ベラルーシの被災者だけのものではなく、福島のひとたちのものでもあるのではないでしょうか。
800px-東海第二発電所所周辺の過去1年間の地震の震源分布と地殻変動-1
出典:ウィキペディア「東海第二発電所」


<追記> 時間がある方は次のリンクも視聴してみてください。福島原発の事故が起きた当初の記憶や恐怖感が、まざまざと甦ってくるのではないでしょうか。

*オリンピック開催の罪深さを指摘し村田光平氏を評価するBRIAN博士(オックスフォード大学付属仏教研究所研究員、前国際日本文化研究センター客員研究員)の論評
http://kurionet.web.fc2.com/Brian20151106.html (Japan Times掲載)

*東京オリンピックを中止せよ「元スイス大使 村田光平氏は反原発だけでなく東京オリンピック中止を求めるメッセージを世界中に送っている。IOCにも送った、、、当然反応はない(懐に入れてしまった札束は手放すに忍びないのだろう。哀れな金の亡者たち )」
https://cocomerita.exblog.jp/28171971/

*動画「フクシマ――最悪事故の陰に潜む真実」
https://youtu.be/VjY_55gd9wU
https://youtu.be/HPPJJyuZ844
https://youtu.be/GjwQHW78Afs


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