FC2ブログ

「武器より暮らしを!」「戦闘機より教育費を」「死の商人より一般庶民を」

総合文化(2019/07/01) 対外有償軍事援助(FMS)方式での武器「爆買い」、「後年度負担」と呼ばれる武器ローンの超巨額残高、NAJAT(Network Against Japan Arms Trade)


ビラ 「武器より暮らしを!」 アクションシート(表)
https://kosugihara.exblog.jp/239247735/【武器取引反対ネットワーク(NAJAT)】


 大学入試「民営化反対」の署名は、先にもお知らせしたとおり短期間であるにもかかわらず、8100筆にも及ぶ署名数となりました。
 あとで研究員から送られてきた「国会まで署名は届いたようです」という下記情報を見ると、請願書を受理し付託してくれた議員は7人で、そのなかに共産党「吉良よし子」、民主党「山本太郎」の名前があることに、目が引きつけられました。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/seigan/198/futaku/fu19800682983.htm
 私も下記ブログで書きましたが、大学入試「民営化反対」が参議院選挙の大きな争点のひとつになれば情勢は大きく変わる可能性が出てきます。「吉良よし子」や「山本太郎」等の活躍に期待したいと思います。
http://tacktaka.blog.fc2.com/blog-entry-344.htm
 山本太郎は独立して「れいわ新撰組」という政党を起ち上げ、寄せられた寄付金が今や2億円を超えるそうですが、不思議なことに、請願書受付の参議院ホームページでは会派名が「民主党」になっていました。

 それはともかく、芸能人から政界入りをしたという点で山本太郎の「れいわ新撰組」は、イタリアでコメディアンのベッペ・グリッロが2009年10月に設立した「五つ星運動」に似ています。インターネット主体の活動で既成政治に対抗する政治勢力づくりを行い、若年層を中心に支持を集めているという点でも共通点が多いと言えるでしょう。
 それでYouTubeなどで山本太郎の政策を調べてみました。そして消費税廃止を訴え、代わりの財源として大企業や超富裕層を対象にした減税をやめさせ、元の累進課税に戻すことを訴えるなど、共感するところが多々ある政策を掲げていることが分かりました。
 しかし山本太郎の政策に気にかかる点がないわけではありません。というのは、彼の政策では、国民を塗炭の苦しみから救う財源として野放図に拡大する軍事費があるにもかかわらず、それに一言もふれていなかったからです。
 それは巨大な軍事費に表れているだけでなく、自衛隊基地の野放図な拡張強化にも現れています。国民の眼が沖縄・辺野古の埋め立て問題に引きつけられている間に、沖縄の小さな島々が軒並みに「攻撃基地化」されているだけでなく、それが萩市・岩国市・秋田市など本土にも及びつつあるからです。

 中国や北朝鮮が今にも日本に襲いかかってきそうだというのなら話は分かりますが、現在の中国は「一帯一路」という経済政策に全力を注いでいますし、北朝鮮もアメリカと平和条約を結び、一刻も早く「開放経済」に転換したいと願って、トランプ外交に全力を注いでいます。
 ところが日本だけが中国や北朝鮮を仮想敵国として軍拡に邁進しているのです。これでは日本国民の貧困化は進行するのみです。
 冒頭に掲げたポスターは、私も会員になっている【武器取引反対ネットワーク(NAJAT)】が作成したものですが、その裏面では、このような軍事費をやめればどのようなことが可能かを、具体的な数字で示しています。
 その典型例が、事故ばかり起こして、アメリカでは使われなくなっているF35戦闘機の「爆買い」です。欠陥戦闘機147機の「爆買い」をやめただけでも、6兆2000億円の財源が生まれるのです。
 そこで、以下では、そのポスターの裏面を紹介させていただきます。時間がある限り、ゆっくり「味読」していただきたいと思います。

<註1> 軍拡や外国の「政権転覆」に言及しないのであれば、大統領予備選でヒラリー女史と互角に闘った自称「社会主義者」=サンダース上院議員と同じで、いずれ山本太郎の人気も急落していく可能性があります。
<註2> せっかく大学入試「民営化反対」国会請願署名の紹介議員のひとりになっているのですから、山本太郎は、大学入試「民営化」についても、それに反対する政策を明確に掲げるべきでしょう。なぜなら大学入試「民営化」のために莫大な税金が民間業者に流れ込んでいくのですから。




ポスター「武器より暮らしを!」の裏面

<私たちに必要なのは軍拡ではなく、 生活を支えるための税金の活用です>

 安倍政権のもとで、アメリカ製高額武器の「爆買い」が留まるところを知りません。イージス・アショア2基でな んと6000億円超。そして、を購入する方針のF35戦闘機は、1機116億円に維持費307億円を加えると、総額 で6兆2000億円を超えることが明らかになりました。
 米国側に極めて有利な条件で武器を買わされる「FMS」(対外有 償軍事援助)方式での購入は、2019年度予算案では7013億円と、2012年度の5倍にまで膨脹しています。そのうえ2019年度の軍事費は、本予算に史上最高の5兆2574億円が計上され、さらに第2次補正予算にも過去最高の3998億円が盛り込まれました。
 また、2018年末に閣議決定された「中期防衛力整備計画」では、向こう5年の 軍事費を、それまでの5年分を2兆8000億円も上回る27兆4700億円としています。しかも、巨額の武器購入の結果、「後年度負担」と呼ばれる武器ローンの残高5兆3000億円と、本予算に匹敵する規模にまで膨れ上がっています。
 こういった量的な拡大だけでなく、安全保障政策の質的な大転換も大きな問題です。同時に閣議決定された新たな 「防衛大綱」は、いずも型護衛艦の空母化長距離巡航ミサイルの導入など、「専守防衛」を葬り去り、自衛隊を攻撃型の軍隊へと変質させるものです。
 「軍事費削って暮らしに回せ!」。大軍拡をやめて予算を社会保障や教育の分野に振り向けることを求めて、声をあ げていきましょう。

<年金>
2013年からの老齢基礎年金・厚生年金支給額の減額に続き、2015年から長期にわたり自動的に支給額が削減される「マクロ経済スライド」が発動されており、高齢者世帯の貧困状況はますます悪化しています。

<生活保護>
2013年からの大幅引き下げに続き、2018年10月から新たに、食費など生活費にあてる生活扶助が最大で 5%、3年間かけて引き下げられます
 これにより、生活保護世帯の約7割の生活扶助費が減額となります。 政府はこの減額によって160億円の予算削減を見込んでいます。
 生活保護基準は、最低賃金や住民税非課 税限度額など様々な制度の基準になっているため、引き下げは暮らしの多方面に悪影響を与えます。

<教育予算>
教育予算があまりにも貧弱なため、公立小・中・高等学校では半数以上の教師が過労死ラインで働いてい ます
 もともと日本は、GDPに占める教育への公的支出の割合が、主要国の中で例年最下位。高等教育 の授業料が、OECD加盟国の中で最も高い国の一つであり、過去10年、授業料は上がり続けています。
 給付型奨学金は2017年にようやく導入されたものの、対象は住民税非課税世帯に限られ、学生数は各学年わずか2万人、給付額は月2~4万円に過ぎません。一方、2011年から2016年の5年間で、延べ 15,338人が、奨学金の関係で自己破産しています


ビラ 「武器より暮らしを!」 アクションシート(裏)


スポンサーサイト



新刊『寺島メソッド「日本語教室」レポートの作文技術』の書評

総合文化(2019/06/20) 「最も優れた疑問」を見つけるというのは、「解決可能な最も困難な疑問」を見つけるということ

『寺島メソッド「日本語教室」レポートの作文技術』

 私の主宰する国際教育総合文化研究所の研究員から強く催促されていた、拙著『寺島メソッド「日本語教室」レポートの作文技術』(あすなろ社)が、やっと6月15日付けで発売になりました。
 この拙著に対して、さっそく6月16日付けで、次のような、実体験に基づく素敵な書評がアマゾンに載っていました。感謝感謝でした。
 また長周新聞も書評を載せてくれましたが、驚いたことに、その書評が載ったのは発売日3日前の6月12日号でした。驚愕の一語でした。
 しかも私の主張したかったことを極めて的確に要約してあり、これまた感謝感謝でした。
 これもAmazon BookReviewの後に載せておきますので、時間があるときに読んでいただければ幸いです。


「知の世界」へ誘う作文技術の指南書―「引用」「説明」から「疑問」へ
Amazon BookReview 2019年6月16日

 本書は著者が教育学部で教えていたときのレポート指導の方法を公開したものである。私自身も実際に院生(当時50歳)として氏の指導を受けたことがあるのでその時のことを懐かしく思い出しながら読んだ。

氏が授業開きで配布する手引きには「課題図書を読んで各章毎に印象に残ったところを「引用」し、その「理由」を書き、最後に最低ひとつの「疑問」を付け加える」(p.9-10)とあるのだが、私は院生だったので「引用」「理由」ではなく各章毎に「要約」を書いてから「疑問」を書くという指導だった。

ところが「感想」ならば何とか書けるのだが、この「疑問を見つける」というのが最初のうちはなかなかできなかった。今回、本書で次の一節を読んでその理由が分かったような気がした。「教師から教えられた知識を丸暗記して試験で吐き出すのが従来の勉強でした。…世界最強の大国が嘘をつきながら戦争を始める時代にあっては与えられた知識・情報を鵜呑みにするのではなく「立ち止まって考える力」が不可欠です」(pp.11-12) つまり、当時の私には情報を批判的に読み解く力が付いていなかったのである。受験勉強で染みついた丸暗記の後遺症は30年後も私の頭の中に残っていたのだ。

本書には「疑問を見つける」ことに関しては次のような指摘もあり印象に残った。「疑問の理由を説明できることそのものが高度な学力を持っている証拠」「「最も優れた疑問」を見つけるというのは、「解決可能な最も困難な疑問」を見つけるということなのです。実はノーベル賞受賞者というのは、実はこのような疑問をつくり出した人なのです」(pp.12-13)。そういった疑問を解決したときにはじめて研究者は「驚き」や「発見」を感じて、それは「価値ある研究」となるのだろう。

 氏はまたその視点から英語教育学会の論文についても次のように述べている。「結論が初めから予想されているようなことを、論文らしく見せるために統計処理したとしか思うようなものが少なくない。つまりは本当に何かを知りたいからおこなった調査というよりも、何か論文を書かなければいけないからデーターを集めただけの論文である」。私自身が日頃から感じていた違和感の正体がズバリと指摘されていて痛快に感じたと同時に心に刻むべき自らの戒めとしたいと思った。

 また第Ⅰ部は氏の大学での実践記録として読むこともできる。昨今は最初からグループ活動を前提とした授業がデザインされることが多いが、本書には次のような記述がある。「教師から与えられた課題図書で浮かんだ疑問をレポートに書き、それらの疑問に対して教師が答えていくというスタイルでは物足りなくなってきた。そこでその疑問をグループで出し合い発表するというスタイルにしようと思った」(pp.60-61、投稿者による要約)。

 その様子は第Ⅱ部に紹介されている学生のレポートで詳しく知ることができる。そこを読むと、書き手の「疑問が疑問を生んでいく」過程が読み手に伝わってきてどんどん引き込まれる。第2章から読んでから第1章を読むというのもこの本の読み方としてあっていいと思ったほどである。いずれにしても本書が多くの教師の方に読まれ、学生を本当に価値のある「知の世界」へ誘う手引き書として活用してほしいと思った。


長周新聞の書評
書評 長周新聞『レポートの作文技術』 (縦長)

千葉県の幕張メッセで今年、大規模な国際武器見本市が2度も!

総合文化(2019/05/16) 
 MAST(欧米で毎年開催、国際的な海軍武器見本市)、DSEI(ロンドンで隔年開催の大規模武器見本市)、千葉県1994年10月「非核平和千葉県宣言」、地方自治法244条「県立施設の設置目的」、日本コンベンションセンター国際展示場「幕張メッセ」の設置管理条例第2条「設置目的」

武器見本市


 私も会員になっている「武器取引反対ネットワーク:NAJAT」の杉原浩司代表から、[転送・転載歓迎/重複失礼]として後述のようなメールが送られてきました。
 MAST Asia 2017 では、日本からも三菱重工、川崎重工、新明和工業などが参加し、誘導ミサイル駆逐艦、水陸両用車などを出展したそうです。日本もいよいよアメリカと同じような軍産複合体への道を歩み始めているようです。
 安倍政権の下で日本人の貧困化は進む一方ですから、上がり続ける消費税に喘ぐ一般庶民の購買意欲は減退の一途です。他方、大企業と金持ちには大幅減税です。こういう状況では、大企業は庶民にものを買わせることは諦めて、政府にものを買わせる方向に大転換しようとしています。
 その典型例が政府援助による原発開発や全国の大学図書館改修計画でしたが、それは今や、民間企業の軍需産業への大規模進出というかたちで実現化しようとしています。しかし一旦、この道を歩み始めたら、日本は戦争抜きには生きていけなくなります。アメリカを見れば、それがよく分かります。
 死の商人として名高いロッキード・マーチン社CEOマリリン・ヒューソン氏の「中東、中国、北朝鮮の緊張がある限り、我が社の繁栄は続く」という言葉は、何故アメリカが嘘をついてまで戦争をし続けているかの理由をみごとに吐露しています。こう考えると、安倍政権の「壊憲=憲法改悪」にかける強い思いも、実によく理解できます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<幕張メッセでの武器見本市に反対するネット署名などのご案内>
https://kosugihara.exblog.jp/239250776/

東京の杉原浩司(武器取引反対ネットワーク:NAJAT)です。
 千葉県の幕張メッセで今年、大規模な国際武器見本市が2度も予定されています。
※6月17~19日 《MAST Asia 2019》 https://mastconfex.com/asia2019/
日本で3回目、幕張メッセでは2回目となる海軍関係の武器見本市
※11月18~20日 《DSEI JAPAN》 https://www.dsei-japan.com/jp
英国で隔年開催される有名な総合武器見本市の初の日本出張開催

  「安保関連法に反対するママの会@ちば」「幕張メッセでの武器見本市に反対する会」(NAJATメンバーも参加)はこの間、様々な取り組みを続けてきました。
*千葉県への要望書提出や県議会などへの請願、
*千葉県議選立候補予定者への公開質問状提出、記者会見、
*街頭でのスタンディング&シール投票やマネキンモブなど、
 千葉県が貸し出し中止を決断しない中、最初の武器見本市「MAST Asia2019」がいよいよ6月17日~19日に迫ってきました。
 この3日間、会場近くで抗議行動を行う予定ですが、それに先立ち、ネット署名や紙署名、リーフレットの普及、6月1日のプレ抗議集会「武器よさらば アートフェス」など、様々な取り組みを展開していきます。ぜひご参加、ご協力をよろしくお願いします。

------------- ネット署名本文 ------------- ------------- -------------
<幕張メッセで武器見本市を開催しないでください>

千葉県知事 森田健作さま

 今年6月に「MAST Asia 2019」、11月に「DSEI JAPAN 2019」という国際的な武器の見本市が、千葉市にある千葉県の県有施設、幕張メッセで開催されようとしています。
  MASTは海洋防衛の武器の国際的な見本市です。2006年を皮切りに欧米諸国で毎年開催され、2015年にパシフィコ横浜でアジア初の「MAST Asia2015」が開催されました。
 その2年後の「MAST Asia 2017」から会場が幕張メッセに移され、「MAST Asia 2019」も同会場で開催されようとしています。日本での開催は3回目となりますが、3回も開催された国は、今のところ他にはありません。
  「MAST Asia 2017」では、日本からも三菱重工、川崎重工、新明和工業などが参加し、誘導ミサイル駆逐艦、水陸両用車などを出展しました。
 「DSEI JAPAN」は、ロンドンで隔年開催されている大規模武器見本市 DSEI の、日本での初めての出張開催であり、「日本初の総合防衛展示会」と銘打ち、陸海空軍、サイバーのあらゆる武器を出展します。
  「日本の防衛のために見本市は必要」との声もありますが、これらの見本市は外国企業が日本に武器を売り込むだけではなく、日本から外国へ、あるいは外国から外国への武器ビジネスの場ともなるのです。
 ここで、MAST Asia にも出展する、死の商人として名高いロッキード・マーチン社CEOマリリン・ヒューソン氏の言葉をご紹介します。「中東や中国、北朝鮮の緊張がある限り、我が社の繁栄は続く」
 見本市は防衛のためなのでしょうか? この言葉が表すように、軍需産業が繁栄するためのものではないのでしょうか? いったいこの人たちは、自らの産業がもたらす多くの人々の不幸を想像したことがあるのでしょうか?
 幕張メッセは過去、「9条世界会議」や「ホビーショー」などの平和的、文化的イベントに使われてきました。
 その同じ会場で、武器商人が集い、世界の軍拡を助長するイベントをするのは容認しがたいものがあります。
 幕張メッセが「軍需産業のメッカ」のような不名誉なレッテルを貼られてしまうことは、千葉県民として恥ずべきことです。
 それだけでなく、平和憲法を誇るすべての日本の市民にとっても、到底許されるものではありません。
 何より、ここで展示された「防衛装備=武器」により、どこかの国々に緊張がもたらされ、その国に住む人々、とりわけ子ども達が傷つけられ、殺されてしまったら・・・。
 それは、黙認していた私たちにも責任があるのではないでしょうか。
 したがって、この状況は、千葉県だけの問題ではなく、「防衛」の名を騙り、各国に緊張の種をばらまくこのような「武器の見本市」などというものは、本来、日本中のどこでも世界中のどこでも、開かれてはならないはずです。
 千葉県は1994年10月に「非核平和千葉県宣言」を決議しています。武器見本市を開催することが、この宣言の「戦争という手段によらずに紛争を解決する道を追求する」という理念に反していることは明らかです。
 私たちは、この素晴らしい理念を遂行するために、「幕張メッセで武器見本市を開催しないでください」と声をあげました。
 加えて、地方自治法244条では、県立施設の設置目的は「住民の福祉の増進」とされており、武器見本市の開催はこの目的に反しています。
 さらに、「幕張メッセ(日本コンベンションセンター国際展示場)」設置管理条例第2条に明記された、「千葉県の"産業の振興"、"文化の発展"、"国際化"に資するため」との設置目的にも反することは明らかです。
 今回、「幕張メッセでの武器見本市の開催について反対」の意見が多く集まれば、開催を中止させられるかもしれません。そしてそれが「前例」となれば、今後どこかで計画される「武器の見本市の開催」を阻止できるのではないでしょうか?
 「だれの子どももころさない、だれの子どももころさせない」、そんな社会の実現に向けて、一人一人の不断の努力によってしか、私たちの社会は守れません。是非、皆さんの力をお貸しください。シェア拡散などもよろしくお願いします。

 幕張メッセでの武器見本市に反対する会(ママの会@ちば)

<ネット署名はこちらから 第1次締切:5月末>
http://chng.it/7KpNry2t
<紙署名も集めています>
https://drive.google.com/open?id=10z1jM_njHhLc8ZsvHs48KUt6MPrLDPdz
※こちらも5月末締切です。



武器見本市2

◆【リーフレットを広めてください!】
 幕張メッセでの武器見本市に反対する素敵なリーフ(A4で3つ折り)が完成。武器輸出をめぐる経緯やこれまで・これからのアクション、抗議先などに加えて、青井未帆さん、志葉玲さん、望月衣塑子さんからのメッセージも掲載。画像はこちら
https://kosugihara.exblog.jp/239250776/
 広めていただける方は、mnw.chiba@gmail.com まで郵送先、お名前、電話番号、枚数をご連絡ください。恐縮ですが、送料をご負担いただき、1部3円以上のカンパを頂戴しています。

◆【武器よさらば アートフェス】6月1日(土) 午前11時~15時
 JR海浜幕張駅南口広場にて(雨天時は近くの屋根のある場所に移動します)
 参加型のアートや音楽を楽しみながら、「だれの子どももころさせない」「せんそうのどうぐ つくるのやめよう」をアピールします。
 今のところ、アート、コーラス、ゴスペル、ロックバンド、ジャグラー、ソーシャルダンスなどの出演が決まっています。通りすがりにアートを眺めたり、聴いたり。もちろん参加していただければ大歓迎です。来てくださいね。<チラシは↓からダウンロードできます>
https://drive.google.com/open?id=1YXqzW_p3nNMe5WD_OH8v4tueZfuvCwK0

アメリカ製F35「欠陥戦闘機」147機、6兆2000億円を爆買いの愚

総合文化(2019/05/07) F35=1機116億円、アメリカ政府監査院(GAO)、未解決の欠陥が966件、給付型奨学金の予算は105億円、自主避難者への住居支援が約80億円、1機分で認可型保育所90戸

shiba190416-f35-thumb-720xauto-157762.jpg
2018年12月24日、三沢基地で行われたF-35A配備記念式典
U.S. Air Force/Tech. Sgt. Benjamin W. Stratton/Handout via REUTERS 

前回のブログでは、私も会員になっている「NAJAT:武器取引反対ネットワーク」の杉原浩司代表から、[転送・転載歓迎」として、「大軍拡をやめさせ、憲法の理念を活かす政治を―2019年憲法記念日にあたって」と題する声明が届いたことを紹介しました。
 その声明では、安倍政権のすすめる「大軍拡」についても簡単にふれられていたのですが、その「大軍拡」についてさらに詳しく説明したものが筆ではないかと思われました。しかし幸いなことに、それに関するメールが杉原さんから届いています。
 そのメールで杉原さんは冒頭で次のように書いていました。
 「政府の給付型奨学金の予算は、2018年度で105億円とF35Aの1機分より少ない。今年3月に打ち切られた、原発事故での自主避難者への福島県からの住居支援の額が約80億円です。F35A1機分のお金があれば、90の認可型保育所を新設できます。
 「しかし、安倍政権はあくまでF35A・B戦闘機計147機の爆買いを強行する構えです。」
 「私のコメントも紹介された、志葉玲さんによるYAHOO!ニュースの記事が"爆読み"されています。大きな反響を呼んだ結果、Newsweek日本版にも転載されました。ぜひご一読ください。」
 そこで以下では、Newsweek日本版にも転載された志葉玲さんの記事を転載させていただくことにしました。
 福島原発事故で被災したひとたちにたいする支援が打ち切られ、阿蘇山の噴火で仮設住宅の生活を強いられている人たちも放置されたままです。安倍政権の眼はアメリカ政府にのみ向けられ、国民には消費税増税だけが押しつけられようとしています。
 このような政府にたいする怒りを行動に移すエネルギーは、高価な欠陥商品=F35A・B戦闘機の具体的事実を知ることによってしか生まれてこないように思います。私が志葉玲さんの記事を転載したいと思った所以です。
 この記事には衆院予算委員会(2019.2.15)における宮本徹議員の質問も動画で視聴できるようになっていました。25分程度のものですから、何か仕事をしながら耳で聞くだけでもよいので、ぜひ聞いていただきたいと思いました。
 これをお聞きいただければ、F35A・B戦闘機がいかに深刻な欠陥をもった戦闘機であるかを、生々しい事実で知ることができます。F35を操縦していた自衛官がいままだ行方不明のままという事故も、起こるべくして起きた事故だということが分かりました。


墜落したF35、1機分のお金で何ができたか
―「欠陥商品」147機6兆2000億円を爆買いの愚

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/04/f35114762000.php
志葉玲(フリージャーナリスト)Newsweek 2019年4月16日(火)

<度重なる事故で性能が疑問視されているF35の爆買いをアメリカに約束した日本。その代償は高くつく>

 航空自衛隊三沢基地(青森県)所属の最新鋭戦闘機F35Aが太平洋上で墜落したと、10日、岩屋毅・防衛大臣が記者団に語った。
 同戦闘機の尾翼の一部が発見されたものの、操縦していた自衛官は、まだ行方不明のまま。大変痛ましいことであり、筆者としても、その生存を祈りたい。
 他方、F35シリーズは、以前からその安全性が疑問視されてきた上、1機116億円もする「米軍史上、最も高価な戦闘機」であることから、同シリーズを147機も爆買いしようとする安倍政権の計画にも批判の声が上がっている。

<懸念されていた966件の欠陥>

 安倍政権の兵器爆買いの問題を指摘してきた市民団体「NAJAT(武器取引反対ネットワーク)」代表の杉原浩司さんは「F35のトラブルは以前から懸念されていた」と語る。
20190412-00122036-roupeiro-002-9-view.jpg
(F35A戦闘機 米国防総省のサイトより)

 「今年2月に国会で宮本徹・衆院議員が追及したように、F35シリーズは昨年1月の時点で未解決の欠陥が966件もあることが、米政府監査院(GAO)に指摘されていました。 実際、2017年にパイロットの酸素欠乏が6回も起きるなど、F35シリーズは重大トラブルを起こしていますし、未だそれらの欠陥を改善しきれていません。
 F35シリーズの海兵隊仕様であるF35Bは、昨年9月に墜落事故を起こし、米国防総省は国内外の全てのF35シリーズの飛行を一時停止していました。
 それにもかかわらず、2012年に決めていたF35Aを42機購入に加え、安倍政権は昨年末に閣議決定した『中期防衛力整備計画』で、105機(うち42機はF35B)も追加購入するとしているのです」(杉原さん)。


【動画】F35 欠陥把握せずに爆買い(2019.2.15 衆院予算委員会 宮本徹議員の質問)

<1機116億円のF35のかわりにできたこと>

 安全性に疑問が持たれる上、1機116億円という高価さからも、杉原さんは安倍政権のF35シリーズ爆買いを批判する。
 「政府の給付型奨学金の予算は、2018年度で105億円とF35A 1機分より少ない。今年3月に打ち切られた、原発事故での自主避難者への福島県からの住居支援の額が約80億円です。F35A1機分のお金があれば、90の認可型保育所を新設できます。
 F35シリーズは維持管理費も高く、運用30年で1機あたり307億円もかかります。安倍政権が計画している147機の購入費・維持管理費をあわせると、総額で6兆2000億円という莫大な金額となります。
 人々の暮らしや教育への支援をないがしろにしながら、トランプ政権に媚を売るために、欠陥戦闘機を爆買いすることは許されません」(同)。

 野心的な軍拡を進める中国やロシアに対抗するためには、防衛費増はやむ無しという主張もあるが、杉原さんは「むしろ、逆効果」と反論する。
 「レーダーに映らず、強力な爆弾を搭載できるF35シリーズは極めて攻撃性の高い戦闘機で、日本の防衛戦略の基本方針である『専守防衛』の域を超えています。
 F35シリーズを自衛隊が大量配備することは、中国やロシアにさらなる軍拡の口実を与え、際限のない軍拡競争で日本の財政をさらに圧迫するという事態を招きかねないのです」(杉原さん)。

<兵器爆買い、トランプのさらなる要求を招く>

 安倍政権のF35シリーズ爆買いの背景には、安全保障とは別の動機もあるようだ。
 防衛省や自衛隊の動向に詳しい半田滋・東京新聞論説兼編集委員に筆者が聞いたところ 「米国のトランプ大統領は日本の自動車に関税をかけようとしています。それを防ぐため、F35シリーズやイージス・アショアなど米国の兵器を爆買いしているのです」という。
 「これに味をしめたトランプ大統領が来年秋の大統領選での再選に向けて、日本へさらに法外な要求をしてくるかもしれません」(同)。

<カナダはF35購入を白紙に>

 トランプ大統領のご機嫌をうかがうために、あまりに高価かつ安全性にも疑問が生じているF35シリーズを爆買いするべきなのか。
 カナダも、トランプ政権から貿易摩擦にからみ圧力を受けているが、F35シリーズについては、65機を購入する計画を白紙にし、今年5月に改めて次期戦闘機の入札を行うとしている。
 その入札は、必ずしもF35にこだわらず、ユーロファイタータイフーン(英独伊等の共同開発)や、ラファール(フランス製)、グリペン(スウェーデン)も含めて行うのだという。
 日本としても、今回の事故の原因を徹底的に検証するとともに、人々の生活や教育への支援をないがしろにしている中での兵器爆買い自体を見直すことが必要なのではないだろうか。(了)

[執筆者] 志葉玲
 パレスチナやイラクなどの紛争地での現地取材、脱原発・自然エネルギー取材の他、米軍基地問題や貧困・格差etcも取材、幅広く活動するジャーナリスト。週刊誌や新聞、通信社などに寄稿、テレビ局に映像を提供。著書に『たたかう!ジャーナリスト宣言』(社会批評社)、共編著に『原発依存国家』(扶桑社新書)、『イラク戦争を検証するための20の論点』(合同ブックレット)など。イラク戦争の検証を求めるネットワークの事務局長。オフィシャルウェブサイトはこちら。
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。


憲法記念日と日本の軍拡「アメリカ兵器の爆買い」

総合文化(2019/05/06) 有償軍事援助制度(FMS: ForeignMilitarySales)、「ミサイル要塞化」が進む南西諸島(与那国島・石垣島・宮古島・奄美大島)、朝鮮「2.8独立宣言」「3.1独立運動」から100年

「平和と命と人権を! 5.3憲法集会」でプラカードを掲げる参加者=東京都江東区
AS20190503001539_commL.jpg

  「平和といのちと人権を!5・3憲法集会 -許すな!安倍改憲発議」では、昨年を上回る約6万5千人の参加だったということで、国民の安倍政権への憤りを感じさせるものでした。
 さる5月1日は「メーデー」だったにもかかわらず、労働者の祭典は「改元騒ぎ」で消し飛ばされてしまいました。今にして思うと、この日を「令和元年の出立日」にした狙いもここにあったのかも知れない!と思い至りました。
 にもかかわらず5月3日の「絹布記念日」は昨年を上回る参加者であり、全国各地でも改憲反対の集会が盛り上がっていたようで、未来への光を見るような気がしました。

 ところで、私も会員になっている「NAJAT:武器取引反対ネットワーク」の杉原浩司代表から[転送・転載歓迎」として便りと声明が届きました。
 下記の杉原「挨拶」とNAJAT「声明」を読んでみて、これはやはり緊急に「転送転載」すべき内容だと思い、このブログでも紹介したいと思った次第です(下線は寺島)。
 とりわけ「アメリカ政府の言い値で」高額の欠陥武器を「爆買い」させられている実態は国民の生活を直撃するものです。この実態を一刻も早く市民国民に知ってもらいたいと思った所以です。
 連載「英語教育残酷物語」の続きを期待されている方には申し訳ないのですが、お許しいただければ幸いです。


【挨拶】
 本日5月3日、憲法記念日。私たちNAJATメンバーも参加した東京・有明防災公園での「平和といのちと人権を!5・3憲法集会 -許すな!安倍改憲発議-」は、昨年を上回る約6万5千人の参加でした。
 この底力で、改憲発議も、「先取り壊憲」も食い止め、安倍政権を一日も早く退陣に追い込みたいと思います。
 NAJATでは、2019年の憲法記念日にあたって、以下の声明を発表しました。ぜひご一読いただき、広めていただけるとありがたいです。また、後半には、憲法集会でも1900枚を配布した「武器より暮らしを!」アクションシート改訂版の案内も載せています。ぜひご注文、ご活用ください。

【声明】
大軍拡をやめさせ、憲法の理念を活かす政治を~2019年憲法記念日にあたって~
https://kosugihara.exblog.jp/239247780/

 軍隊を持たず、武力による紛争解決の放棄を誓った日本国憲法。植民地支配と侵略によって「列強」の仲間入りを追求した果ての惨状。その深甚なる反省から生まれた平和憲法は今日、施行から72年を迎えました。
 私たちはしっかりとこの国の現状を捉え、憲法の目指した国家像や世界の未来の姿に照らして、何をすべきかを見定めなければならないでしょう。
 最高額を更新している防衛費5兆2,574億円を含む2019年度の国家予算101兆4,571億円は既に成立してしまいました。
 2018年度の第2次補正予算にも3,998億円もの防衛費が含まれており、実際の単年度あたりの軍事費は5兆6,500億円にも達しています。これは、文部科学省予算5兆5,287億円を超えています
 中でも、アメリカ国防総省によるFMS(有償軍事援助制度)によって、武器メーカーから直接ではなく、米政府を通して言い値で買う高額兵器が急増しています
 アメリカとの「貿易摩擦の緩和」を名目に、イージス・アショア、F35戦闘機、長距離巡航ミサイル、無人偵察機などの導入や、既存のイージス艦の弾道ミサイル対応改修等が行われています。
 一方、驚くべきことに、政府の給付型奨学金の予算は、2018年度で105億円とF35A戦闘機1機分(116億円)以下です。また、今年3月に打ち切られた原発事故での区域外避難者への福島県からの住居支援の額は、さらに少ない約80億円に過ぎません
 この「武器爆買い」状況のもとで、圧迫される財政を背景に、調達費支払いの延期や開発をめぐり、政府と日本の軍需産業との間に「きしみ」さえ生じています。
 このように、日本政府は、中国の海軍力増強など「安全保障環境が一層厳しい」ということを大義名分に、これまでの中期防衛力整備計画とも合致しない武器購入を官邸主導で決定し、限りある財源を注ぎ込んでいます。
 これは、海外での権益保護をうたって正当化された、戦前の陸海軍の歯止めなき拡大による財政圧迫と、産業の軍需化を連想させます。
 裏工作までして獲得した1940年の「東京オリンピック」開催を、中国侵略の収拾ができなくなったために返上したことも、大いなる教訓として思い起こすべきでしょう。

 今年は、日本が植民地支配していた朝鮮半島全土で独立宣言が叫ばれ、民衆が街頭に繰り出した「2.8独立宣言」「3.1独立運動」から100年でもあります
 植民地支配の歴史を忘れ、民族差別がいまだに横行する中、日本では、歴史的な南北首脳会談や米朝首脳会談の流れを冷笑するばかりか、政府でさえ「同盟国」韓国との軍事緊張まで演出し、朝鮮民主主義人民共和国の脅威を言上げしているありさまです。
 政治・外交の劣化と停滞は既に大きな損失を生んでいます。
 その中で、武器爆買いや辺野古新基地建設強行をはじめとする大軍拡は、社会保障や教育を切り捨て、市民生活を圧迫し、貧困を「自己責任」として押し付けていこうとしています。
 さらに「ミサイル要塞化」が進む南西諸島(与那国島・石垣島・宮古島・奄美大島)では、沖縄戦の悲惨な記憶をあざ笑うかのように軍事が市民生活を浸蝕しつつあります
 私たちは歴史から何も学ばなかったのでしょうか。私たちはかくもたやすく対外危機に煽られて平和の資産を手放そうとするのでしょうか。
 硝煙が漂い始めた現在、しかしまだ憲法の条文には手が付いていません。ここから私たちは、大軍拡にストップをかけ、安倍晋三政権が目指す明文改憲はもちろん「先取り壊憲」をも食い止めたいと思います。
 予算を武器より暮らしに振り向けることのできる代表を議会に送り込み、周回遅れでも東アジアの平和構築のために積極的に参加していきたいと思います。ともに力を尽くしましょう。

2019年5月3日 武器取引反対ネットワーク(NAJAT)
東京都新宿区下宮比町3-12 明成ビル302 3・11市民プラザ気付

---------------------------
★NAJATアクションシート改訂版が完成しました!
https://kosugihara.exblog.jp/239247735/

「武器より暮らしを!」とわかりやすく訴える大好評のNAJATアクションシートの改訂版が完成しました。
 最新のデータを反映させてリニューアルしています。安倍首相あてのハガキも組み込んでいます。引き続きご活用ください!こちらからダウンロードできます。
http://chechennews.org/sharedoc/actionsheet_8_1.pdf

<1枚10円で送料無料で発送します。どしどしご注文ください!>
【注文先】 ※お名前と郵送先、枚数、電話番号をお知らせください。
メール anti.arms.export@gmail.com
電話 090-6185-4407(杉原)

軍事的従属と文化的従属ーー氏名の英語表記からみる「日本の家畜化」、その3

総合文化(2017/03/01)、占領政策、「洗舌」工作、マクガバン報告、「長寿県」沖縄の転落

日本人の味覚・食文化を変えさせるため、敗戦直後に全国を巡回したキッチンカー
キッチンカー


 現在のアメリカは、ますます混迷を深めているように思います。トランプ新大統領になってからも、ロシアに対する好戦的姿勢は変わりそうにないからです。
 トランプ氏は、Deep State「裏国家」の指示に従って、側近のマイケル・フリン(大統領補佐官・国家安全保障問題担当)の首を切りましたが、民主党も共和党も「戦争中毒」にかかっていて、ますます核戦争が近くなってきているように見えます。
 それを示すのが、アメリカ最大の反戦グループ共同体(ANSWER)のまとめ役Brian Becker氏にたいする次のインタビューでしょう。
*US Republicans & Democrats both addicted to war and militarism
「共和党も民主党も、戦争と軍国主義の中毒にかかっている」
https://www.rt.com/op-edge/378929-us-republicans-democrats-war/(28 Feb, 2017)
 これについて詳述しているゆとりが今はありません。というのは、長周新聞に連載された拙稿「軍事的従属と文化的従属ーー氏名の英語表記からみる『日本の家畜化』」の紹介が、まだ終わっていないからです。
 これについては、長周新聞編集部から更に次のような反響があったことを知らせてくれましたので、これを紹介して拙稿の紹介を打ち止めにさせていただきます。刻々と変化するアメリカ情勢およびRTについては、後日にゆずります。


On 2017/01/20
> 寺島隆吉先生
> 当方のコンピューターのトラブルで、先生のメールの拝受、今となり申し訳ありません。
> 「軍事的従属と文化的従属」の反響ですが、広島の開業医の**氏から届いたファックス(影がつき読みにくいですが)を添付します。同氏は、とくに最終回の紙面を切り貼りコピーして、「目からスケール(うろこ)でした。スケールの大きい国家論です」との説明をつけて、患者や薬局に配布されています。


On 2017/01/27
> 寺島隆吉先生
> 「軍事的従属と文化的従属」について、今年**工業大学を退職された先生(専門は数学、システム論)の感想です。退職後、居住地で地域の人に英語を教えておられます。

> 「英語を地域の人たちと一緒に勉強し、月謝を大根でもらうというのが、わたしの理想とするところだ。地域によって勉強の仕方も違ってくる。やはり日本人は日本の文化のなかで英語を学び行動すべきだ。
 寺島先生の文章は、毎回読ませてもらっているが、立派な方がおられるとの思いが募る。寺島先生は英語=国際化と思う日本人を批判され、英語を学んで何をしたらいいかを書かれている。私も、10年間アメリカにいたから共感するところが多い。
> トランプが大統領になった方がよかったと思う。ヒラリーの方が良かったというキャンペーンは、そうじゃない。トランプ問題は、日本の問題だ。トランプにどうあってほしいというのではなく、われわれが日本をどうするかが問われている。日本の運命は日本人が決めるのだというあたりまえのことが、ようやく、俎上にのぼってきた」



<註1> 新聞では5回にわたる連載でしたが、それを長周新聞のホームページで一家にまとめて掲載してあります。ここでは新聞にあった写真はなく、まったく文字だけですが、一気にまとめて読んでみたい方は下記を御覧ください。
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/gunjitekijuuzokutobunnkatekijuuzoku.html
<註2> 以下の新聞記事は、そのままの画面では、文字が小さすぎて読みづらいと思われます。しかしパソコンのキーボードの「Ctrl」というキーを押しながら「+」のキーを押すと文字がどんどん拡大されていきます。読みやすい大きさにまで拡大してください。
 読み終わって元の文字サイズに戻したいときは、同じように、「Ctrl」というキーを押しながらマイナスのキー「ー」を押すと文字がどんどん縮小されていきます。適当な大きさに縮小されるまで何度もマイナスのキー「ー」を押してください。



s-長周新聞20170113 軍事的従属と文化的従属4-1
長周新聞20170113 軍事的従属と文化的従属4-2
s-長周新聞20170116 軍事的従属と文化的従属5-1
長周新聞20170116 軍事的従属と文化的従属5-2


軍事的従属と文化的従属ーー氏名の英語表記からみる「日本の家畜化」、その2

総合文化(2017/02/23)、マケレレ会議の原則、フェトフッラー・ギュレン、ギュレン学校・ギュレン運動、CIA工作員=英語を母語とする英語教師?


トルコ、イスラム原理主義指導者フェトフッラー・ギュレン
ギュレン


 最初の予定では、「偽旗報道Fake News、その4」として、RT(Russia Today)について書こうと思っていたのですが、前回のブログでは予定を変更して長周新聞に載った拙稿を紹介することにしました。
 大統領選挙の間も、選挙が終わってからも、元大統領オバマ氏やヒラリー女史は、大手メディアと一体になって嘘をばらまきながら、その嘘を暴露し続けているRTを、「偽旗報道」の典型だとして攻撃していました。
 しかし政権が代わりトランプ氏が大統領になって情勢も大きく変化したので、RTの紹介については、長周新聞に連載された拙論の紹介が終わったあとに、改めて取りあげたいと思うようになりました。
 嬉しいことに、長周新聞の編集部の方から、この連載について下記のような反響があったことを知らせてくれましたので、情報が古くならないうちに、これも併せて紹介したくなったことも、予定を急遽、変更した理由のひとつです。ご了解いただければ幸いです。


寺島先生
 「軍事的従属と文化的従属」の反響ですが、第一回目の掲載で早くも、熱い感想が寄せられています。
 北九州市の小学校教師(女性)は、「低学年からの英語教育にどう向き合えば良いのかに悩んでいたところ、寺島先生の文章を読んで、開かれた思いになった。連載をじっくり読ませていただく。早速『英語教育が亡びるとき』を買って読んでいる」と熱っぽく語っています。
 以下は、最近、長周新聞の読者になった佐賀大学3年生の男子学生からのメールです。関連部分をコピーします。


こんにちは。
 昨年の12月28日発行分から長周新聞の購読を始めました。私は佐賀大学経済学部の3年生で、○○と申します。とても素晴らしい記事を発信されている長周新聞社さんにお礼の気持ちをお伝えしたく思い、新聞を読んだ感想をメールで送らせていただきます。
 最近、感動したのは、寺島隆吉氏という素晴らしい書き手の存在です。最近の記事「軍事的従属と文化的従属」も素晴らしく、とても納得できる内容だと思いましたが、何よりも驚いたのはHPに載っている「ヒラリー・クリントンとは誰か」(上・下)です。
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/hirarikurinntontohadareka.html
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/hirarikurintontohadarekage.html
 あれを読めばヒラリーがいかに危険な人物であるかが完全に理解できる、とても眼の開いた良記事だと思います。犯罪者ヒラリーの本質をあそこまで書いているのは、恐らく日本中に存在する新聞を探しても長周新聞だけではないのでしょうか?是非これからも、寺島さんの記事を載せて下さい。


<註> 以下の新聞記事は、そのままの画面では、文字が小さすぎて読みづらいと思われます。しかしパソコンのキーボードの「Ctrl」というキーを押しながら「+」のキーを押すと文字がどんどん拡大されていきます。読みやすい大きさにまで拡大してください。
 読み終わって元の文字サイズに戻したいときは、同じように、「Ctrl」というキーを押しながらマイナスのキー「ー」を押すと文字がどんどん縮小されていきます。適当な大きさに縮小されるまで何度もマイナスのキー「ー」を押してください。



s-長周新聞20170111 軍事的従属と文化的従属3-1 s-長周新聞20170108 軍事的従属と文化的従属 2
s-長周新聞20170111 軍事的従属と文化的従属3-2

軍事的従属と文化的従属ーー氏名の英語表記からみる「日本の家畜化」、その1

総合文化(2017/02/22)、沖縄・辺野古、裏国家DeepState、軍産複合体 Military-Industry Complex、 軍事安保複合体 Military-Security Complex

辺野古への基地移転に反対声明を出したノーム・チョムスキーとオリバー・ストーン
Noam_Chomsky,_2004オリバー・ストーン


 私は前回のブログを次のように結びました。

 トランプ氏がCIAや軍事安保複合体というDeep State「裏国家」の指示どおり動けば確かに暗殺やクーデターから逃れることはできます。しかしロシアや中国との戦争は確実に核戦争になり第3次世界大戦につながります。これは地球の死を意味しますし、その戦争で真っ先にアメリカ軍の先兵(Canon Fodder砲弾の餌食)として使われるのは自衛隊であり、真っ先に破壊されるのは日本という国土でしょう。


 最近のニュースを見ていると、トランプ氏はDeep State「裏国家」の指示に従って側近のマイケル・フリン(大統領補佐官・国家安全保障問題担当)の首を切りましたが、彼に対する攻撃は、まだまだ止みそうにありません。
 このまま行けば、暗殺は逃れることはできそうですが、クーデターの脅威はまだまだ続きそうです。Deep State「裏国家」「闇の政府」にとっては、ロシアや中国を包囲する戦略は、絶対に譲ることのできないもののようです。
 前回のブログでも紹介したステファン・コーエン氏(プリンストン大学名誉教授)の予言は、まさに的中しているように見えます。
*If Trump moves to heal ties with Russia, establishment will oppose him fiercely
「アメリカの特権階級はトランプ氏がロシアとの融和に動き出すことを絶対に許さないだろう」

https://www.rt.com/shows/sophieco/366442-trump-promises-foreign-policy/
Stephen Cohen、RT, SophieCo, 11 Nov 2016

 他方、いま沖縄の辺野古では、沖縄防衛局が7日午前、汚濁防止膜を海中に固定するコンクリートブロックを海底に設置する作業を始めました。228個を投入する計画で、数カ月かけて汚濁防止膜を張り、4~5月にも護岸工事を始める予定だそうです。
 政府は「共謀罪」の法案を(多少の修正を加えつつ)何が何でも成立させようとしています。オリンピック開催を口実にしていますが、真の意図は「アメリカの要求に応えるために」中国との戦争に備えていることは、ほぼ間違いないでしょう。南スーダンへの自衛隊派遣も、その予行演習を兼ねているように、私には見えます。
 そこで今回のブログでは予定を変更して、長周新聞の1面に5回にわたって掲載された拙稿(2017年1月6~16日)を数回に分けて紹介することにしました。というのは、沖縄が抱えている現状は、日本が軍事的にアメリカに従属しているだけでなく、その底には、私たち日本人の根深い文化的従属が潜んでいるように思われるからです。


<註1> 軍産複合体 Military-Industry Complexという用語はアイゼンハワー大統領が退任演説のときに使った有名な用語です。しかし、元政府高官のPCR(ポール・クレイグ・ロバーツ)氏は、軍事安保複合体 Military-Security Complex1という用語を使いながら自分のブログを書いています。この用語の方がアメリカの現状をより正確に説明できるとPCR氏は考えたのでしょう。

<註2> 以下の新聞記事は、そのままの画面では、文字が小さすぎて読みづらいと思われます。しかしパソコンのキーボードの「Ctrl」というキーを押しながら「+」のキーを押すと文字がどんどん拡大されていきます。読みやすい大きさにまで拡大してください。
 読み終わって元の文字サイズに戻したいときは、同じように、「Ctrl」というキーを押しながらマイナスのキー「ー」を押すと文字がどんどん縮小されていきます。適当な大きさに縮小されるまで何度もマイナスのキー「ー」を押してください。



s-論文「軍事的従属と文化的従属」長周新聞20170106(1)
s-論文「軍事的従属と文化的従属」長周新聞20170106(2)
s-長周新聞20170106 軍事的従属と文化的従属1-3

日本の高齢者、生活費軽減のため犯罪人生へと転落――アベノミクスがつくりだしたもの

総合文化(2016/04/06)、アベノミクス、民営化・規制緩和、市場原理主義、新自由主義経済、新保守主義(Neoconservatism、ネオ・コンサバティズム, 略称:ネオコン)


日本の高齢の囚人たち 万引きの35%が60歳以上の高齢者によるものだ
高齢者の囚人グラフ
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/fbd435a6-f3d7-11e5-803c-d27c7117d132.html#axzz44im6fXy6


 東京に拠点をおく研究所カスタム・プロダクツ・リサーチ(Custom Products Research)のマイケル・ニューマン氏がおこなった「高齢者犯罪の経済学」による調査・研究によれば、日本の刑務所における高齢者の収容者数がこのところ激増しつつあります。
 この研究が示すところによると、万引きの約35%が60歳で、そのうち、再犯者の40%が同じ犯罪を6回以上も犯しています。これを単に法律にたいする軽蔑と説明するのは、その裏にひそむ真の原因を覆い隠すことになってしまうことになります。
 というのは、いま日本では生活保護を受給する人の割合が戦後で最大になっていて、しかも高齢者の約4割が独りで暮らしていますから、刑務所を出ても、所持金や家族がないため、すぐに犯罪に手を出して、刑務所に戻ることになるからです。
 これについてニューマン氏は「刑務所では1日3食のちゃんとした食事、無料の医療、宿泊施設が保証される。これでは悪循環だ」と述べています。
 これは安倍政権を初めとする歴代自民党政権が進めてきた「規制緩和と民営化」「庶民への増税と福祉や医療費の削減」というアメリカ流の経済政策が何をもたらすかを如実に示しています(しかもこれはアメリカから強制された政策でもある)。
 とりわけ安倍政権がすすめている経済政策は、アメリカから強制された日本の軍備拡張と一体になっていますから、「庶民増税」「金持ち企業大減税」「介護医療費・生活保護削減」そして「防衛省軍事費の激増」が手を携えて驀進(ばくしん)することになっていますから、ますます庶民の購買力が減少し、景気が回復する兆しは全く見られません。
 これを称して大手メディアは「アベノミクス」ともてはやしていますが、同志社大学の浜矩子氏は「アホノミクス」と言っています。まさにさもありなんと言うべきでしょう。
 このまま事態が進行すると、2060年までには、高齢者の犯罪者数は65歳以上人口の40%になるだろうと予想されています。
 この調査が発表されると、テレグラフ紙やフィナンシャル・タイムズ紙など世界の大手メディアがこれを取り上げて紹介しましたから、安倍政権は世界中にその恥をさらすことになりました。
 そこで、フィナンシャル・タイムズ紙のレオ・ルイス記者による配信記事を、以下に訳出して紹介させていただきます。


日本の高齢者、生活費軽減のため犯罪人生へと転落
Japan’s elderly turn to life of crime to ease cost of living
レオ・ルイス(Leo Lewis、東京) March 27, 2016

講習を受ける高齢の囚人たち
高齢者の囚人
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/fbd435a6-f3d7-11e5-803c-d27c7117d132.html#axzz44im6fXy6

日本の刑務所制度は財政危機に追い込まれつつある―人口動態、福祉費不足、そして新しく致命的な犯罪者つまり定年退職者の常習犯によって。銀髪の窃盗犯たちが刑務所に入ることを切望している、と専門家は言う。

犯罪総計が示すところによると、万引きの約35%が60歳以上だ。そのうち、再犯者の40%が同じ犯罪を6回以上も犯している。

ある研究報告書(後述)の結論によれば、とくに万引き犯の急増は、有罪判決を受けて刑務所に入れられることをねらった行為ではないかと推測できる充分な理由がある。刑務所は無料の食事、宿泊施設、医療を提供してくれるところだからだ。

常習犯的犯行の数字は、有罪判決を願っている老人の暗く切迫した願いを示している。食費を削り、安くて汚らしい部屋に住んだところで、最小限の貯えしか持っていない独り身の定年退職者は、貧弱な国民基礎年金の年額78万円(6900ドル)では生活できない。彼らの生活費は、それよりさらに25%以上も必要だからだ。以上の数値は、東京を拠点とする研究所カスタム・プロダクツ・リサーチ(Custom Products Research)のマイケル・ニューマンがおこなった「高齢者犯罪の経済学」によるものだ。
http://www.custprd.com/rsch/Crime%20in%20Japan%20-%20Geriatric%20Jailbirds.pdf

上記の報告書によれば、200円のサンドイッチを盗むだけで2年の禁固刑になりうる、そして国にとっては840万円の出費だ。

高齢者犯罪の数は加速している。そして専門家によれば、日本の刑務所は今後数十年間の増加に備えて拡張されたので最近の収容率は約70%だ。しかし法務省公表の最新統計(1991年から2013年)によれば、同じ犯罪を6回以上も犯して刑務所に収容されている高齢者の数字は460%も急増した。

高齢者の犯罪率上昇を単に法にたいする軽蔑と説明するのは、その裏にひそむ暗い傾向を覆い隠すものだ、と経済学者や犯罪学者たちは語る。定年退職者の犯罪は高齢者人口動態の一般的な上昇以上に急増しており、2060年までには、その犯罪者数は65歳以上人口の40%になるだろうと。

東京にある日本生命基礎研究所(NLI Research Institute)の土堤内昭雄(どてうち、あきお)主任研究員は、再犯者の比率は上昇し続けるだろうと予測している。
http://www.ft.com/intl/world/asia-pacific/japan
「日本の社会情勢は高齢者が犯罪を犯さざるを得なくさせている」と彼は述べる。
「生活保護を受給する人の割合が戦後で最大になっている。高齢者の約4割が独り暮らしだ。悪循環だ。刑務所を出ても、所持金や家族がないため、すぐに犯罪に頼る」

「高齢者の犯罪数は、政府による福祉への引き締め政策とその結末を示すものだ。世界第2位の経済大国が老化・劣化しつつあるのだ」と彼は付け加えて言う。
「刑務所予算をどのように操作しようが、最も必要としている人にたいする福祉支出を政府が削減対象にするのは、悲しく非能率的な方法である」。

「刑務所が満杯になるのを防ぐために単に高齢者の囚人を早期に釈放しようとするだけの政策は、すでに再犯率の増加という克服しがたい法的問題に直面している」と土堤内昭雄主任研究員は言う。
「現状の政策を続ければ、刑務所は、いずれ高齢者であふれかえることになるだろう」。

<註> 
 この記事を読みながら私は、市民の哀歓を描いて右に出るものがいないと言われる短編の名手オー・ヘンリーの、「警官と讃美歌」 (The Cop and The Anthem)という珠玉の作品を思い出していました。
 「あるホームレスが越冬策として、わざわざ刑務所に行こうと街でいろいろな悪事を試みるのだが……。」
 まだ未読の方はぜひ読んでいただきたいと思いますし、英語教師なら、いちどは教材として使っていただきたいと思います。
 そうすれば、ひたすら会話の文句を丸暗記し会話ごっこをするだけの英語授業、英検やTOEIC・TOEFLなどの受験勉強ばかりに追われる英語学習ではなく、豊かな内容にふれて人間性を回復する英語授業・英語学習の世界が開けてくるのではないでしょうか。
 今の文科省は、「文系排除、実用一点張りの教育」を声高に叫んでいますが、人間にとってやはり文学は必要なのです。




マイナンバー(特定個人識別番号)、百害あって一利なし

総合文化[2015/12/24]、特定個人識別番号(略称「個人番号」、通称「マイナンバー」)、個人番号「通知カード」、個人番号カード(IC カード)、
────────────────────────────────────────
マイナンバー「通知カード」
個人番号通知カード


 マイナンバー「通知カード」の発送が始まって1ヶ月以上になりましたが、市町村に返送されたカードは501万通にのぼり、郵便局で保管中のカードは110万通に達しているそうです。この中には本人に手渡しできなかったものだけではなく、受け取り拒否によるものも多く含まれているものと思われます。
 というのは、庶民にとっては「これまでマイナンバーなしでやってこれたのに、なんで必要なのかわからない」という思いがあり、みんな腑に落ちてないからです。しかも、次のような思いも強いでしょう。
 「導入費用に約400億円かけた住基ネットは、10年以上が経過しても普及率は5%。マイナンバーは約2700億円の初期費用に加え、年間200億~300億円の運営費がかかる。そんなお金があるなら、もっと使うべきところがあるだろう。」
 だとすれば、現在のマイナンバーにたいする不満は、「住民基本台帳・共通番号制度」にたいする不満よりもはるかに大きいものであって当然ですから、受け取り拒否が増えても当然だからです。弁護士・岩月浩二氏は有名なブログ「街の弁護士日記」でそれを次のように述べています。

 「マイナンバー」は政府筋が実体とは不似合いな命名をしたもので、不適切である。以下、法律通り、特定個人識別番号、ないし個人番号と呼ぶ。
 特定個人識別番号法のうたい文句は、行政の効率化、負担と給付の公正、そして国民の負担軽減及び利便性の向上である(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第1条)。
 個人番号法では、国民一般には何の義務づけもしていない。負担軽減を謳う法律が、国民に負担を押しつけるのでは筋違いであるから当然である。したがって、個人番号「通知カード」を受け取る義務がないことはむろんである。
 したがって、不在中に届いていれば、取りに行かなくてもよいし、受取拒絶もできる。
 受け取らないという選択が賢明かであるが、将来どうしても個人番号が必要になったときには、個人番号の記載のある住民票を取り寄せればよいだけのことであることは、取手市役所が周知してくれた。受け取らないことによる不利益は何もない。
 他方で、個人番号「通知カード」を受け取ってしまうと、次のような義務が発生する。
* 紛失したときは、直ちに役場に届け出をしなければならない。(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律7条6項)
* 移転転入手続には、個人番号「通知カード」を提示しなければならない。(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律7条4項)
* 「通知カード」に記載された事項に変更がある場合は、14日以内に役場に届け出なければならない。(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律
7条5項)
 テレビを見ていると、自分の番号の管理は自己責任であるかのような解説もある。
 勝手に番号を割り振っておいて、国民に管理責任を負わせるかのような話は、そもそも国民の負担軽減を趣旨とする「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」の精神に反している。
 前記した規定の違反には、制裁(罰則)規定こそないが、「通知カード」を受け取ると、義務が生じる構造になっているのであるから受け取らないに越したことはない。
 行政は勝手に個人番号を付して、勝手に個人番号を活用するというのであるから、行政が自分で個人番号を確認すればよいだけの話であって、国民がわざわざ行政のお手伝いをしなければならない筋はない。
 「通知カード」を受け取らない人が多いと行政事務が増えるかもしれないが、特定個人識別番号の導入で確実に行政の事務は増える。行政の事務が増えることを行政が自分からしようとしているのであるから、国民がこれに協力しなければならない筋合いはないのである。
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2015/10/post-ed2e.html



 この岩月弁護士の意見を受け継いだのでしょうか、「What’s デモクラシー?」というサイトでは、「非暴力不服従、民主主義的アクショ」ンとしての「受け取り拒否」について、次のような二つの行動を呼びかけています。

 国家の企てや、その進めかたが民主的ではないとわたしたちが感じるとき、不安や不満を抱えたまま政府のやり方 に従うだけが唯一の選択肢ではありません。非暴力不服従のアクションで国に意思を示し、政府に再考を促すこともできます。ガンディーやマーティン・ルー サー・キングがリードし、ジーン・シャープ博士が提言し、世界各国の人々がその効果を実証してきました。

* アクション1 「通知カード」の受け取りを拒否する返却する
 「通知カード」そのものを受けとらず、「個人番号カード」を申請しないことで、「利用者が少ない」という既成事実をつくり、3年後に制度が見直される流れに持ち込みます。唯一できる、反対の意思表示です。
 在宅の場合は口頭で受け取りを拒否できます。受け取った場合は未開封のまま「受取拒否」と赤字で書いてポストに投函します。
 不在の場合、7日以内に郵便局へ取りに行くか再配達を指定しないと、管轄の市区町村へ返却されますが、その後も市区町村は配布する努力を行ないます。担当者の仕事を減らすためにも、はっきりと「受取拒否」する方がよさそうです(後略)。

* アクション2 「個人番号カード」を申請しない発行させない
 「通知カード」を受け取らなければ「個人番号カード」の発行はできません。マイナンバーそのものを拒否できるわけではありませんが、番号を自分で持ち歩くリスクを軽減することができます。カードを紛失すると、マイナンバーが悪用され、住民票の異動やクレジットカードの作成などに悪用される危険性もあります。
 多くの人が知らないのが、「個人番号カード」の発行は「任意」であることです。10月から送付される「通知カード」(図1)を持って、「個人番号カード」(図2)を申請する手順になっています。カード交付時には、顔認証されるので注意が必要です。すでにマイナンバー(個人番号)は一人ひとりにつけられてしまっていますが、この「個人番号カード」を申請・所持する必要はありません。
 政府IT戦略本部が示した「マイナンバー制度利活用推進ロードマップ(案)」を見ると、2018年の番号制度の見直しで、「個人番号カード」と運転免許証や健康保険証と一体化する計画が盛り込まれています。銀行口座や病歴など、民間情報との連携が危惧されることからも、受取拒否アクションでは、個人番号 カードは発行させずに、「利用実態が少ない」という既成事実をつくることをめざします。
 施行後の3年間で多くの人がカードを所持して利用していると判断(例えば8割以上の人がカードを所持)されると、さらにカード発行の義務化、常時携帯の義務化などに進み、顔認証システムを使って、街頭の防犯カメラから個人が特定できるようになる可能性が高いと言われています。すべての行動が逐一記録・蓄積され、国家による国民の監視がはじまるかもしれません。
http://whatsdemocracy.jp/reports/5101



 このようにマイナンバー制度は、主権者である国民の要求から生まれたものではなく、国家や企業の要求(国民監視あるいはいつ崩壊するか分からないアベノミクスを支える仕事など)から出たものである可能性が極めて強いものです。
 それを危惧し指摘する声は次のような多くのサイトで確認することができます(これも上記の「What’s デモクラシー?」に載せられていたリンク集から引用)。

▼マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社と天下り官僚 - 日刊ゲンダイ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/166724
▼ふざけるな、マイナンバー!動くカネは4兆円以上、「完全なる徴税」のためだと?/役人がつくった、役人だけがトクをする制度 - 現代ビジネス
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46010
▼マイナンバー検討委員の企業7社/
関連事業の8割を独占/制度設計から関与し178億円受注 - しんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-15/2015101515_01_1.html
▼マイナンバー事業受注の4社、自民に2.4億円献金/09〜13年、政官財の癒着浮き彫り - しんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-08/2015110801_04_1.html
▼「先進国は全てマイナンバーのような制度を入れている」のウソ (1)/ 自治体情報政策研究所のブログ
http://blog.jjseisakuken.jp/blog/2015/04/post-d673.html
▼マイナンバーの危険性!
「徴兵制度の復活」「預金封鎖の準備」で個人の権利・自由の制限!プライバシー侵害 - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2141457032540346901
▼超危険なマイナンバー法!個人情報が93項目も管理される!
管理項目には家族所得や不動産、医療、保険、奨学金などが!既に全国民に番号は振られている件|真実を探すブログ
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-289.html
▼全国民必読;国税が笑っている、ついに「マイナンバー制度」がスタート
この10月からあなたの「収入と資産」は丸見えです 「銀行口座」はもちろん、不動産、株、債券……もう隠すことは一切できません
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42556



 しかし頭が痛いのは個人だけでなく事業者(とくに中小企業)も同様です。というのは、事業者も従業員の個人番号を取得すると過大な義務を負うことになるからです。それを岩月弁護士は下記のブログで詳しく説明しています。、

 法律上で雇用主が可能なのは、従業員に対して、「何とか、貴重な個人番号を、お教えいただけないでしょうか」と、お願いすることだけなのである。これは、あくまでも雇用主都合によるお願い事である。従業員が応じる必要は寸分もないし、応じないからといって、勤務上の不利益を課すことはできない。
 国税も提供が受けられないことがあることはわかっているので、別に個人番号が記載されていない源泉徴収票や支払い調書を受け付けないとは言っていない。番号欄空欄でもちゃんと受け付けるのである。
 しかし、提供された番号をいただいてしまうと、雇用主は他人の個人番号の提供を受けたが故に、一挙にどっさりと義務が拡大する構造になっている。(「地方公共団体等が保有する特定個人情報の保護」)
●漏えい、滅失又は毀損の防止その他の特定個人情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
●従業者に特定個人情報を取り扱わせるに当たっては、当該特定個人情報の安全管理が図られるよう、当該従業者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。

 もともと、特定個人識別番号は、お上が勝手に企て、お上が事務を効率化するために導入した制度である。
 お上ご都合の制度なのであるから、お上が個人番号を照合すればよいのであって、これを中小零細事業者に転嫁しようとか、IT企業や派遣会社に儲けさせようなどというのは、完全にお門違いである。
 ばからしくてやってられないというのが、マイナンバー騒動の真相である。という訳で、事業者にとって最も合理的な経営は、個人番号欄を空欄にして法定調書を提出することである。
 そうすれば、従業員に頭を垂れて、貴重な特定個人識別番号をお教えいただけませんかとお伺いお願いしなくてもよい。国税当局は、個人番号空欄でも税金処理上、法定調書を受け付けざるを得ないのである。
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2015/10/post-ca5e.html



 要するに、岩月氏によれば、NHKやIT産業、経理ソフトメーカーや、士業が言うことを信用して、従業員の番号を記載するために素直に従業員の個人番号を集め始めると、とたんに事業者に過大な義務が発生する仕組みになっているのです。年金機構でも無理だった個人情報の管理を、中小の一事業者ができる訳がないのですが、お国は下記のようなことをやれというわけです。

* 少なくともネットにつながない隔離されたパソコンを用意する。
* 個人番号を漏れないように管理する従業員を指定して監督する必要がある。
* 何だかややこしそうな社内規定も作らなければならない。
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2015/11/post-3c63.html


 しかも、岩月氏によれば、お上のお達しだと信じ込んで、こうした事務を始めると、とたんに事業者には次のような罰則が待っていることになります。

* 「個人番号関係事務実施者」になり、漏洩には4年以下の懲役。
* 管理体制が不十分だと、つまり特定個人情報保護委員会の是正命令を受けても是正できなかった場合、2年以下の懲役刑を課される可能性もある。
* しかも、個人番号の管理が十分になされているか、立ち入り質問検査を受ける義務が発生する。質問検査を断ると1年以下の懲役又は50万円以下の罰金。
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2015/11/post-3c63.html



 ところが、ここに朗報が届きました。全国中小業者団体連絡会(全中連)が10月27、28の両日に行った省庁交渉で、マイナンバー(共通番号)制度実施の延期・中止を求めるとともに 「共通番号の記載がなくても提出書類を受け取り、不利益を与えないこと」などを要望しました。
 すると、公式の席で各省庁が、「役所に出す書類に個人番号が記載されていなくても受け付けるし、罰則がないのはもちろん、何の不利益も受けない」と確認したのです。詳しくは、下記を御覧ください。
「マイナンバー 記載なくても不利益ない 全中連に各省庁が回答」
http://www.zenshoren.or.jp/zeikin/chouzei/151109-01/151109.html

 その結果、岩月弁護士が到達した結論は次のようなものでした。
「中小零細事業者にとって、最善の『マイナンバー』対策は、何もしないことである。従業員の方は、是非、雇い主に教えてあげましょう。」
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2015/11/post-3c63.html

 さて以上のような動きを踏まえて、サイト「What’s デモクラシー?」では次のような行動提起がなされています。

アクション1 従業員は事業主にマイナンバーを提出しない。
アクション2 事業主は従業員からマイナンバーを受け取らない。


 上記の「What’s デモクラシー?」によれば、こうした草根アクションを通じて、「マイナンバーは渡さない・受け取らない」という労使協働の動きが各地で出始めているそうです。
 このような動きが広がっていけば、3年後の見直しのとき、かつての住基ネットと同じように、マイナンバー制度も根本的な再検討を迫られることになるでしょう。しかし、そのために先ず求められているのが「番号カードを受け取らない」「個人カードを申請しない」ことだと、先述の「What’s デモクラシー?」は訴えています。


<追記> 調べていくうちに、先に紹介したリンク先の他にも下記のようなサイトがあることを知りました。時間があればぜひ参照していただければと思います。

* 東京新聞(2015年12月2日)
「マイナンバー、一斉提訴。プライバシー権を侵害、違憲」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201512/CK2015120202000142.html
* 「マイナンバー違憲訴訟の意義」
http://blogos.com/article/148969/
http://www.magazine9.jp/article/hourouki/24499/
* 全商連ホームページ
「知っていますかマイナンバー 危険な狙いと重すぎる事業者負担」
http://www.zenshoren.or.jp/zeikin/chouzei/150615-05/150615.html
 ここではQ&Aというかたちで、マイナンバーを通じて税の徴収強化や社会保障の削減が狙われていることも説明されています。
* テレビ朝日「そもそも総研」(2015.10.29)
「そもそもマイナンバーにあたる制度は海外ではうまくいっているのだろうか?」
http://www.dailymotion.com/video/x3bfblu(動画16分半)
 この番組では、個人情報が漏れれば漏れるほど儲かる企業利益が出てくる仕組みも、専門家にたいするインタビューを通じて解明されています。
* ニュース・コメンタリー (2015年10月10日)
「マイナンバー制度の暴走を防げるのは有権者だけだ」
https://www.youtube.com/watch?v=jdZ6f2SsKjw(動画77分)
 10月5日に施行されたマイナンバー制度の問題点と、昨年7月に内閣法制局が集団的自衛権の容認を決定した際にその議事録を作成していなかったとされる問題について、政府の情報公開に取り組むNPO情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長に、ジャーナリストの神保哲生氏がインタビューしたものです。


検索フォーム
プロフィール

狐狸庵居士(田舎の国立大学を2010年に定年退職)

Author:狐狸庵居士(田舎の国立大学を2010年に定年退職)

リンク
最新記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
RSSリンクの表示
QRコード
QR