歌と映像で学ぶ私の原発学習(2)―南正人「原発小唄」、黒澤明「赤富士」(「私たちをこんな目にあわせた連中を“縛り首”にしてやりたい」)、そして広瀬隆氏らによる刑事告発へ


原発小唄、南正人
http://protestsongs.michikusa.jp/japanese/genpatsukouta.html

南正人(みなみ・まさと)は1944年生まれの歌手です。生まれた年が何と私と全く同じ!!驚きました。

偶然に発見したこの歌ですが、聞いてみて驚きました。チェルノブイリ事故の後に発表されたこの歌、その歌詞に出てくるチェルノブイリの恐ろしい事実が、そのまま今の日本、今のFUKUSHIMA を痛々しいまでに映し出しているではありませんか!!

たった5分の歌ですが、聞き終わって思わず溜息が出てしまいました。その素朴な歌いぶりが却って歌詞の鋭さを浮き上がらせ、私の胸を深く衝くものがありました。ぜひ聞いてみてください。

(斉藤和義「ずっとウソだった」と共にフォーク・ソングの古典になるかも知れません。)

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この「原発小唄」が作られたとき原発は38基でしたが、今は54基にまで激増しています。私たちは南正人の嘆きや怒りをどこに捨ててきたのでしょうか。

その彼の切々たる歌の残像・残映が耳から消えないうちに、ぜひ視聴していただきたい映像が二つあります。

放射能で広がる異変~子どもたちに何が起きているか
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1167

以下は、この動画=インタビューを制作した独立メディア「OurPlanet」による解説です。

<福島第一原発事故から4ヶ月。今、福島県や関東全域で、体調の異変を訴える人が増えています。鼻血や下痢、倦怠感。
 OurPlanetTVに寄せられた500件の異変報告を集計すると、子どもに限らず幅広い年代で、普段は見られない症状が出ていることが明らかになりました。
 これらの原因は放射能なのかー。20年以上、チェルノブイリの子どもたちを支援してきたNPO法人「チェルノブイリのかけはし」代表の野呂美加さんをゲストに迎え、低量被ばくによる健康障害について考えます。>

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この「鼻血・下痢・倦怠感」や「倦怠感」(いわゆる「原爆ブラブラ病」)は、次の映像と重ね合わせていただければお分かりのように、広島で「内部被曝」をした人たちに見られる典型的症状です。

被曝医師・肥田舜太郎さんが語る「内部被曝」の真実 (動画25分)、2011/04/24、)
http://www.youtube.com/watch?v=tCV3beH_IWI

これは去る4月24日に広島で開かれた「原発なしで暮らしたい100万人アクション」で、94歳の医師=肥田舜太郎さんが、老躯に鞭打って、立ったまま切々と「内部被曝」の重大さを訴えた記録映像です。

このなかで肥田さんは、「今すぐ直ちに福島の子どもたちに学童疎開を!」と訴えています。自身も内部被曝を抱えながら軍医として広島の被爆者を看病した体験からすれば、このまま放置しておくと福島の子どもたちにも広島と同じ症状が近い将来すぐに現れてくることは確実だからです。

この映像の後半15分では、自給自足の生活に憧れて福島に移住した若い女性が、実家の岡山に避難した自分の生々しい体験と訴えを語っていますので、できればそちらも見て欲しいのですが、時間のない方は最初の25分だけでも、ぜひ視聴してください。
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ところが驚いたことに政府も福島県も一貫して「集団疎開」どころか「学童疎開」を一貫して拒否しています。それに輪をかけた指示が南相馬市から出されました。毎日新聞の次の記事を御覧ください。

<福島県南相馬市が市外の全避難者約3万2000人を対象に、8月末まで避難施設を退去し、自宅や市内の仮設住宅などに入るよう求める文書を12日に発送することが分かった。同市は「いつまでも受け入れ自治体の好意に甘えるわけにいかない。自立するために目標を設ける必要がある」としている。震災から4カ月が過ぎても福島第1原発事故が収束できない中、山形県内の避難者からは「なぜ今なのか」と戸惑いの声が上がっている。(7月12日【前田洋平、安藤龍朗】)>
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110712-00000174-mailo-l06

彼らは市民を守るどころか高濃度に汚染された地域に帰還させて、わざと被曝させようとしているのです。これは一種の「殺人罪」にあたるのではないでしょうか。

そう思っていた矢先に、ジャーナリストの広瀬隆氏とルポライターの明石昇二郎氏が、7月15日、東電幹部や高木義明文部科学大臣、福島県放射線健康リスクアドバイザーの山下俊一氏など合計32名を刑事告発したというニュースが飛び込んできました。
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1169 (動画:約3分)

運転ミスの交通事故で人を殺しても何らかの罪に問われます。自分の運転ミスを「想定外」だと言い張っても、罪を逃れられるとは誰も考えないでしょう。ところがNHKを初めとして、そのようなことを問題にする大手メディアが全く存在しないことに、私は大きな疑問を感じてきました。

そこへ広瀬隆さんたちが17名を「業務上過失致傷罪」、15名を「業務上過失致死罪」で刑事告発したのです。これはまさに快挙と言うべきではないでしょうか。
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<註> 告発されたのは以下の人たちです。
 「業務上過失致傷罪」―福島県の放射線健康リスクアドバイザー山下俊一氏、放射線影響学を専門とし原子力安全委員会の久住静代氏、高木義明文部科学大臣や放射線専門家ら計17名。
 「業務上過失致死罪」―東京電力の勝俣会長や清水社長、原子力安全委員長の斑目春樹氏など計15名。
 なぜ上記の諸氏が刑事告発に値するかは、告発人たちの共著『原発の闇を暴く』(集英社新書、2011)を是非ご一読ください。
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広瀬隆さんの刑事告発を考えたとき、もう一つだけ見て欲しい映像があることを思い出しました。

映画「赤富士」
http://www.youtube.com/watch?v=mTg3D1PoyUE&NR=1

この映画は黒澤明がつくった『夢』という映画の第6話 なのですが、このなかに登場する子連れの若い女性が「私たちをこんな目にあわせた連中を“縛り首”にしてやりたい」と叫ぶ場面があります。

私は「死刑」制度には反対ですが、「まだ十分に人生を生きていない子どもたちから未来を奪う連中」にたいして、そのお母さんが思わず口走った怒りが本当に分かるような気がしました。

また映画の中では、「私もその“縛り首”になるべき人間の一人です」という元原発関係者が登場します。

彼は彼女に謝りつつ、「バカなことに研究者たちは、色も臭いもしない放射能を眼に見えるようにするために各放射能に様々な色を付けたが、そんなことをしても所詮、放射能からは逃げられない」と海に飛び込む場面があります。

たった7ー8分の映像ですが黒澤監督は1990年に、既にこんな映画をつくっていたのです。

私はこの映画のDVDを買って、もう一度『夢』を見直してみました。すると第1話「狐の嫁入り」や最終話「水車のある村」などを既に見たことがあることに気づきました。

しかし、この第6話「赤富士」、第7話「鬼哭」は記憶に残っていませんでした。その当時の私には、この映画の深い意味が分かっていなかったのです。不明を恥じるのみです。
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<註> 上でリンクした映画「赤富士」には英語版の字幕が付いていますので、生徒・学生の英語学習にも役立つかも知れません。
 また同時に、この映画は放射能の学習にも役立つでしょう。というのは、上記の元原発関係者は、海に飛び込む前に、色別にプルトニウム239、ストロンチウム90、セシウム137が、身体のどの部分を犯していくかの解説をしているからです。
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ところで、放射能で汚染された牛肉が全国で発見され家庭でも食されていることが、最近の大手メディアでも話題になっています(しかしNHKニュースやクローズアップ現代では、ほとんど話題になっていないのが不思議です)。

しかし考えてみれば、大手メディア(特に国策放送局と化したNHK)が「福島を食べよう」とか「福島の復興を!」とかの宣伝・扇動を重ねてきたのですから当然と言えば当然のことです。

「汚染されたものを福島から外に出すな」「汚染されていない食品を福島へ!」と、くりかえし呼びかけてきた私としては、「何を今さら!」というのが実感です。

もっと困ったことは、今や「反原発の英雄」「反原発のヒーロー」となっている小出裕章氏が、ラジオ番組「たね蒔きジャーナル」で、「一次産業を救うためには福島を食べざるをえない」「原発事故を起こしたのは大人の責任だから汚染された食べ物を私たちが食べよう(そして子どもを救おう)」と繰り返し言ってきたことです。

インターネットだけでなく民放にも登場するようになった小出氏がこんなことを言っていれば、福島の農家の人たちが「安心して」農産物や畜産物を県外に出そうとするのは、当然のことではないでしょうか。原発事故の現状分析にかけては小出氏を超える人物がいないだけに、何とも名状しがたい気分です。
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<註> ただし、広瀬隆さんたちが東電などを刑事告発してからは、「犯罪者の東電に調査させて食物の汚染度を公表させろ」というように、小出裕章氏の言辞は若干の変化を見せ始めています(下線部に注意)。
 しかし、いずれにしても、「反原発」の運動を地道におこなってきた小出氏を、上記のように告発することは、私自身にも大きな躊躇(いためらい)がありましたが、いつも「政治は嫌いだ」と言っている氏の言動が別の大きな「政治的働き」をしているだけに、放置しておくわけにはいかないと思うようになりました。
 しかし、「この原発事故の責任は誰にあるか」という「責任論」は、「戦争責任」の問題とも重なって、非常に重要な問題であり、十分なスペースを取って論じなければならないことなので、今回は事実の指摘のみにとどめさせていただきます。

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歌と映像で学ぶ私の原発学習(1) ― アメリカによる原発導入工作、CIAのAgentだった正力松太郎、そして隠されていた核兵器開発

総合文化、国際教育、平和研究 (2011/07/17)


前回のブログを書いてから既に10日以上も経ってしまいましたが、この間、いま翻訳をしている『Voices of a People's History of the United States』の索引づくりに追われたり、甲南大学で頼まれた講演の準備をしていて時間が取られ、さらに講演が終ったあと少し疲れが出たのか、2日ほどベッドでぶらぶら寝ていないと次の仕事ができない状態でした。

ですからブログで書きたいことが山積していても体が動かない状態でしたので、取りいそぎ出版社の編集担当者に送ったメールや私の主催する研究会の「掲示版」に載せたメール原稿を次に紹介し、次のブログへの「つなぎ」としたいと思います。英語教育だけでなく現在の情勢にも関連したことを述べているので、これでお許しいただければ幸いです。

まず最初は出版社の編集者あてのものです。
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○○出版社、**さん

先に送っていただいた「カタカナ語の不統一」について「訂正版」ができましたので送ります。また、これに併せて「索引」のカタカナ語不統一も直しましたので、これも一緒に送ります。

初校をお送りいただくときに、カタカナ語不統一の訂正版を送っていただくことが可能であれば、そのほうが校正の際、内容だけに集中できますので有り難いのですが・・・

(ただし「カタカナ語の不統一」で出処のページが見つからないものがありましたので、それには ? の記号を付けておきました。これは初校のときに見つけたら英語の綴りを見た上で直すつもりです。)

これと併行して、「人名」だけでなく「事項」についても、索引の第1案をつくってみました。それも「人名」索引に混在させてありますが、最終的には別項にした方がよいと思っています。

なおハワード・ジン『民衆のアメリカ史』(明石書店)では 、[v]音を「ヴ」と表記しているのですが、家人と相談した結果、[v]と[b]の区別はせずに全て「バビブベボ」と表記することにしました。

というのは家人の大学での体験によれば、今の若者は漢字が読めなくなっているだけでなく、「ヴ」と書かれていても、それを[v]音の表記だと分かりませんので音読できないからです。

また日本語では[l]と[r]も区別せず全て「ラリルレロ」としていますので、[v]と[b]だけを「ヴ」と「ブ」で区別するのも不自然だと考えました。

さらに言えば、「ヴェトナム」「ヴィエトナム」を「ベトナム」と表記するのが普通になっていますので、そのような意味合いも込められています。

人名や地名をなるべく原音に近い表記にしたいという強い誘惑がありますが、現在の日本にとって重要なのは、原音に近い表記にするよりも「コンプライアンス」「ハザードマップ」などという一般庶民にとって意味不明なカタカナ語が多すぎることだと考えています。

これはカタカナ表記を氾濫させることによって間違った英語発音を日本人に定着させる危険性があるだけでなく、(拙著『英語教育が亡びるとき』明石書店でもふれたように)庶民に意味不明な日本語を氾濫させ、政府が知られたくない情報を隠蔽する働きをしますので、極めて重大な問題を孕んでいるように思います。

(ところが、私が抗議してもニュースその他でカタカナ語を乱発して止めないNHKが、福島原発事故では一貫して「炉心溶融」という漢語を使い続け、決して「メルトダウン」というカタカナ語を最近までは絶対に使おうとしませんでした。情報操作(メディア・コントロール)の極地ですね。)

以上、索引をつくりながら思いついたことを列挙してみました。ご意見をいただければ幸いです。

早々

<追伸> 東京も汚泥から高濃度の放射能が発見されるなど、ますます日本全土が汚染されつつあるようで、恐ろしい限りですね。

だとすれば福島在住のひとたちはどんな思いで毎日を生きているのでしょうか。そんなことを思いながら下記のブログを書きました。時間があれば覗いていただければ幸いです。

放射能汚染地図(5) ―福島からの便り 「フクシマ県民かく被曝せり、国には後世、県民200万の健康管理に御尽力をたまわらんことを・・・」
http://pub.ne.jp/tacktaka/?entry_id=3752426

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次は私の主催する研究会「掲示版」に投稿したものです。これを読んでいただければ、日本の原発が単に儲け目的のために企業が強引に推進したものではなく、その裏に巨大な力が働いていたことを知っていただけると思います。

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**さん、投稿を有難うございました。

投稿に指摘されている「アメリカによる原発導入工作、CIAのAgentだった正力松太郎=読売新聞・日本テレビ社主の果たした役割」については、K大学に招かれて講演した際にも若干は話しましたが、時間がなくて詳しくは紹介できませんでした。

詳しくは下記の研究室HPに講演資料として載せてありますので、「メディア・コントロールに抗するちからを培う資料」として、時間があるときに覗いてみていただければ幸いです(なお鹿児島講演では、この資料を元に、もう少し詳しく話すつもりです)。

講演「国際理解教育の課題」要旨
http://www42.tok2.com/home/ieas/lecture_resume_konan_university20110702.PDF
資料A 「ガルトゥング:暴力の類型」
http://www42.tok2.com/home/ieas/lecture_handout_galtung_type_violence.pdf
資料B 「HIROSHIMAの国がなぜ原発推進なのか」
http://www42.tok2.com/home/ieas/lecture_handout_konan_university20110702.pdf

(以下、省略)

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上記の「資料B」では、NHKで長くチェルノブイリ事故を取材し、その危険性をドキュメンタリー番組で訴え続けてきた七沢潔氏の研究を詳しく紹介しました。

七沢氏は、チェルノブイリルなどの原発事故をドキュメンタリー化にしようと調査し続けた結果、「これ以上、原発に深入りするな」という理由でNHK放送文化研究所に左遷されました。

しかし、氏はその機会を逆用して、 研究所の資料を駆使しながら「原子力50年、テレビは何を伝えてきたか」というテーマで、メデイアが原発をどう報道したかを詳細に研究しました。それが以下の報告書です。

七沢潔(2008)「原子力50年、テレビは何を伝えてきたか」(NHK放送文化研究所年報、第52集)
http://www.nhk.or.jp/bunken/resarch/title/year/2008/pdf/007.pdf

この報告書のなかで特に「米国による原発導入工作、CIAの密使(agent)だった正力松太郎=読売新聞社主」の部分だけを抜き出してまとめたものが「資料B]です。
http://www42.tok2.com/home/ieas/lecture_handout_konan_university20110702.pdf

このなかで、七沢氏は、有馬哲夫(2006、2008)などの研究をもとに、正力がPODAMというコード名を持つCIAのAgentだったという興味深い事実も紹介しています。

正力は、「原爆投下=大量殺戮」を理由に日本で反米感情が高まらないよう、新聞だけでなくテレビの宣伝力も使って工作する任務を負わされたのでした(逆に、広島・長崎の現状、被爆者の写真・映像は長い間、日本人には知らされませんでした)。

とりわけアメリカのビキニ環礁における水爆実験で第5福竜丸の乗組員が被曝し、お母さん方が中心になって始めた署名運動が爆発的な広がりを見せ、日本中で「反核」「反米」の機運が大きく盛り上がろうとしているときでしたから、これは急務とも言える仕事でした。

正力がアメリカに支援されて日本テレビというテレビ局を開設できたのも、そのような「対日心理作戦」を実行するためでしたし、それは同時に「アメリカ方式の技術標準を採用させ,関連設備や映像で日本のアメリカへの依存度を高めるため」でもありました。

これ以上詳しく説明していると、また長くなりすぎますので、詳しくは上記「資料B」を御覧ください。

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また、この「資料B」には、第5福竜丸事件で日本中が騒然としている「ドサクサ紛れ」をねらって、当時の若き中曽根康弘氏が2億3500万円の原子炉建設調査費の予算要求を提案し、ほとんど審議らしい審議もせず、その予算を通してしまったことも載せてあります。

しかも2億3500万円という予算は「ウラン235」をもじった数字だったというのですから、ふざけた話ですが、このことが現在の悲惨なFUKUSHIMAを造り出したことは、決して忘れてはならないことでしょう。

ところで、中曽根康弘氏が原子炉建設調査費の予算要求を出したのは、単に中曽根氏がCIAのAGENTだった正力氏とつながっていただけでなく、その裏で「原子力の平和利用」を隠れ蓑にして核兵器開発をねらっていたのではないかとも言われています。

その証拠に、早くも1969年版の防衛庁の安全保障調査会の報告書に、「東海原発の運転を発電所から変更すると年間240キロの軍事の予算要求用プルトニウムがつくれる。発電炉のまま運転しても、炉心の周辺部分から6~10キロの軍事用プルトニウムができる」と正直に書いてあるそうです。

これらの事実も「資料B」に載せてありますので、詳しくはそちらを御覧ください(日本政府が北朝鮮の「原発の平和利用」をヒステリックに非難するのも、「亀は甲羅に似せて穴を掘る」の類(たぐい)かもしれません)。

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アメリカによる「原発の導入工作」は、既にNHKが1994年に「現代スクープ・ドキュメント」として放映しているのですが、 今と違って当時のNHKは、こんなものをつくる力量、こんなものの放映を許す度量もあったのですね。

原発導入のシナリオ 〜冷戦下の対日原子力戦略 (NHK現代スクープ・ドキュメント、1994)
http://video.google.com/videoplay?docid=-584388328765617134&hl=ja

なお上記とほぼ同じことを、20世紀米国史の専門家ピーター・カズニック(アメリカン大学歴史学准教授)というアメリカ人が書いていることを知りましたので、これも以下に紹介しておきます。

ピーター・カズニック(2011)「原発導入の背景に広島・長崎の意図的な忘却と米国の核軍拡」
http://www1.odn.ne.jp/hikaku/kaku-info/one/110413.htm

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ところで、七沢潔氏には『原発事故を問う―チェルノブイリから、もんじゅへ』(岩波新書1996)という著書があります。

この本を読むと、当時のソ連政府が事故を小さく見せようと必死に画策するようすが克明に追跡されていて、まるで現在の日本政府を見ているような錯覚を起こさせます。

また、同書では、そのソ連政府の画策にIAEAが協力するようすも忠実に再現されていて、これも現在のIAEAと日本政府の姿に瓜二つで、極めて興味深いものがあります。

というのはIAEAも今回の福島原発事故は「想定外の大津波によるもの」という点で、日本政府とぴったり口裏を合わせているからです。元々IAEAは原発推進の国際組織として結成されたものですから、当然と言えば当然ですが。

ただ当時のソ連政府と現在の日本政府が根本的に違っているのは、当時のソ連政府には1000台以上のバスを用意して国民を「集団疎開」させましたが(子どもたちの多くをキエフなどに「保養」「学童疎開」も)、日本政府はいまだに福島市のような高濃度の汚染地帯に国民を「拉致」したまま、政府の責任で「集団疎開」させるつもりがないことです。

政府は「集団疎開」させるお金を惜しいと考えているのかもしれませんが、あと数年後あるいは多くの被曝患者が出てきた場合、その責任をどう取るつもりなのでしょうか。あるいは裁判闘争で敗訴した場合にかかる損害賠償がどれほど巨大な額になるのかを考えてみたことがあるのでしょうか。

(ちなみに旧ソ連の場合は、被爆者の治療費は全て無料だそうです。だとすれば、いま避難させない場合、発病してからの治療費の方が高くつくのではないでしょうか。)

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今回のブログは、私の体調が良くないので簡単に済ませるつもりでしたが、書いているうちに、どうしても訴えたいことが次々と頭に浮かんで来て収拾がつきません。そこで最後に研究会「掲示版」に載せたメールをあと一つだけ紹介して終わりにしたいと思います。

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研究会員の皆さんへ
鹿児島講演についてKUさんから連絡がありましたが、今のところ次のようなテーマで話をしたいと考えています。東日本は既に汚染地帯と化していますので、関東以北の皆さんも「家族・お子さんの転地療養」を兼ねて鹿児島や屋久島などへ保養と旅行にでかけててみるというのはいかがでしょうか。

午前:テーマ「生活指導から教科指導へ ― TMメソッドが目指す教育原理・教育技術」

先日の掲示版でSJさんから、「昔、大修館の英語教育に“同僚性を高める”という特集があったのですが、あまり、役に立たずかえってがっかりしました」といった悩みが書かれていました。

それに呼応してMYさんやJSさんからも同じようなことで悩んでいる旨の投稿がありました。このように現場では英語以前の問題に悩まされている方が少なくありません。服装指導や化粧指導をめぐる生徒との軋轢も同じことです。

このような問題については既に拙著『英語にとって教師とは何か』(あすなろ社/三友社出版)で、かなり詳しく論じたつもりでしたが、新しい指導要領「英語で授業」が出されてから、現場はますます複雑になっているようです。

 そこで当日は、参加者の皆さんから悩み・疑問を出していただいた上で、それに答えるかたちで、「教師というものの生き方考え方」を、「私の教育原理」(『英語教育原論』pp.57-61)を踏まえて話をしたいと思うようになりました。

そして同時に、「記号づけ」「リズムよみ」などのTMメソッドが、そのような「同僚性」や「生徒指導」の問題にも、いかなるかたちで解決のヒントを提供してきたかも、具体的な体験を元にお話しできればと思っています。

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午後:テーマ「ことばの教師としてメディア・リテラシーのちからを如何に培うか」

先日、WMさんから、「△△大学の先生の原発関連のお話の中で、“「Russia Todayは良いですよ”とお勧めしていただきました。Democracy Now!、アルジャジーラ、アメリカ主要新聞の見出しだけ目を通したとしても1時間は時間がかかってしまいます。ソースの見直しを迫られている気がします」という投稿がありました。

そして、これに続けて、「前任校の英語教科書の中でMedia Literacyを扱ったレッスンの中に“日本人は平均して一日三時間テレビを見ている”という記述があったことを思い出しました。3分の1の時間で良質なインプットが得られているのであれば1時間といえども良い方なのかもしれません」と書かれていました。

そこで午後からは「3・11福島原発事故」を素材にしながら、メディア・コントロールに抗して如何にメディア・リテラシーの力を培うかを考えてみたいと思っています。

というのは、私自身は高校教師だった頃、能登半島の志賀原発が近くだったこともあり、それなりの学習をしてきたつもりでしたが、「3・11」以降あらためて原発学習をしてみて、自分がいかに無知だったかということを改めて思い知らされたからです。

その学習の一端は下記の研究室HP「福島原発資料」に結実しています。ここには私が読んだり見たり聞いたりしたもので皆さんに「ぜひ読んで欲しい」「ぜひ視聴してほしい」と思ったものだけを載せてあります。
http://www42.tok2.com/home/ieas/fukusima.html

この体験を通じて思うのは「メディア・コントロール」に抗する力を培うためには、「やみくもに何でも読めばよいとわけではない」ということです。自分の軸足・土台を決め、それから芋づる式に読みが広がっていくという読み方をしない限り、「つまみ食い」しながら多くを読む方法は、逆に「メディア・コントロール」の網に絡め捕られてしまう恐れがあるからです。

これは英語教育の理論学習・実践研究についても同じことが言えるように思います。私の場合は三浦つとむという言語学者や大西忠治という実践家が出発点になり、その後はチョムスキーが常に軸足・土台になってきましたが、当日はそんなことを例にしながら、私の原発学習がどのような軌跡を描いて現在に至っているのかを話したいと思っています。

その中で「高木仁三郎」「小出裕章」「武田邦彦」「木村真三」「広瀬隆」「広河隆一」など諸氏の生き方・考え方の類似性・相違性・問題点、あるいはWHO、IAEA;ABCC、RERF;ICRP、ECRR、さらにはCIAや正力松太郎といった機関や人物が果たしてきた役割なども語りたいと考えています。

それは同時に今の福島を語ることになりますし、私の驚きと発見の学習史を皆さんと共有することになると思うからです。

<註>
WHO世界保健機関(World Health Organization)
ABCC原爆傷害調査委員会(Atomic Bomb Casualty Commission)
RERF放射線影響研究所(Radiation Effects Research Foundation)
IAEA国際原子力機関(International Atomic Energy Agency)
ICRP国際放射線防護委員会(International Commission on Radiological Protection )
ECRR欧州放射線リスク委員会(European Committee on Radiation Risk )

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放射能汚染地図(5) ―福島からの便り 「フクシマ県民かく被曝せり、国には後世、県民200万の健康管理に御尽力をたまわらんことを・・・」

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動画=写真集 「チェルノブイリの子どもたち」
http://www.youtube.com/watch?v=_LA_PnAQONo&NR=1&feature=fvwp

[原発が何をもたらすか。この映像と音楽に大きく胸を揺さぶられます。前半の3分だけで結構です。ぜひ視聴ください。
そして「フクシマの子どもたち」という写真集が出ないように、全力で「集団疎開」を(せめて「学童疎開」だけでも)実現させなくては・・・]
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"World Shocking !Japanese Standard level – 2000 becquere !!"
http://savechild.net/archives/4047.html

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私の主催する英語教育研究会は、私が高校から大学へ異動した1986年に起ち上げたものでしたが、その頃に会員だった教師のことが、東日本大震災以来ずっと心に引っかかっていました。

そこで地震直後に過去の会員名簿をひっくり返して、電話をかけてみたのですが、そのときは電話が混み合っていたのか何度かけても通じませんでした。

その後は私も体調が思わしくなかったり頼まれていた翻訳が予定どおりに進まなくて時間が取れず、そのままになっていました。やっと翻訳も終わり「索引づくり」に移行したので、改めて電話をして見ようという心と体のゆとりが生まれました。

今度は幸いにも電話がつながり、久しぶりに懐かしい声を聞くことが出来ました。そして現地の様子を聞いていると、前回のブログで紹介したのと全く同じ嘆きと怒りを(「被曝する大地と人々」『Days Japan』7月号)、今度は生の声として聞くことができました。

多くの親や子どもたちが福島から脱出したくても「郷土を捨てて逃げ去る卑怯者」扱いされたり、多くの他の自治体から集団疎開や学童疎開を受け入れるという呼びかけがあっても、それを福島県当局や教育委員会が握りつぶしてしまうというのです。

チェルノブイリ事故のときは、ソ連当局はバスを何十台、何百台も用意して住民を脱出させたが、この福島では県知事によって「拉致」され脱出できない―と彼女は本気とも冗談とも取れるような調子で、現地の実情の一端を語ってくれました。

私はどう励まして良いのかことばを失ってしまいました。「せめて私ができることは、私のささやかなブログを通じて世論を動かす手助けをすること、原発がもたらすものの真実を伝えていくことだけです」としか言えませんでした。

すると数日後に彼女の夫君から長いメールが届きました。読んでみると現地に住んでいる人にしか伝えられない怒りと嘆きが、真っ直ぐに私の胸を直撃し、これは私の胸にだけしまっておくのは余りにも勿体ないと思うようになりました。

そこで早速もういちど電話をしたら、今度はいきなり夫君が電話口に現れたので、上記の私の気持ちを伝えたところ、幸いにも快諾を得ることができました。以下がそのメールです。ぜひ読んでいただいて、NHK では決して報道されない現地の実情を知っていただきたいと思います。


前略、狐狸庵先生

お久しぶりです。

昨日(26日)妻が狐狸庵先生から安否を尋ねる電話を頂戴いたしました。まことに有難うございました。先生におかれましては大病を患い、ブログを拝読させていただいたら、まだ手術の後遺症に苦しんでいるようなので衷心よりお見舞い申し上げます。

さて、皮肉にも世界の中で今最も有名なフクシマ県で家族3人被曝しながら毎日戦々恐々として生きております。東北の人はというか、フクシマ県人はあまりにもお人よしで物分りがよすぎます。

原発事故から10日たった日から、県の放射線リスク管理アドバイザーとして長崎大学の(Mr.100ミリとフクシマでは揶揄される)山下俊一ら3人の御用学者が安っぽい「安心・安全」を県内各地の講演会で謳い、それを新聞・市民便り等で流布し、放射線の影響を過小評価したがるABCC/ICRPに順ずる『低量線被曝は健康に問題ないという学説』を喧伝したので、それを疑うことなく信じてしまっている向きが多いのが現状です。

したがって、正しく放射線を怖がり疎開を求める人には、戦前の翼賛会よろしく「逃げるのは卑怯、復興の妨げになる」という言論統制を『絆(きずな)』(戦前なら「一億一心」などという語)を用いてやんわりとしかけて、良識ある行動をとろうとする人間を『非国民』のごとく分類しようとする意図が垣間見られます。

しかしながら、現在はネットの時代ですから、先生のブログに登場する反原発派や原発事故に対して批判的な学者や評論家の発するコメントは、反骨心のある県民からは絶大なる支持を受けています。

私は、3.11震災後2日間は停電のために「ラジオ」で原発事故の推移を聞いておりましたが、まるで戦前の大本営発表そのもののようで、聞いていて『反吐』がでそうでした。

東電や保安院がたとえ飛行機が突っ込んできても何重の防御で絶対安心『放射能は漏れません』のお墨付きが、震度5ぐらいで原子炉配管・電源設備にガタがきて、津波で電源が失われ、水素爆発とメルトダウンを起こし、しかもスルーしていたのに、御用学者は「大丈夫爆発しない」とごまかしました。

名前は失念しましたが、東大の某教授は、「ベント」に際してテレビで、フクシマ県民には「ごく微量で危険はない」といっておきながら「東大の実験室の換気は止めるよう」にファクスで指示していたという(アエラかフライデー?)記事を読んだときは憤懣やるかたない怒りで手が震えました。

東日本がすべて汚染されるかもしれない危機的な状況のなかでも、政府は(フクシマ県民は)馬鹿で単純で、すぐパニックを起こして逃げ惑い大混乱を引き起こす『愚民』扱いをして、真実を伝えることなく、文部科学省が福島県に送ったSPEEDIも「プルサーマル」を推進した佐藤雄平知事にどうやら握りつぶされたような話が伝わっております。

よって「風下に風下に」逃げたために一層ひどく被曝したという悲劇が起こったわけです。まさに「フクシマ県民かく被曝せり、国には後世県民200万の健康の管理にご尽力をたまわらんことを・・・」という悲しい現実が進行中です。

悲しいかな、雄平知事は、親玉は筋金入りの原発推進派で30年前に「フクシマ県民は原発があるから健康・・・」と妄言した偽黄門=渡部恒三衆議院議員の甥です。

彼は偽黄門のかばん持ちをやった後参議院議員となり、その後、国策に抗いスジを通したがゆえに一円の収賄もないのに有罪になった前知事の後釜に座った「無能」な権力者です。

この一族支配はかなり深刻で、姻戚関係にある、いわき市の吉田泉衆議院議員もまた、毒饅頭をたっぷり食ったようで、事故後も「原発のおかげで潤った面もある・・・」のような原発3法に未練たらたらとしたコメントが新聞にありました。

フクシマ市民は、3月15日夕刻から突然20μ㏜毎時という平常値の500倍の放射線を浴びはじめました。新聞・テレビは、マニュアルどおりの『被曝』を説明するが、その後政府の「直ちに・・・、念のため」という枝野氏のきわめてあいまいで、将来の健康被害に対して免責を宣言しているような無責任なコメントが、フクシマ県民を当惑させてしまったのではないでしょうか。

とりわけ、震災後10日ぐらいは東北道と東北本線の被害が大きかったので、食品入荷量が不足しました。水道の断水箇所が多く、水を求めて多くの人が長い列を作り、購入量制限かかったスーパーに長時間ならんだり、ガソリンを給油するために雪が降りしきる真夜中から徹夜で並んだりと「被曝」しながらも目の前の生活に追われました。

その結果、精神的に疲れきった多くの人の中には、頭に蓋をしてしまい「放射能」にたいしては安易な『安全』『安心』を吹聴してくれる悪魔のささやきに毒された者も多かったように思えてしかたありません。

今もテレビのテロップには1時間ごとの各地の放射線量が流れています。4月ごろまでは、その但し書きには『胃のエックス線検査は・・・シーベルトで、「(専門家は)問題はない」としている』という「積算量」に煙幕を張る作戦や、東京―ニューヨーク飛行は・・・ミリシーベルトでもクルーは健康であるという話を持ち出したりして、いつのまにか、人間は少々被曝しても安全であるという奇妙な話に摩り替えが行われました。

このように、根拠のない「安全・安心」を撒き散らして、県民を『洗脳』する卑劣な報道を、メディアは恥じることもなく今も延々と続けています。恥ずかしい限りです。

フクシマのJAやCOOPは、セシウム134,137あわせて97㏃/kも検出される(「昨年まで名産」の)さくらんぼを、「安全」として全国に送りましょうと宣伝してやまないのです。

ほとんどの日本人は、口に入る物の放射能基準「暫定」値は原発事故前の「標準」値の何百倍、何千倍かを知らないがゆえに、他都道府県の多くの方が復興支援の一環としてフクシマ県産や茨城・群馬・千葉・栃木・神奈川・静岡・宮城(南部)の野菜を食べ牛乳を飲んでいます。

そんな『美談』は世論の誘導として利用されるだけで、健康を考えたら取り返しの付かないことになったら大変ですから即刻やめて欲しいと思っています。

まずありえないとは思いますが、フクシマがもとのきれいな土地になったら食べて欲しいと思います。

「灰色」の野菜・果物は、フクシマから持ち出さないで、すべて東電に買い取ってもらえばよいのです。短絡的な人情消費が二次汚染、三次汚染を広めていくのは見るに耐えません。

私は、農家の方には、申し訳ないのですが「風評被害」はお門違い、「原発被害」だと言っています。汚染地の「地産地消」はやめましょう。

また、土をひっくり返すとそれだけでセシウムが20cmぐらい地中にもぐりこんでしまい除染どころか『地下水』汚染になってしまいます。そうなると300年たたないと限りなくゼロにはもどりません。

つまり土も水も完全にお陀仏になったら、すべての生態系が異常をきたすのだから、人間も当然住めない環境になっていきます(いやもうなっているか?)。小出裕章氏のいわゆる『地球汚染』です。

「絶対に漏れない」安全が、いつのまにか「被曝限界量」と「許容量」の引き上げがらみの「安全」に話が変わったのには呆れて物が言えません。一番ひどいのはNHKです。

今でもNHKニュースを見ると、避難勧告や避難勧奨地域は別として福島市はところどころにホットスポットがあるけれども「まあ大丈夫」というふうな錯覚に陥ってしまうような報道をし続けています。思わず「子供を殺す気か」とテレビの前で怒鳴ってしまいました。

また、震災後のNHK福島には、今まで見たことないアナンサーや記者がたくさんTVに登場しています。おそらく職員の健康を憂慮して「線量」を量り、たっぷりと県外で休息をとってから数日復帰してまた休むというローティションをとっているのでしょう。

そのように放射線にたいして「科学的に怖がる」人間たちが、ガイガー所持者は稀有で、専門的な知見に乏しい無防備な「県民」に被曝しても安全・安心といい続けてきた『責任』は重く、人道に反する罪を問われるべきです。

なんら戦果を収めなくても「敵に甚大な損害をもたらし、わが軍の被害は軽微なり」という大本営発表をそのまま報道して日本を破滅へと導いた「罪」と本質的にはなんら変わりがありません。

こんなことは言いたくはありませんが、われわれフクシマ県民は、東京で使う「たかが電気」のために、人間としての尊厳を踏みにじまれ、『棄民』化されて、生存権が脅かされているのです。

民放は、トヨタの広告料の1.5倍を、ポーンと支払う東電に気兼ねして、事故直後は、『原発事故』はあくまで津波という「天災」であり、「人災」という言説を闇に葬ってしまえといわんばかりの歪曲報道統制ぶりには憤りを超えて、開いた口塞がりませんでした。

これはまさに、武田邦彦教授が言う「人命より原子炉が大切」という原子力村の「狂気」であり、このままフクシマにこのまま残っていたら「見殺し」にされると恐怖すら禁じえません。

書き始めると、頭の中に去来するものがあまたありすぎて、取り止めがつかないので筆をおきます。人生が変わってしまったのだから仕方ありませんね。

でもフクシマ県人ならもう同じ経験をほかの都道府県の人間には絶対に味あわせたくないので、先生のような発信力のある文化人には思いを赤裸々に語らねばならないと思いメールを送りました。

お体をいたわりながら、決してムリなさらずに、私たち『第3の被曝者』のために、あるいは社会正義の観点から、文化人としてブログでご発言されんことを願って止みません。

ご夫妻のご健勝を祈念して・・・。

セシウムが雨水に溶けるフクシマより

草々

<註> 上のメールで「国策に抗いスジを通したがゆえに一円の収賄もないのに有罪になった前知事」とありましたが、この詳しい事情については『知事抹殺、つくられた福島県汚職事件』(佐藤栄佐久、平凡社、2009)を御覧ください。それにしても、「国策(?)に従わないものは冤罪を捏造してでも放逐・抹殺する」闇の勢力が、この日本に存在するというのは本当に恐ろしいことです。


「こんなに緩い日本の暫定基準値」
http://savechild.net/?p=1287

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福島からいただいた上記のメールだけでも十分に現地の実情が分かっていただけると思いますが、この電話のあと、次のような動画あることを知りました。子どもを持つ福島のお母さんたちが毎日をどのような思いで生きているかは、この動画からもひしひしと伝わってきます。

動画 『福島のお母さん達の、心からの叫び、張り裂ける思い』(企画「いのちを守るお母さん全国ネット」)
http://savechild.net/?p=1965 (27分)

上記の動画は30分ちかくもあるので、毎日を忙しさに追いまくられている人には(私は引きずり込まれて、つい最後まで見てしまいましたが)、これを全て見終わるのは少し大変かも知れません。そんな人には下記の動画をみていただけたらと思います。

動画:学校の集団疎開求め仮処分申請〜郡山の子ら14名
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1132 (6分半)

動画:山下俊一「放射線アドバイザー」の解任を求める署名開始
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1124 (7分半)

最後の動画は、福島県の「放射線リスク管理アドバイザー」に任命されている山下俊一長崎大学教授の解任などを求め、6月20日、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」など7団体が記者会見を行ったようすを記録したものです。

記者会見で、「子どもを放射能から守る福島ネットワーク」の中手聖一さんが、声を詰らせながら次のように語っている姿に胸を衝(つ)かれました。

「親の立場から許しがたいのは、山下氏が『大丈夫だ』『子どもを外で遊ばせていい』という発言をくりかえしたこと。彼を信じて子どもを外で遊ばせた親たちは今、わが子を被ばくさせてしまったことへの後悔と罪悪感で苦しんでいる。県民の健康影響を調査する検討委員に山下氏は最もふさわしくない。」

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福島の原発事故を終息させるための作業は、いつ終わるのか見通しも立たない情勢です。

それにも関わらず「再稼働」を全国の自治体に要請する海江田氏の言動には、思わず耳を疑ってしまいました。

今の政府をこのような方向に突き動かしている裏の勢力は、いったい誰(あるいは何)なのだろうか、そんな深い疑問が湧いてきました。

こんな状況では、いつまで経っても心と体が休まらず、病気が治るどころか再発するのではないかという不安と恐怖が私にはあります。

早くブログ本来の目的だった「ことばの科学」に戻りたいのですが、いつになったら、その日が来るのでしょうか。

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Author:狐狸庵居士(田舎の国立大学を2010年に定年退職)

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