この道はいつか来た道 ― 「解釈改憲」は戦争とファシズムへの一里塚!

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安倍政権の「解釈改憲=壊憲」に抗議して焼身自殺をしようとしている男性


Japanese man self-immolates in pro-pacifist constitution protest
http://rt.com/news/169216-japan-self-immolate-protest/ (June 29, 2014; 動画あり1分半)


 安倍首相が「集団的自衛権」行使容認に向け、憲法解釈を変更する閣議決定への策動を続けており、7月の第1週が大きな山場になっています。
 以下は「戦争をさせない1000人委員会」による行動の呼びかけです。時間がありませんので、今後どこでどのような抗議行動があるかだけを紹介させていただきます。
 ヒトラーに全権委任したことが第2次世界大戦の引き金になったのと同じく、閣議決定で決めれば何でも好き勝手にできるというのは、ファシズムの始まりです。私たちは、かつて日独伊三国同盟でたどったのと同じ道を、再び歩み始めるのでしょうか。

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 なお下記の拙稿も参考にしていただければ幸いです。

* 私たちは、どのような国と「集団的自衛権」の条約を結ぼうとしているのか(上)―アフガンおよびイラク戦争が私たちに教えてくれたこと
http://pub.ne.jp/tacktaka/?entry_id=5272191
* 私たちは、どのような国と「集団的自衛権」の条約を結ぼうとしているのか(下)―リビアおよびシリア内戦が私たちに教えてくれたこと
http://pub.ne.jp/tacktaka/?entry_id=5273623

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「1000人委員会」今後のスケジュール
http://www.anti-war.info/action/

情勢はたいへん流動的であり、日程の変更や、緊急の行動呼びかけをさせていただくことがあります。
あくまでも「現時点での予定」であることをご承知おきください。
詳細については決まり次第お知らせしていきます。または、事務局までお尋ねください。

「戦争をさせない1000人委員会」6.30官邸前抗議行動
日時:6月30日(月)19時30分から
場所:首相官邸前(地下鉄国会議事堂前・永田町下車)
※解釈で9条壊すな!実行委員会の行動を引き継ぎ行います。

閣議決定阻止!7.1官邸前緊急行動
日時:7月1日(火)9時30分から

※国会閉会中の閣議は10時ころ行われます
場所:首相官邸前(地下鉄国会議事堂前・永田町下車)
※解釈で9条壊すな!実行委員会との共同行動

閣議決定阻止! 7.1官邸前抗議行動
日時:7月1日(火)17時00分から
場所:首相官邸前(地下鉄国会議事堂前・永田町下車)

安倍政権の憲法破壊を許すな!7.3集会
日時:7月3日(木)18時30分から
会場:星陵会館ホール(地下鉄国会議事堂前・永田町下車)
講師:高橋哲哉さん(東京大学教授)
http://www.anti-war.info/schedule/1406281/
 安倍首相が「集団的自衛権」行使容認に向け、憲法解釈を変更する閣議決定への策動を続けており、7月の第1週が大きな山場になっています。閣議決定阻止に向け、全力でがんばりぬこう!
 この間の安倍政権の行ってきたことは、単に憲法破壊だけではなく、人権破壊であり、生活破壊の攻撃です。私たちは安倍政権と真っ向から対決する、全国的な、大きな大きなうねりを、みなさんとともにつくりだしていきたいと考えています。
 原発、沖縄、そして「集団的自衛権」。誰かに犠牲を押し付ける政治を、もう私たちは許してはなりません。いまこそ憲法の理念を、私たち自身の手に取り戻そう! そのことを一貫して訴えてきた、東京大学大学院総合文化研究科教授の高橋哲哉さんに、集会で提起していただきます。
 集会後は官邸前へ移動して、抗議行動を行います。多くの皆さんの参加をお願いします。
→チラシ( pdf )
http://www.anti-war.info/wordpress/wp-content/uploads/2014/06/7.3flyer.pdf

閣議決定阻止!7.4官邸前緊急行動
日時:7月4日(金)9時30分から
※国会閉会中の閣議は10時ころ行われます
場所:首相官邸前(地下鉄国会議事堂前・永田町下車)
※解釈で9条壊すな!実行委員会との共同行動

「戦争をさせない1000人委員会」7.31集会
日時:7月31日(木)18時30分から
会場:日比谷図書文化館ホール(地下鉄霞ヶ関・日比谷・内幸町下車)
講師:浦田一郎さん(明治大学法学部教授)
※終了後の官邸前での抗議行動を検討します

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 また「戦争をさせない1000人委員会」の行動と併行して、「安倍のつくる未来はいらない!人々」の会もいろいろな抗議行動を企画しているようです。以下にその連続アクションのお知らせを載せておきます。

「安倍のつくる未来はいらない!人々」から連続アクションのお知らせ
http://no-abenomirai.hatenablog.com/entry/2014/06/29/125248


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私たちは、どのような国と「集団的自衛権」の条約を結ぼうとしているのか(下)―リビアおよびシリア内戦が私たちに教えてくれたこと


現在の中東地図

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アメリカ=NATOが構想する新しい中東分割地図
すでにイラクが「クルド人国家」「スンナ派国家」「シーア派国家」に3分割!


http://www.globalresearch.ca/the-destruction-and-political-fragmentation-of-iraq-towards-the-creation-of-a-us-sponsored-islamist-caliphate/5386998
*この地図はペンタゴンの公式サイトには出てきませんが、NATO軍の高官が学ぶ防衛大学の訓練プログラムに載せられているものです。つまり内戦は仕掛けられたものだということです。
http://www.globalresearch.ca/plans-for-redrawing-the-middle-east-the-project-for-a-new-middle-east/3882



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 いま日本が「集団的自衛権」の条約を結ぼうとしている相手は、アメリカです。しかしアメリカという国がどういう国であるかを知らなくて、どうして条約を結ぶことができるのでしょうか。
 というのは、いったん「集団的自衛権」の条約を結んでしまえば、そしてアメリカが戦闘行為に入ってしまえば、それに従わなければ条約違反になってしまいます。日本が戦闘行為に入ったらアメリカが守ってくれるという利点よりも、アメリカによって戦争に巻き込まれる危険性の方がはるかに大きいのです。
 なぜならイラク戦争で典型的に示されたように、アメリカは自分の利益を追求するためなら嘘をついてでも平気で戦争を始める国だからです。チョムスキーが自分の国アメリカを「ならず者国家:Rouge State」と呼んだように、アメリカという国はそれほど危険な国なのです。
 このイラク戦争では、一時的に訪れた平和な時期に「復興」という名目で自衛隊はイラクに送られましたが、今度は戦闘行為そのものに参加せざるをえなくなります。 

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 ブッシュ氏がアフガンやイラクで戦争を開始したとき世界の世論は、反戦平和の声を強くし、フランスなどは明確にイラク戦争に反対し、アメリカからは「古いヨーロッパ」と罵倒されたくらいでした。
 ところがオバマ氏になってからは、戦火はイラクを越えてイエメン(アラビア半島)、リビア(アフリカ北部)、さらにシリア、そして今度はウクライナです。アメリカが戦争する地域は拡大する一方なのです。その他にも、ブッシュ氏でさえやろうとしなかった(あるいはやる余裕がなかった?)クーデターにまで、オバマ氏は手を伸ばしました。
 しかし不思議なことに、あれほど激しかったブッシュ批判が、オバマ氏になると急に小さくなり、いわゆる独立メディアからさえ、ほとんど聞こえてこなくなってしまいました。これは非常に危険な徴候です。大手メディアどころか国際的な人権擁護団体すらアメリカの別働隊に成り下がっていることを示しているからです。
 そこで、もう一度、「ならず者国家」のたどってきた軌跡をあとづけるために前回のブログではアフガンやイラクでアメリカがどのような戦争をしてきたのかを述べてきましたが、今回は主としてリビア、シリア、ウクライナに焦点をあてながら、私見を述べたいと思います。

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 リビアのカダフィ大佐は欧米からは独裁者というレッテルを貼られ、リビアの民衆蜂起は「独裁者打倒の闘い」として賞賛されました。ですからアメリカを中心としたNATO軍がリビアを爆撃しても、これに疑問を呈する大手メディアは皆無でした。
 しかしその後のリビアはどうでしょうか。イラクと同じ混乱状態です。アメリカやNATOが主導してリビアを絨毯爆撃してつくりあげた「民主国家」といわれるものの実態がこれなのです。
 イラク戦争の時は「古いヨーロッパ」と罵倒されながらも戦争開始に断固として反対したフランスは、今回は爆撃の先頭に立つ始末でした。今になって考えてみると、フランスがアメリカによるイラク攻撃に反対したのは、すでにフセイン政権とのあいだに油田開発の利権を確立していたからだと思わざるをえません。
 リビアは人口約650万人、人口的には福岡県と佐賀県を合わせたくらいの小国ですが、豊富な油田があり、石油の埋蔵量はアフリカ最大といわれているほどです。カダイフィ大佐は欧米の利権にのみ奉仕してきた石油を自分たちの手にとりもどし、国民の教育や福祉にあててきました。
 だからこそカダフィ政権時代は、一人当たりのGDPはアフリカでは最上位レベルで12000ドルを超えており、先進国クラスでした。そのおかげで、6歳から15歳までの初等教育と前期中等教育は無償の義務教育期間となり、その後3年間の後期中等教育を経て高等教育への道も開けていました。
 義務教育に限らず、国公立の学校の学費は無償でしたから、2003年の15歳以上の人口の識字率は82.6% でした(CIAのWorld Factbook)。ですから女性でも大学に行けました。リビアでは女性の方が、男性よりも、高等教育の奨学金制度を利用していました。社会いたる所に女性のプロフェッショナルを見かけることができました。
 多くのリビア女性が科学者、大学教授、弁護士、医師、政府職員になっていました。カダフィ政権は一貫して女性がその生き方を自由に選べるような政策を取って来たからです。しかし今のリビアから、このような自由は消えてしまいました。これが「自由と民主主義の旗手アメリカ」がやってきたことです。
 このような事実を考えると、「アラブの春」と賞賛されたカダフィ政権打倒は、欧米諸国がかつての利権をとりもどすために、「民衆蜂起」なるものをつくりだし、そのさい、アメリカ自身が「テロリスト」と名づけてきたイスラム原理主義集団の力をも利用しておこなったクーデターと言うことができそうです。
 地上ではまず世俗集団に「民衆蜂起」をおこなわせ、武装闘争になるとイスラム原理主義集団の力を利用するという構図です。今のシリアでも同じ構図が見られますし、かつてアフガニスタンでソ連軍と戦わせられたのも「ムジャヒディーン」と言われるイスラム原理主義集団でした。そのなかで育てられた人物がビンラディンであったことは今では周知の事実となっています。

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 しかし、このような事実を大手メディアはいっさい報道してきませんでした。今では数少ない独立メディアとして世界的に有名になりつつあるDemocracyNow!でさえ、アメリカ主導のNATO軍による爆撃を何の疑問を提起することなく報道し続けていました。
 そして私も最初は「アラブの春」と賞賛されたカダフィ政権打倒をほとんど疑問をもたずに受けとめてきました。しかし、NATO空軍機の出撃回数(sorties)は5ヶ月間に2万回を超え、一日あたり130回の物凄さでおこなわれた爆撃をみているうちに、少しずつ疑問がわいてきました。
 その時に出会ったのが藤永茂氏の「私の闇の奥」というブログでした。これについては、私の下記で紹介しましたが、以下にその一部を再録しておきます。
リビアの都市ベンガジにおけるアメリカ大使館員の殺害事件をめぐって――エマ・ゴールドマンの「愛国主義」(2)
http://pub.ne.jp/tacktaka/?entry_id=4532481(2012/09/18)
 リビアの人口約650万人、人口的には福岡県と佐賀県を合わせた位の小国です。ミサイルの標的が戦車であれ、輸送車 両、船舶であれ、カダフィの住宅であれ、放送局、大学であれ、無人ではない場合が普通でしょうから、多数の人間が殺傷されたに違いありません。
 8月上旬に、NATO空爆による死者2万という報道がちらりと流れたことがありましたが、あり得ない数字ではありません。
 しかも、NATOの反政府軍支援は空爆に限られたわけではありません。大型ヘリコプターなどによる兵器・弾薬・物資の補給も行なわれ、地上でも多数のNATOやCIAの要員が間接的に参戦した模様です。
 しかし、こうしたNATOの活動の具体的報道は殆ど完全な管制下にあります。これだけの規模の軍事暴力が、国際法的には全然合法性のないままで (UNの決議内容をはるかに超えて)、人口数百万の小独立国に襲いかかったのです。
 まことに言語道断の恐るべき前例が確立されました。カダフィと息子たちの今後の命運など、この暴虐行為の歴史的意義に較べれば、三面記事の値打ちしかありません。(藤永茂「リビア挽歌(2)」より引用)

 しかし老齢の物理化学者がこれだけの分析をしているのに日本の大手メディアの記者たちは何をしているのでしょうか。

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 ところで、前回のブログ冒頭で「いま私たちは非常に奇妙な時代に生きています」と書きました。そして次のように付け足しています。
 「民主主義の旗手・世界の指導者を自認する強大国の大統領が平気で嘘をついて戦争を始め、有名な大手メディアもそれに追随する時代だからです。世界的な人権擁護団体Human Rights Watchですらアメリカの別働隊になっている時代です。」

 私がこのように書いたのは、今や「権力に媚びない独立メディア」として世界的に有名になったDemocracyNow! でさえ、リビアについてはほとんど何も報道しないに等しかっただけでなく、世界的な人権擁護団体Human Rights Watchがむしろリビア爆撃を推進する立場だったからです。
 国連の安保理事会でリビアの空域を管理することが決議された背景には、Human Rights Watchがカダフィ政権が女性をふくむ多くの人権侵害を引きおこしていると非難したことが大きな役割を果たしたと言われています。しかし実はそれが真っ赤な嘘だったことが暴露されています。
 というのは、二人のノーベル平和賞受賞者アドルフォ・ペレス・エスキベル Adolfo Pérez Esquivel とマイレッド・マグワイアMairead Maguire、そして100人以上の学者たちで組織されたグループが、2014年5月12日、Human Rights Watchの仕事をきびしく批判する公開書簡を発表したからです。

Open Letter to Human Rights Watch: Close Your Revolving Door to U.S. Government
http://www.alternet.org/world/nobel-peace-laureates-human-rights-watch-close-your-revolving-door-us-government

 この書簡では、HRW(Human Rights Watch) とアメリカ政府の間では回転扉のように人材が入れ替わり、リビアやベネズエラを含む幾つかの国々でのHRWの仕事に重大な影響がでていると批判しました。そして、「アメリカの外交政策の作成や実行に関わった人物をスタッフ、アドバイザー、理事会役員として雇うことを、HRW は禁止するべきだ」と主張しています。
 この公開書簡では、HRWの不正については書簡という体裁のため具体的事例が少ししか挙げられていませんが、この書簡をまとめた活動家のキーン·バットKeane Bhattは、これとは別に、すでに(Feb 5, 2014)、下記のような詳細な論文を発表しています。彼はこの論文を下敷きにしながら公開書簡の原案を書いたのでした。

Keane Bhatt: “The Hypocrisy of Human Rights Watch”(HRWの偽善)
http://www.globalresearch.ca/the-hypocrisy-of-human-rights-watch/5367940

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 オバマ大統領のアメリカは、リビアの次にシリアの体制転覆に乗り出しました。
 ここでも最初は「民衆蜂起」という体裁をとっていた運動が、いつのまにか「武装闘争」というかたちを取り始め、アサド政権を倒そうとする勢力にアメリカやNATO諸国が武器援助をするという、リビアと同じ様相を呈し始めました。
 アメリカはリビアの時と同じように国連安保理事会に諮(はか)ってシリアの制空権を確保しようとしました。しかし、リビアの体制転覆がリビア民衆にとって何の益をもたらさなかったことを知ったロシアや中国は、このような動きに反対しました。
 そこで次にオバマ氏の持ち出したのが、「アサド軍が化学兵器をつかって民衆を殺傷している」という口実でリビアを爆撃するという計画でした。(むしろ化学兵器を使ったのは、反体制軍の一派であるイスラム原理主義集団の可能性が濃厚でした。)
 しかしこれも、「フセインが大量破壊兵器をもっている」という口実と同じく、何の根拠もないことが暴露されました。そこで窮地におちいったオバマ氏は、「シリア爆撃の賛否」をアメリカ議会にかけると言い出しました。
 アメリカ民衆の大多数は戦争拡大政策に嫌気がさしていました。それどころか,この時点で共和党でさえ「シリア爆撃」に反対する方向へと動いていましたから、議会にかければオバマ提案は否決され、面子は丸つぶれになっていたことでしょう。
 しかし、ここに助け船が現れました。それがロシア大統領プーチン氏でした。プーチン氏はシリアのアサド大統領に化学兵器の廃棄を納得させ、それとひきかえにアメリカの「リビア爆撃」を断念・撤回させたのです。おかげでオバマ氏は自分の提案が議会で否決されるという恥辱を免れることができたのでした。
 もしアメリカがシリア爆撃に踏み切っていたら、シリアは今と比べものにならないくらいの凄惨な様相を呈していたことでしょう。イラクやリビアの死者の数・難民の数を考えてみればそれはすぐ分かることだと思います。だからこそ、プーチン氏がノーベル平和賞にノミネートされたのも、ある意味では当然のことであったと思います。
 しかし実際に2013年度のノーベル平和賞を受賞したのは、ほとんど何の実績も持たない「化学兵器禁止機関」(OPCW:Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons)でした。まるでオバマ氏にノーベル賞をやったときと同じ授賞のしかたでした。
 いずれにしても、今回の授賞劇は、他のノーベル科学賞と比べてノーベル平和賞というものが、いかに政治的思惑によって決定されているかを如実に示すできごとでした。

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 OPCWに授賞するくらいなら、プーチン氏にこそ授賞すべきだったでしょう。なぜなら、アサド政権に化学兵器の廃棄を決意させたのはプーチン氏だったからです。
 また、亡命先を失って途方にくれていたスノーデン氏に、アメリカの怒りを買うことを承知の上で、一時的であれ安住の地を与えたのですから、その点も評価すべきだったと思います。
 まして、スノーデン氏自身もノーベル平和賞にノミネートされていましたから、これは特筆すべきことではないでしょうか。この意味でも、「OPCWに平和賞を授賞させるくらいなら、なぜプーチンに授賞しないのか」という疑問や怒りが出てきたのも、当然のことでした。
 また、小国で貧困国である南米の発展途上国がスノーデン氏に亡命先を提供しているのに、オバマ氏によって妨害され実現せず、他方で豊かな文明国であるはずの欧州諸国が、アメリカの怒りを恐れて、どこも亡命先を提供しようとしないのですから、これほど奇妙な状況はありません。
 もうひとつ奇妙だったのは、今では世界的独立メディアとして名声を獲得しつつあるDemocracyNow! が今回のシリア問題でも、「独裁者アサド」のイメージを強める役割しか果たさなかったことでした。
 そもそも「ブッシュ氏が911事件をきっかけに、愛国者法案などを通じて、アメリカを全体主義国家にするのではないか」という危機感から、DemocracyNow! という独立メディアを起ち上げたはずだったのに、リビアやシリア問題になると急に腰砕けになってしまいました。
 何度も言いますが、いま私たちは実に奇妙な時代に生きているのです。
 世界的に高名な人権団体HumanRightsWatchや独立メディアDemocracyNow! でさえ、それをそのまま信用できないとなると、私たちは何を信用すればよいのでしょうか。
 研ぎ澄まされた「メディア・リテラシー」(情報を読み解く力)がこれほど要求される時代は、かってなかったのではないでしょうか。

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 それはともかく、オバマ氏が最後に手を出したのがウクライナでした。ここでも最初は平和的な「民衆蜂起」というかたちをとりました。
 しかし、それがいつのまにか武装したネオナチや極右暴力集団による暴力的な政権転覆に移行し、さらにいま内戦にいたっていることは、リビアやシリアの場合とほとんど同じです。
 ここまで書いてきたら力尽きました。しかしウクライナについては「ウクライナ情勢の読み方」(1~7、補足編、番外編)などを通じてかなり書いてきましたので、今回は割愛させていただきます。
 とはいえ今までのブログで、チョムスキーの言う「ならず者国家」アメリカと集団的自衛権を結ぶことがどれだけ恐ろしいことか、その一端だけでも御理解いただけたのではないかと思います。
 (それどころかアメリカと行動を共にすることは、莫大な血税を使って自衛隊に戦争犯罪の手助けをさせるだけでなく、世界中で多くの無実のひとを殺傷したり難民化させることになるでしょう。)

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<註> 今回このブログを書くにあたって、藤永氏の「私の闇の奥」におけるリビア関係のものを検索し読み直してみました。以下がその一覧です。時間がある方はぜひ覗いてみてください。
* 中東/アフリカの女性たちを救う?(1~2) 2011/08/10,17
http://huzi.blog.ocn.ne.jp/darkness/2011/08/post_23b4.html
* リビア挽歌(1~2) 2011/08/24,31
http://huzi.blog.ocn.ne.jp/darkness/2011/08/post_8437.html
* リビアのこと憶えていますか? 2014/06/11
http://huzi.blog.ocn.ne.jp/darkness/2014/06/post_515e.html

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<註2> 最近のニュースで突然、ISISなるイスラム原理主義集団が現れて、イラクの現政権をおびやかしていますが、この正体については下記の論文が見事に暴露しています。

ISIS in Iraq stinks of CIA/NATO ‘dirty war’ op
William Engdahl、June 24, 2014 10:22
http://rt.com/op-edge/168064-isis-terrorism-usa-cia-war/

The Engineered Destruction and Political Fragmentation of Iraq. Towards the Creation of a US Sponsored Islamist Caliphate
―The Islamic State of Iraq and al-Sham: An instrument of the Western Military Alliance

By Prof Michel Chossudovsky、
Global Research、June 14, 2014
http://www.globalresearch.ca/the-destruction-and-political-fragmentation-of-iraq-towards-the-creation-of-a-us-sponsored-islamist-caliphate/5386998
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私たちは、どのような国と「集団的自衛権」の条約を結ぼうとしているのか(上)―アフガンおよびイラク戦争が私たちに教えてくれたこと

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戦争反対!9条こわすな!~日比谷野音 5千人の怒りと熱気

http://www.labornetjp.org/news/2014/0617shasin2
https://www.youtube.com/watch?v=ZurTb9h2hWw(動画3分)

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 いま私たちは非常に奇妙な時代に生きています。
 民主主義の旗手・世界の指導者を自認する強大国の大統領が平気で嘘をついて戦争を始め、有名な大手メディアもそれに追随する時代だからです。世界的な人権擁護団体Human Rights Watchですらアメリカの別働隊になっている時代です。
“The Hypocrisy of Human Rights Watch.”
https://nacla.org/news/2014/2/4/hypocrisy-human-rights-watch


 たとえばノーベル平和賞を受けたオバマ氏がアメリカ大統領に就任してから、戦争はブッシュ氏のときから比べても、さらに拡大する一方です。
 ブッシュ氏は911事件をきっかけにアフガンの爆撃を開始し、さらにそれを「存在しない」「大量破壊兵器」を口実にイラク戦争へと拡大しました。しかしブッシュ氏は、戦火をこれ以上の地域に広げることはしませんでした。
 ところがオバマ氏になると、戦火はイラクを越えてイエメン(アラビア半島)、リビア、南スーダン(アフリカ)、さらにシリア、そして今度はウクライナです。アメリカが戦争する地域は拡大する一方なのです。

 しかもアメリカが「人道的介入」「民主主義の擁護」を口実にして戦火を拡大した地域は、どこも介入する以前よりも事態は悪くなっています。極悪人であるかのように扱われた元イラク大統領フセインでさえ、イラクを瓦礫の地にすることはしませんでした。
 それどころかフセイン時代は女性でさえ大学にいくことができましたが、今のイラクは内戦が荒れ狂い、大学どころか日々の生活さえままならない状態が続いています。この10年間で何十万というひとが殺され、何百万ものひとが難民となりました。
 そもそも今は極悪人として扱われ死刑にされたフセインを一貫して支援し、イラン・イラク戦争を戦わせ、そのなかで化学兵器の使用も許してきたのがアメリカでしたから、その偽善ぶり、ダブルスタンダードぶりは、目に余るものもがあります。
 いまイラクは分裂の危機にあります。元大統領フセインの時代はスンナ派もシーア派も同じ地域に居住し、宗派を越えた結婚も珍しくありませんでした。しかしブッシュ氏がイラクに侵攻し、マリキ傀儡政権をつくりあげてから全てが一変しました。
 たとえマリキ氏がアメリカの傀儡(操り人形)であったとしても、彼はシーア派であり、イラク人口の6割はシーア派(スンナ派は2割、クルド人は2割)ですから、このままではシーア派の隣国イランに牛耳られてしまう恐れがあります。そこでアメリカがとったのは「分裂させて支配する」「シーア派とスンナ派を抗争させる」という権力者の常套手段でした。
 ですからイラクの現在の惨状は、嘘をついて「他国を侵略する」(これはニュルンベルグ裁判で明確に宣言された「戦争犯罪」です)だけでなく、侵略した国をさらに内戦によってバラバラに分裂させ、砲弾によって国土を瓦礫状態にして、膨大な難民を産みだしたという点で、二重三重の戦争犯罪というべきです。
 また侵略した当初は、抵抗するフセイン軍に劣化ウラン弾(これは核兵器の一種です)を使用し、またファルージャでは抵抗する市民に白燐弾(これは化学兵器の一種です)を使用したという点でも、ブッシュ氏を初めとするアメリカ政府の指導者は「戦争犯罪人」として裁かれるべきでしょう。
 これは私だけの意見ではありません。同じことを、ビル・クリントン、ジョージ・W・ブッシュ両大統領の下で元テロ対策最高責任者をつとめたリチャード・クラーク氏も述べています。
 「ブッシュ政権がやったことが戦争犯罪だということは、──少なくとも私の考えでは──はっきりしています」とクラークは話しています。氏は「我々は、国の現職の大統領や首相の行動を訴追し裁判するハーグの国際刑事裁判所に手続きを済ませました」とすら述べているのです。
Ex-Counterterrorism Czar Richard Clarke: Bush, Cheney and Rumsfeld Committed War Crimes
http://www.democracynow.org/2014/6/2/ex_counterterrorism_czar_richard_clarke_bush


 同じことはアフガニスタンについても言えます。そもそも911事件の実行者はアフガニスタンとは何の関係もなく、そのほとんどがサウジアラビア人でした。ですから911事件を理由に爆撃するのであれば、アフガンではなくサウジであるべきでした。その当時アフガンを支配していたタリバン政権は911事件とは何の関係もありません。
 それどころかマイケル・ムーア監督の映画『華氏911』でも明らかにされているとおり、タリバン政権はアメリカ企業によるガス・パイプライン敷設事業の関係で、当時のアメリカ政府とは蜜月の関係だったときもあるくらいです。
 また、911事件がおきたときオサマ・ビンラディンがタリバン政権によって匿われていたことがアフガン爆撃の口実にされていますが、チョムスキー『9.11 アメリカに報復する資格はない!』(文春文庫)でも明らかにされているとおり、タリバン政権が「ビンラディンが911事件に直接かかわっていたことを示す証拠を出してくれれば、いつでもアメリカに引き渡す」と言っていたのに、その証拠を示さずに爆撃を始めたのでした。
 その結果、アフガニスタンはどうなったでしょうか。爆撃されたアフガンを復興させると称して、アメリカによって傀儡大統領に据え付けられたカルザイの政権と、放逐されたタリバンとの内戦はいまだに続いています。この戦乱のなかでどれだけ多くのひとが殺され、どれだけ多くの国土が荒廃させられてしまったことでしょう。
 私はタリバンが放逐された直後の一時期、平和が訪れたとき、日本国際理解教育学会の企画した「アフガン訪問」でカブールを訪れたことがありますが、その当時アフガンの各地で日本のNGOが復興に尽力した教育施設も、今は内戦で見るかげもないでしょう。壮大な税金の無駄づかいです。
<註> 私のアフガン訪問記(1~3)は下記にあります。
http://www42.tok2.com/home/ieas/afghan3.pdf
http://www42.tok2.com/home/ieas/afghan2international3education031025.pdf
http://www42.tok2.com/home/ieas/afghan1.pdf

 というのは、カルザイ政権が支配している地域は首都カブールの近辺に限られ、アフガンを実効支配しているのはタリバンだと言われているからです。しかもすでに述べたように911事件とタリバンとは何の関係もないのですから、そもそもアメリカやNATO軍がアフガンに残ってタリバンと戦う理由は何もありません。迷惑するのはアフガン民衆だけです。
 またアフガン爆撃の口実とされたビンラディンも、またビンラディンがつくりあげたとされるアル=カイダ(the Base「基地」)という組織も、そもそもアメリカが裏で育て上げた人物であり、アメリカが裏で育て上げた組織でした(当時はムジャヒディーンと呼ばれていました)。
 当時のソ連邦政府は、当時のアフガン政権から要請されて、しぶしぶ軍隊を派遣し、結局10年間の泥沼戦争に引き込まれ、結局これがソ連崩壊の一因になりました。というのは、当時のアフガン政権は、パキスタンで訓練されアフガンに送り込まれたイスラム聖戦士の反乱に悩まされていたからです。
 これは当時のカーター政権で国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めたズビグネフ・ブレジンスキーが欧州メディアで堂々と語っていることです(ブルム『アメリカ国家犯罪全書』作品社)。彼は「ソ連を崩壊させたのは俺だ」と豪語しているのです。「アフガン民衆に迷惑をかけたことにたいしてどう思っているか」との質問にたいしては「ソ連を崩壊させた価値の方が大きい」と開き直っていました。
 ソ連はアフガン侵攻を10年で止め、きっぱりと全軍隊をアフガンから引き揚げましたが、オバマ政権は「アフガンから手を引く」と言いながら他方で軍隊を残す方策を探っています。
 何度も言いますがタリバンは911事件とは何の関係もありません。アメリカ軍を駐留させればさせるほどアフガンの荒廃は進行します。にもかかわらず米軍を残そうそうとしているのは、別の理由があるとしか考えられません。


 話が少し横にそれてしまいましたが、イエメンへの侵略についてはどうでしょう。イラクと違って、オバマ氏はイエメンには軍隊を出しませんでした。それに代わって彼がとった手段は、アルカイーダと言われるひとたちを無人殺人機Droneを使って空から暗殺することでした。
 その結果、何が生まれたでしょうか。多くの無実のひとたちが惨殺されることになりました。村人が結婚式のため集まっていたのに、その集まりを丸ごと殺戮するような事件が相継ぎました。チョムスキーは「ひとりの無実のひとを暗殺することによって10人のテロリストが生まれる」と述べたことがありますが、オバマ氏のやっていることは、まさにこのような行為なのです。
 もしたとえ暗殺されたひとが本当にアルカイーダの一員だったとしても、それを裁判にかけずに暗殺=死刑にする権利は誰にもありませんし、そのような権利をもつ政府も存在しません。ところがオマバ氏は「無人機による暗殺リスト」をつくり、それにしたがって次々と暗殺行為を続けています。しかも、この暗殺リストはどのような基準で作成されているのか一切が秘密です。議員が要求しても公開されていません。
 イギリスの非営利団体「調査報道局(Bureau for Investigative Journalism)」によると、無人機はイエメンだけでなく、ソマリア、イラク、パキスタン、アフガニスタンで少なくとも2600人を殺害しました。先に紹介したクラーク氏も「無人機のプログラムは手に負えなくなった。過度の秘密主義は一部の無人機攻撃がそうであったように逆効果になっている」と語っています。
Former Counterterrorism Czar Richard Clarke: U.S. Drone Program Under Obama "Got Out of Hand"
http://www.democracynow.org/2014/6/2/former_counterterrorism_czar_richard_clarke_us

 そもそもアルカイーダの前身であるムジャヒディーンなるものを育て上げたのはアメリカでしたし、アバマ氏が特殊部隊を使って、ビンラディンをパキスタンで暗殺させたときにアルカイーダという組織は基本的に壊滅したと言われています。
 またビンラディンが911事件の首謀者だとされていますが、彼をとらえて裁判にかけたわけではありませんから、事件を企画し指導したという具体的な証拠は何も明らかになっていません。
 「アメリカがやっていることはひどい」と言った主張に共鳴したひとたちが、あの911事件をおこしたのだとすれば、これでは、アメリカに反感をもち何かを発言したひとたちも、ビンラディンと同じ運命をたどっても不思議はないことになります。
 しかも、このビンラディンの暗殺は、パキスタン政府の主権を侵害し政府が全く知らないうちにおこなわれ、また丸腰のビンラディンを妻や息子たちが見ているまえで銃で殺し、死体はアラビア海に投棄されたと言われていますから、醜悪きわまりない作戦行為でした。
 アメリカ側は海洋投棄を「水葬」だと言っていますが、イスラム教の正式な埋葬は「土葬」ですから、これも言い訳としては全く通用しないものです。死刑にされたひとでさえ遺体は家族に返すわけですから、せめて遺体は家族・親族に返すのが当然でしょう。
 このようなことを考えると、アメリカにとってはビンラディンをとらえて正式な裁判にかけると、世界に知られては困るような都合の悪い事実がたくさん出てきて、やむなく暗殺する方法をとったのではないか、という疑いも出てきます。
 マイケル・ムーア監督の映画『華氏911』でも、全ての飛行機が禁足令で飛び立てない状況だったのに、アメリカにいたビンラディン一族だけは、特例扱いで、911直後にアメリカを脱出するようすが映し出されています。これも私の疑いを強める一つの理由になっています。

 オバマ氏は最近、ニューヨーク州ウエストポイントの米陸軍士官学校でおこなわれた卒業式で、「アメリカは世界の指導者であり、例外的な国である。したがって国際法を遵守する必要はない」と言わんばかりの演説をしました。それは以上に述べてきたアフガン、イラク、イエメンでアメリカがおこなってきたことで十分に実証されているのではないかと思います。
 アメリカが世界中でおこなっている他のおぞましい軍事作戦について、まだリビア、シリア、ウクライナなど、紹介したいことは山積しているのですが、それらについては次回に回すことにします。

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戦争反対!9条こわすな!~日比谷野音 5千人の怒りと熱気

http://www.labornetjp.org/news/2014/0617shasin2

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 ところで我が国の安倍政権は、上記のような「Rouge State:ならず者国家」(チョムスキー)と軍事同盟「集団的自衛権」の条約を結び、アメリカに要請されるがまま世界中に自衛隊を派遣しようとしています。「憲法9条があるから安心」と思って入隊した自衛隊員も、これでは契約違反だとしてやめるひとが出てくるかも知れません
 被害は自衛隊員だけに及びません。いま日本は自衛隊員を他国に派遣している余裕がないほど国家財政は逼迫しているのではなかったでしょうか。だからこそ、それを口実に消費税を値上げしたのではなかったでしょうか。
 そんなお金があるくらいなら、そのお金を福祉や年金に回すべきでしょう。大学教授をしていたひとの年金でさえ、月額20万円程度です。それすら減額される一方です。そのなかから市民税、県民税、介護保険、その他がどんどん差し引かれていきます。
 だとすれば、一般の年金生活者はどうやって生活していけば良いのでしょうか。まして、このように国民の購買力を奪っていったら、どうして景気回復が可能でしょうか。それとも国民を貧困にしておいて「だから給料が安定している自衛隊へどうぞ」と言いたいのでしょうか。

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 今後のブログは、私の本来の専門分野である「英語教育」に重点を移したいと思っていたのですが、新聞報道などを見ていると「集団的自衛権」の問題が風雲急を告げているので、やむなく、「私たちはどのような国と集団的自衛権の条約を結ぼうとしているのか」を書くことにしました。
 創価学会の創始者である牧口常三郎・戸田城聖の両氏が、戦前の治安維持法で逮捕されたことを出発点にして(牧口氏は獄死)、結党以来ずっと平和を標榜してきたはずの公明党が、安倍政権の手助けをするようでは、もう公明党の未来はないものと思わざるをえません。もう少し腰の据わった主張をしてくれれば、違った展開もありうるでしょうが。
 しかし、『肉声でつづる民衆のアメリカ史』(明石書店)をみても分かるとおり、歴史は民衆がつくるものです。創価学会や公明党に見切りをつけて、民衆による集会・街頭行動だけが、いま残されている唯一の方法なのかもしれません。大手メディアを励まし紙面を変えさせるのも、民衆による直接行動の熱気・大きさなのですから。

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しっかりしてよ!公明党 ~「閣議決定に反対して」のヒューマンチェーン
http://www.labornetjp.org/news/2014/0617shasin
http://youtu.be/oVGkvrIFYaE(動画4分半)

関連記事

翻訳 ウクライナ紛争の記録(その3)―暫定政権による政治的抑圧、ネオ・ナチ体制に抵抗する東部への弾圧[b]

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スノーデン氏のNSA告発から1年
「スノーデン以前には知られていなかった、恐るべき10の事実」
Year of the whistleblower: 10 things we didn’t know before Snowden
http://rt.com/usa/163700-year-whistleblower-before-snowden/


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 「内戦のなかでおこなわれたシリアの大統領選挙は承認できない」と言っていたアメリカが、「内戦のなかでおこなわれたウクライナの大統領選挙」は承認しました。まさにダブルスタンダード(二重基準)です。
 また、ウクライナ暫定政府軍が学校・病院・市役所を爆撃し一般市民を死傷させていますが、これは明らかに戦争犯罪です。しかしオバマ氏はこれにたいしてもいっさい抗議の声をあげていません。世界の指導者だと自認しているだけに、これは恐ろしいことです。
 ところで前回のブログで述べたように、私が主宰している研究所の研究員から下記のような翻訳が添付で送付されてきました。
 当時のウクライナがどういう状況であったか、なぜウクライナ東部のひとたちが抗議・抵抗しているのかが,よく分かっていただけると思います。大手メディアでは報道されていない驚くべき事実がいっぱい記録されていますので。

 [今の私には差し迫った事情があり、この翻訳を手直ししている暇がありません。そこで届いたものをそのまま載せます。誤訳など気づいた点がありましたら私宛にお送りください。]

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ウクライナにおける政治的抑圧―ネオナチ体制に対抗する蜂起への弾圧(下)
Political Repression in Ukraine―Crackdown on Uprisings Against the Neo-Nazi Regime
http://www.globalresearch.ca/political-repression-in-ukraine-crackdown-on-uprisings-against-the-neo-nazi-regime/5377473
By Oriental Review、Global Research, April 11, 2014

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西欧メディアが「クリミアにおける人権侵害」といわれるものを無理矢理引き出しているにもかかわらず、国際監視団は忙しすぎてウクライナの他の地域で何が起こっているかに関心がないようだ。奇妙なことに、ウクライナにおける政治的抑圧が「氷山の一角」にすぎないことを示す事実がいくつかある。

2月22日にウクライナ共産党のルボフ第一書記ロスティスラフ・バスィルコは間違って「マイダン(独立広場)で発砲した」と訴えられ、残忍な拷問を受けた。目撃者に寄れば、彼はハリを爪の下に刺され、彼の右肺を刺され、3本のあばら骨と顔の鼻と他の骨が折られていた。そして彼の家族を消し去ると脅された。彼は現在ロシアで治療を受けている。

2月23日、ザポロツェの反ファシスト人民軍の指導者であるアレクサンダー・パタマンは拉致された。

2月24日ウクライナ憲法法廷の6人のメンバーが、最高議会によって「宣誓違反」のかどで任意出頭させられた。彼らのいく人かは脅しと肉体的威圧を受けた。3日後に追放された判事達は、国際人権委員会への訴えを採択した。

2月28日、ドニプロペトロフスク地域の副知事ボリス・フィラトフは、フェイスブックに、キエフ中央政府に不満の親ロシア運動のメンバーをどのように徹底的に統制したらいいか解説を載せた。「それらの蛆虫どもに何らかの約束と保証と彼らが望む譲歩を与えなさい。そして・・・我々は後でみんな縛り首にするのだ。」

3月5日、アンドレイ・プルギンは、ドネツク共和国の新ロシア組織指導者の一人で、ドネツクで捕らわれ、見知らぬところに連れ去られた。誘拐された男の友人は、彼が前日に訪問を受け、その時「もし今日家にいなければ、彼の妻は寡婦になるだろう」と警告された。しかし他の人々は彼が来るのを期待していたいたので、友人は公共の広場かどこかに行ってみた。アンドレイの運命は今も分かっていない。

3月6日、ウクライナ市民組織スラビック防衛隊の指導者であるウラジミール・ロゴフは誘拐された。そのときは両者とも危害を加えられていなかったが、ザパロツェ地域とウクライナを去るように強要された。

3月6日、「人民政府」と親ロシアの活動家の指導者であるパベル・グバレフはドネツクで拘留された。捕えられたとき、ドネツクからキエフまでの道路やウクライナ保安局(SBU)の拘留施設でも、彼はひどく殴られた。パベルは3月半ば昏睡状態に陥り、そして今は刑務所の病院にいる。この状態が公表されることを恐れて、彼は弁護士への接触が許されていない。彼の妻エカテリーナと3人の幼子たちは、夫の逮捕のあと、ウクライナを去るように強要されている。

パベル・グバレフ


ルハンスク地域の「人民政府」とルガンスク防衛隊指導者アレクサンダー・カリトノフは逮捕され、3月14日以来、SBUの拘留施設に捕まっている。

3月17日、人民政府の指導者アントン・ダビドチェンコはオデッサでSBUによって逮捕された。そして彼も現在キエフのSBU刑務所に拘留されている。

3月17日、ビニッツァのいわゆる「人民裁判」の極右メンバーのグループは、地域小児病院の院長タチアナ・アントーネッツが自発的に辞職するように厚かましくも要求した。その理由は彼女が公的に地域政党を避難しなかったし、前政権の犯罪を非難しなかったからというものだ。過激派が主張するのは、もし彼女が彼らの命令に従わなかったら、医者は「過酷な革命時の法律にしたがって」弁明する責任があるだろうというのだ。

数々の脅しがなされた後、3月17日、南東部戦線の指導者アルチオム・チムチェンコの自動車が燃やされた。新しくキエフ政府によって任命されたザポロツェ地域の検察官アレクサンダー・シャツキーは、その事故を「積極的な自己犠牲」の見せしめと呼んだ。

3月19日、右派セクターの活動家に率いられたビニッツアの約300人の武装集団が、ネミロフ会社所属の地方の蒸留所を押収した。

3月20日、右派の活動家グループが、ミシュコルツのハンガリアの都市からトランスカルパチアへ修学旅行に来ていたハンガリアの生徒たちを襲った。武装過激派は、トランスカルパチア地域にあるベレホべの町でハンガリア人の市民委員会の会合を解散させ、参加者に暴行を加えた。2年前ウクライナ・ナショナリストはハンガリア軍隊のカルパチア通貨を記念して建てられたベレッケ・パスの記念碑に、「ハンガリア人に死を」とか「ここはウクライナだ」とか台座にペンキで書いて冒涜した。

3月20日、Russia-1 TVチャンネルからやってきたロシア人ジャーナリストがドネツクで拘留された。ロシア人の資料は押収され、彼らはバシリエフカ検問所へ連れて行かれた。そこで彼らはウクライナから追放されるまでの数時間、説明もなしに拘留された。

3月20日、ウクライナ保安局は、ルガンスク市民防衛組織を解散させる試みを始めた。そのルガンスク市民防衛組織は、ウクライナを連邦政府のもとにおき、ロシア語を州の言語とすることを支持する組織だ。その3人の活動家が逮捕され、組織の事務所やメンバーのアパートが捜索された。その青年部の指導者の一人アナスターシア・ピアテリコ-ーバは、「SBUがベルコブナ・ラーダの副委員長(オレ・ヤシュコ右派急進党の指導者)とともに、ルガンスク防衛隊メンバーの捜索を組織し、そして活動家やその家族員を迫害した」とソーシャル・ネットワークに公式な訴えを掲載した。

ビデオ:
ルガンスク市議会副議長アルセン・クリンチャエフが、“Radical Party”「急進党」 の指導者たちに拉致され車に積み込まれるようす。(約7分)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=VivY94Cp0s0

3月20日、いわゆるオートマイダン運動の代表者たちは、「革命の必要を満たすために」ロシア企業ルコイル・ウクライナの支店社長宅から燃料や現金や他の資産を強奪しようとした。

3月20日、キエフの群衆は、マスクをつけ、火器や刃物で武装しウクライナ国家建築検査委員会の建物に押し入った。7階と8階の事務所を占拠して、彼らは「反腐敗委員会」のメンバーを装い、記録資料の入ったフォルダーを押収しようとした。

3月21日、ウクライナ選択運動の指導者であるビクトル・メドベーチュックの所有するキエフの家が焼かれた。

3月23日、キエフのユーロ・マイダンの活動家は、海外ロシア人との連携を促進するロシア人代理店員ロッソトルドニチェストボの建物を占拠しようとして、その雇用者の一人の車を盗んだ。この行為は事務所スペースを押収して、それをマイダンの人民自衛隊の本部にしようとしたものだった。

3月23日、機関銃で武装した右派セクターメンバーの一群は、地域ロックフェスティバルの一部として開かれていたリブネのコンサートに、武器を振り回し、参加者を蹴散らしながら、なだれ込んだ。

3月23日サポリージャで、マイダンの自衛軍として知られる数十人の戦闘員が、棒や石や鋼鉄棒をもってメリトポル・サポリージャ・フレンドシップ・ロード集会の参加者を攻撃した。人々は殴られ、車は傷つけられた。

3月24日、ウクライナ国境警部警備隊員は、アエロフロート乗務員がウクライナ空港で駐機中、飛行機から出るのを再度禁止した。それについて何の説明もなかった。ウクライナ国境防衛隊の一部におけるこのような差別は、キエフやドネツクやハルコフの空港で何度も起こったことであるが、これは一般に認められている国際慣行の違反であり、民間航空に危険を及ぼすものである。最近、ウクライナ国境防衛隊は、ロシアからの航空客を大量に強制帰還させた。、アエロフロート航空だけで43件、そのようなケースが報告されている。32件でアエロフロートは、ウクライナへ片道切符でやってきた乗客を、自費で本国へ送還させられた。

3月半ば以来、ロシア・ウクライナ国境のハリコフ地点で、ウクライナ国境防衛隊はロシア市民をウクライナに入らせなかった。毎日120人から130人が戻された。

3月26日、ドニエプロペトロフスク、ドネツク、ハリコフの右派支持者たちは、聖ジョージのリボン(ソ連のナチへの勝利のシンボル)を身に着けた人々を、彼らが通りで見つけたら誰でも肉体的に暴行を加えた。

3月26日、キロボグラード地区で、地域の「人民委員会」代表やスバボーダ党のメンバーは、ウリャノフスク中央地区病院の院長アレクサンダー・トカレンコを、彼の事務所で打ちのめそうと試みた。その医師の唯一の「罪」は、彼の政治的所属であった(彼は地域政党のメンバーで、ヤヌコービッチ政権から現在の地位を与えられた)。

3月26日、ミゴロド(ポルタバ地区)の前市長であり、区協議会議長のバシーリ・トレテツキーは、3月16日に襲撃者によって暴行を受け、銃で撃たれた後、病院で死んだ。

3月26日、アフトドゾル社会運動の活動家たちは、マイダン自警団の100人の戦闘員とともに、キエフのクレシュチャチク通りのロシア銀行の事務所(VTB、Alfa、スベルバンク・オブ・ロシア、プロミンベスト)にピケを張り、銀行を閉鎖して、ウクライナ部門は全て国有化するように要求した。スベルバンクの建物は占拠され略奪された。

4月1日、ウクライナ国家保安局はオデッサの親ロシア人活動家のアパートを捜索した。特にオデッサ地区副委員長アレクセイ・アルブのアパートを探し回った。「SBUのスタッフは、午前8時に私のアパートに到着してドアを開け、捜索を行った。彼らは礼状を持っていた。国家保安局職員自身、私たちの組織の活動家リストと武器も探していたと述べた。しかし結局、彼らは捜索したアパートには何ら違法なものは見つからなかったと証明する供述にサインさせられた」。アレクセイは以前ウクライナ特別局から「会談」という名目で出頭させられたと主張した。

ウクライナ・ナチによって、「モスクワ・プロパガンダ」をやめるように迫る「最終的絶対的警告文」が、殺しの脅しとともにアレクサンダー・シロコフに送られてきた。



今日のウクライナでは、嘆かわしいことにロシア正教会神父への脅しは、ありふれたことでもある。アレクサンダー・シロコフ師の場合は、非合法のウクライナ国家社会主義労働党によって迫害を受けたが、ロシア外務省特別声明のおかげで広く事件が知られた。キエフ中央暫定政権に忠誠を示す過激分子や地方政府による、親ロシア神父に加えられたあまり公表されない圧力が、他にも数多く起こっている。

もしこの風潮があるなら、ウクライナにおける親ロシア派知識人は、集団でロシア(クリミアを含む)に移住し続けることになる。最近のデータによれば、3万人以上がナショナリストに乗っ取られた自分の国を逃れることを強いられている。

私たちは、国際人権委員会による報告からその情報源を推測できるだけだ。彼らは、一方(ロシア人)からなされた存在しない「暴力」だけを報道するが、今日のウクライナでしばしば発見される実にひどい無政府状態の例は全く無視している。

とにかくはっきりしていることは、これらの状況下で、ウクライナ大統領選挙は、5月 25日に通常の雰囲気の状況でもたれることはなく、そして投票箱はこの危機の間もどってこないように宣伝されていることは、ウクライナ市民の大多数が頼りにしている国ロシアには認識されているということだ。

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<註> 小手川大助氏(元大蔵官僚、元IMF理事)の下記コラムも参考になると思います。
http://www.canon-igs.org/column/network/20140527_2594.html
2014.05.27 ウクライナ問題の波紋-経済制裁で一番損をしている日本
2014.05.19 窮地に立つオバマ政権
2014.05.15 ウクライナ問題について その4

関連記事

翻訳 ウクライナ紛争の記録(その2)―暫定政権による政治的抑圧、ネオ・ナチ体制に抵抗する東部への弾圧[a]

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世界中に広まった「ウクライナ政府軍の爆撃からドンバスの子どもたちを救え!」の訴え
 
https://encrypted-tbn2.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcRuihxIjFgqu9OqTz-7iv91IN8VxFw72L11LES3t-3WYF0vgjei

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 ウクライナの東部では、病院・学校・幼稚園にまで爆撃の被害が出始め、子どもたちが疎開せざるを得ない状況になってきています。
 前回のブログで述べたように、私が主宰している研究所の研究員から下記のようなメールが届き、翻訳が添付されてきました。
 今の私には差し迫った事情があり、この翻訳を手直ししている暇がありません。そこで届いたものをそのまま載せます。誤訳など気づいた点がありましたら私宛にお送りください。
 (しかし少し誤訳があったとしても、当時のウクライナがどういう状況であったか、なぜ現在のような事態になったのかが,よく分かっていただけると思います。驚くべき事実がたくさん報告されていますから。)
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みなさんへ
 ウクライナ情勢に関して2つの報告を翻訳してみました。
 「ウクライナ国家保安局は米国CIAユニットか?」と「ウクライナにおける政治的抑圧:ネオナチ体制に対抗する蜂起への弾圧」です。どちらもグローバル・リサーチからとりました。
まだ地名や人名など、チェックできないところがあります。また、誤訳しているところがあると思いますので、気づかれた点があれば、教えてください。
 なにしろ、最近の中日新聞では東部の親ロシア派のことを「親ロシア派過激集団・・」(5.27朝刊)と書かれています。そして学校に向かう車の中で、NHKのニュースも「親ロシア派過激集団」という用語を用いているではありませんか。(朝日新聞も「親ロシア派の武装集団」5.27朝刊)
 これでは政府軍が正統派で、親ロシア派は悪者という印象を与えてしまいます。何か情報の統一があるのでしょうか。それとも欧米通信社の受け売りなのでしょうか。
 私が訳出した二つの文章は、2月の政変から政権側がいかに弾圧を続けてきたかを明らかにしています。極右とネオナチ連合政権だったら、きっと東部の占拠運動は無惨に弾圧されるだろうと予測していたら、案の定、5月28日「交戦」が始まりました。
 そしていつの間にか「親ロシア派武装集団」という語が突然出てきて、悪者にされているのです。反ロシア、反ユダヤの暫定政権側が何をしてきたか、拙い翻訳ですが読んでください。

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ウクライナにおける政治的抑圧―ネオナチ体制に対抗する蜂起への弾圧(上)
Political Repression in Ukraine―Crackdown on Uprisings Against the Neo-Nazi Regime
http://www.globalresearch.ca/political-repression-in-ukraine-crackdown-on-uprisings-against-the-neo-nazi-regime/5377473
By Oriental Review、Global Research, April 11, 2014


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ドネツクの抗議


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最近、ウクライナの政治的抑圧に拍車がかかっている。ヤヌコービッチ大統領による「ユーロ・マイダン」支援者に対する民主的な取り扱いと鋭く対比されるのが、キエフの暫定政権が、キエフ東部および南部で、ネオナチ政権に対抗する民衆蜂起の取り締まりにまったく躊躇しなかった。

今日、クラコフだけで少なくとも70人の活動家が、いわゆる「反テロリスト作戦」で逮捕された。その報告によれば、おそらく米国グレイストーン軍事請負会社からきた外国の傭兵が、国防軍(主に極右国家主義戦闘員からなる)や国家内務省チームとともに作戦に参加していた。 

ジョージ・オウエルは、想像上の未来の全体主義社会の集団思考を描くために「戦争は平和だ」という言葉を作りだしたとき、気づいていた。オウェルだったら、最近のウクライナ政府打倒の示威行進によるプロパガンダに、「平和的抗議者」が殺人や放火や略奪を行っていて、そして今も続いていることを、難なく気づいただろう。

しかしクーデターはまだ終わっていない。権力奪取は一つのことだけだ。しかしそれを保持することは別物だ。そしていま私たちは、必然的な困難さが生じていることを見ている。つまり1ヶ月と少し前にキエフの暫定政府はクリミアを失い、ウクライナ南部や東部で命知らずの抵抗に直面したのだ。

新政府は、「平和的抗議」、「民主主義の戦い」、「言論の自由」など、これ見よがしのスローガンを使うこととなった。しかし同時に反対派の粛清を開始して、テレビやラジオ報道を統制して、ウクライナ南部と東部の市民の抗議活動を黙らせるために政治的抑圧を用いたのである。

反対する兆しのある者に対して、公然とした肉体的弾圧が、クーデターのまさに最初の数時間に始まった。2月20日、ウクライナ国会の親マイダンの多数派が共産党や地域党副委員長に暴力を用いた。多くの者が、彼らの投票カードを取り上げられ、それはその後「必要とされる」投票用に、他の者によって使われた。

地域党副委員長ビタリー・グルシェフスキー


2014年2月22日、ヤヌコービッチ政権への抗議者によって、キエフのウクライナ国会議事堂の外で襲撃されるグルシェフスキー(ロイター/ワシリー・フェドセンコ)
http://www.globalresearch.ca/political-repression-in-ukraine-crackdown-on-uprisings-against-the-neo-nazi-regime/5377473

それからテレビチャンネル「インター」への攻撃が行われた。その番組は国中で視聴され、2番目に高い視聴率を得ている。武装した人々が、ライブ放送の最中に、スタジオに突入してきた。ジャーナリストのムスタファ・ナイェム(ユーロマイダンの組織者の一人)は、すでに新政府の計画を放送していた・・・そしてそのチャンネルを国営化した。ご存じのように、テレビ局は現在、FBIの要請でウィーンで拘束されていたオリガルヒのドミトロ・フィルタシュのものになっている。

ばかげているのはもちろん、2・3週間前にムスタファ・ナイェムと彼の同僚が、フロマツケ(公共)テレビ(ユーロマイダン抗議の始まりとほとんど同時にアメリカ資金を使って開始されたインターネットTV計画)で逆の方法をとったことである。つまりそれは第一ナショナル・テレビチャンネル(それは国営である)で放送の一部を民営化していたのだ。 
ラジオ・テレビ国家委員会(数々の不成功に終わった政策後)は、ついにウクライナにおける主要なロシアテレビの放送を完全に禁止することを決定した。そしてイゴール・コロモイスキーやビクトル・ピンチュックやリナト・アクメトフやドミトロ・フィルタシュが所有する会社が始めた全てのテレビ放送は、突然饒舌で、中央にコントロールされたプロパガンダ機械として機能し始めた。

先月はずっと、反対派メディアの編集スタッフに何十回と攻撃(肉体的にもサイバー空間でも)があった。そして2月27日いわゆる人民自衛軍はGolos.uaニュース局を押収し、その局と密接に連携しているウクライナ国営テレビチャンネル・ガンマに厳しい圧力が加えられた。間もなく、ウクライナ共産党の公式出版物であるコミュニスト紙が襲撃された。またウクライナ共産党のウェブサイトはしばしば閉鎖された。ビニスタ市では、恥知らずな勢力が、ウクライナ共産主事者と協力している地方テレビ局を押収するのに使われた。親マイダンのジャーナリストがこの情報をあからさまに喜んで報告した。

また、オンライン出版ウクライナ・クリブダにも攻撃がなされた。クリブダは、親マイダンメディアを戯画化し、彼らの出版物特有のドグマを事実確認している。彼らのウェブサイトも現在閉鎖されている。

有名な政治評論家ウラジミール・コルニロフによって率いられたウクライナ・プラウダ・ウェブサイトのジャーナリストグループは、国を去るか、彼らの記事の出版をやめるか、どちらかを選ぶように強要された。彼らは残忍な報復と死の恐怖に脅されている

反対派メディアの唯一の代表であり、よく信頼され、国内でとてもよく読まれている週刊2000の最終号は、3月14日にできあがった。しかしその出版は、ウクライナ・プレスという印刷所でいつものように活字に組まれていたが、圧力によって差し止められた。印刷所は国営の組織で、一方的に新聞印刷の条件を変更し、印刷を不可能にした。

そしてもちろん悪名高い例は、ナショナリスト・スバボーダ党メンバーによる第一国営テレビ局の視察であった。アレクサンドル・パンテレイモノフが暴行されているところがビデオでおさめられていた。そして彼は恐怖と暴力にさらされた後、辞職願いを書かされた。

動画ビデオは下記Youtube(約1分)を御覧ください。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=UBD42RxlS9I


西欧メディアが「クリミアにおける人権侵害」といわれるものを無理矢理引き出しているにもかかわらず、国際監視団は忙しすぎてウクライナの他の地域で何が起こっているかに関心がないようだ。奇妙なことに、ウクライナにおける政治的抑圧が「氷山の一角」にすぎないことを示す事実がいくつかある。

(以下、次号に続く)


<註> 小手川大助氏(元大蔵官僚、元IMF理事)の下記コラムも参考になると思います。
http://www.canon-igs.org/column/network/20140519_2575.html
2014.05.19 窮地に立つオバマ政権
2014.05.15 ウクライナ問題について その4
2014.05.13 ウクライナ問題について その3
2014.04.10 ウクライナ問題について その2
2014.03.20 ウクライナ問題について
関連記事

翻訳 ウクライナ紛争の記録(その1)―「ウクライナ国家保安局は米国情報部と連携しているのか?」


CIA長官ジョン・O・ブレナン

http://www.globalresearch.ca/is-the-ukrainian-security-service-a-us-intelligence-unit-cia-director-held-secret-consultations-in-kiev/5377806


 ウクライナの東部では、病院・学校・幼稚園にまで爆撃の被害が出始め、子どもたちが疎開せざるを得ない状況になってきています。
 このような状況では,いつまでたっても英語教育のほうに話題を移せそうになく困っていたところ、私が主宰している研究所の研究員から下記のようなメールが届き、翻訳が添付されてきました。
 今の私には差し迫った事情があり、この翻訳を手直ししている暇がありません。そこで届いたものをそのまま載せます。誤訳など気づいた点がありましたら私宛にお送りください。


みなさんへ

ウクライナ情勢に関して2つの報告を翻訳してみました。

「ウクライナ国家保安局は米国CIAユニットか?」と「ウクライナにおける政治的抑圧:ネオナチ体制に対抗する蜂起への弾圧」です。どちらもグローバル・リサーチからとりました。

まだ地名や人名など、チェックできないところがあります。また、誤訳しているところがあると思いますので、気づかれた点があれば、教えてください。

なにしろ、最近の中日新聞では東部の親ロシア派のことを「親ロシア派過激集団・・」(5.27朝刊)と書かれています。そして学校に向かう車の中で、NHKのニュースも「親ロシア派過激集団」という用語を用いているではありませんか。(朝日新聞も「親ロシア派の武装集団」5.27朝刊)

これでは政府軍が正統派で、親ロシア派は悪者という印象を与えてしまいます。何か情報の統一があるのでしょうか。それとも欧米通信社の受け売りなのでしょうか。

私が訳出した二つの文章は、2月の政変から政権側がいかに弾圧を続けてきたかを明らかにしています。極右とネオナチ連合政権だったら、きっと東部の占拠運動は無惨に弾圧されるだろうと予測していたら、案の定、5月28日「交戦」が始まりました。

そしていつの間にか「親ロシア派武装集団」という語が突然出てきて、悪者にされているのです。反ロシア、反ユダヤの暫定政権側が何をしてきたか、拙い翻訳ですが読んでください。


ウクライナ国家保安局はCIA米国情報部と連携しているのか?―CIA長官がキエフで秘密会談をもつ
Is the Ukrainian Security Service a US Intelligence Unit? ―CIA Director Held ‘Secret Consultations’ in Kiev
Global Research, April 14, 2014
http://www.globalresearch.ca/is-the-ukrainian-security-service-a-us-intelligence-unit-cia-director-held-secret-consultations-in-kiev/5377806


ロシア通信社の日曜日の配信では、米国CIA長官ジョン・ブレナンは、ウクライナ東部の建物を占拠した分離主義者勢力に対する作戦を開始する前に、キエフでウクライナ職員と秘密会合をもったということだ。

ブレナンは、偽名で土曜日にウクライナに着き、その国の「パワー・ブロック(権力者たち)」と一連の秘密会合をもった、とインターファックス通信はウクライナ議会の匿名の役人の言葉を報じた。匿名の役人が言うところでは、親ロシア分離勢力がスロビャンスク市を支配した後、米国保安要員が、東ウクライナで武力を行使するかどうかの決定の背後に控えているということだ。

ウクライナ国会共産党副委員長ウラジミール・ゴルブはRIAノーボスチに語ったところでは、議員たちはその訪問について公然と話していて、ウクライナ保安局はCIAの構成員となったと述べている。

その報告に対して、ロシア国会防衛委員会副委員長のフランツ・クリンツェビッチは、そのようなCIA長官の訪問はロシアに対する挑戦と考えられると言った。

親クレムリンのメディアは、今は追放されたビクトル・ヤヌコビッチ大統領に対する親西欧勢力の抗議が去年の11月から始まって以来、CIAがウクライナに介入している疑いがあることを報じた。

2月ヤヌコービッチのキエフからの逃亡に続くウクライナの政治的危機は、ロシアと米国の緊張の増加させ、ロシアのクリミア半島併合の後、2国間の政府要員に対する貿易制裁に至った。

土曜日に米国国務長官ジョン・ケリーは、もし東ウクライナで状況をエスカレートさせない処置を執らないなら、ロシアに対して「追加的な帰結」に至ることを警告した。東ウクライナでは、クリミアで見られたのと似た感情を持った分離主義者が、ロシア人の武装勢力による様々な都市の政府建物の乗っ取りに至った。


ウクライナにおける政治的抑圧―ネオナチ体制に対抗する蜂起への弾圧

Political Repression in Ukraine―Crackdown on Uprisings Against the Neo-Nazi Regime
http://www.globalresearch.ca/political-repression-in-ukraine-crackdown-on-uprisings-against-the-neo-nazi-regime/5377473
By Oriental Review、Global Research, April 11, 2014
Oriental Review、9 April 2014

(以下、次号に続く)
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Author:狐狸庵居士(田舎の国立大学を2010年に定年退職)

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