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次にやめるのはオリンピックだ!――「放射能でおもてなし」を許してはならない

英語民間試験、萩生田文科相、「身の丈」発言、下澤陽子、大沼安史、村田光平、「放射能でおもてなし」東京オリンピック、福島県伊達市長いわく 「心の除染が必要」、核戦争防止国際医師会議( IPPNW:International Physicians for the Prevention of Nuclear War)

世界が見た福島原発災害7364

 文科省が、「外注」「民間委託」という名で民営化を図ろうとした英語の大学入試は、萩生田文科相の「身の丈」発言で延期になりました。
 この発言がなければ英語入試の「外部委託」は恐らく強行されていたでしょうから、萩生田氏に「ありがとう」と言いたいと思います。
 アメリカでは放言癖のトランプ大統領が登場したおかげで、“Deep state”(裏国家、闇の政府)の存在が明らかになったのと同じ功績でしょう。
 それはともかく、次に延期・中止すべきなのは東京オリンピックでしょう。というのは、福島はもちろんのこと東京の居住者でさえ放射能の被害で関西その他に移住するひとがいるくらいなのですから。
 ですから、東京で(そして福島でも)オリンピックを開くことは、参加選手はもちろんのこと海外からの観光客を、「放射能でおもてなし?」をすることになるであろうことは、ほぼ間違いないでしょう。
 たとえば東電福島第一原発事故後、東京から神戸へ避難した下澤陽子さんのスピーチを試聴してみてください。これは、下澤さんが、原爆投下73周年を迎えた2018年8月6日に、広島の平和公園から、日本と世界に向けて発信した渾身のスピーチです。
 (英語学習は「会話ごっこ」のためのものではないことを、彼女は身をもって示してくれたように思いました。)
 下記が、その英語スピーチと日本語スピーチの動画です。ぜひご覧ください。
動画 https://youtu.be/A2uJMf2jNtw(英語スピーチ)
動画 https://youtu.be/qEGCOc46US4 (日本語スピーチ)
 この下澤さんのことを、私は恥ずかしいことに、大沼安史『世界が見た福島原発災害7』(緑風出版)を読むまでは全く知りませんでした。大沼さんの力作シリーズ、とりわけ第7巻に感謝したいと思います。

村田光平(元スイス大使)
村田光平 (2)

 この関連で、どうしても紹介しておきたいのが、「東京オリンピックがいかに危険か」を訴え続けている村田光平氏(元スイス大使)へのインタビューです。
 これは、データーマックス社の季刊誌 IB (Infromation Bank)のWeBサイトに四回にわたって連載されていたものです。
 季刊誌 IBによる村田氏へのインタビューは以前にも拙ブログ(2019/09/15)で紹介したことがあるのですが、今回の新しいインタビューは、さらなる情報がいっぱい詰まっていますので、ぜひ時間を見つけて読んでいただければと思います。
 この記事は次のような出だしで始まっています。

 7月25日にアメリカの雑誌“The Nation”が掲載した「福島でのオリンピックは安全か?現地を訪れてわかった原発事故の重大な影響は終わっていない」という記事が大きな反響を呼んだ。日本では、なぜかほとんど報道されないが、今ものすごい勢いで世界が危惧する「放射能五輪」の声が増大し始めている。福島原発問題が終わっていない(under controlではない)ことは今や海外では常識となった。一貫して人道的立場から「放射能五輪」に警鐘を鳴らし続けている、村田光平 元駐スイス大使・東海学園大学名誉教授に聞いた。

 以下が、その四回の連載です。
*「放射能でおもてなし?」~安全性を疑問視する国内外からの声が急増!
https://www.data-max.co.jp/article/32066
https://www.data-max.co.jp/article/32067
https://www.data-max.co.jp/article/32068
https://www.data-max.co.jp/article/32069

 村田氏は上記のインタビューで、東京オリンピックにたいして「安全性を疑問視する国内外からの声が急増!」と言っているのですが、そのひとつの例が、IPPNW (核戦争に反対する国際医者団)の公式表明です。
 上記のIPPNWは、2019年7月24日、「日本は東京オリンピックを一年後に控えているが、フクシマの原発大事故はまだ収束していない」として、以下のような公式声明を発表しています。 

「放射能オリンピック2020東京」キャンペーンについて
 本日7月24日に2020放射能東京オリンピック・キャンペーンの参加者たちはフランクフルトのドイツオリンピック連盟DOSBに抗議の訴えを行った。
 このキャンペーンはIPPNWと日本や国際的組織によって、2011年の大事故がまだ収束していないことをドイツ社会に思い出してもらうために実行された。
 来年の同じ日、2020年7月24日に東京夏のオリンピックは開催される。日本政府は福島市で野球とソフトボール競技を行う予定だが、ここはフクシマ第一・事故原発から50キロ離れている。そして同じく20キロ離れたJ・ヴィレッジは大部分若い選手たちの集合場所であり、そこから聖火リレーがスタートすることになっている。
 防御服と放射能マークを加えられたオリンピックの5輪の輪に拠って、デモ参加者たちはフクシマ原子炉からの危険が続いていることを明示した。参加者たちは、オリンピック競技が日本の被災者の運命や人への放射能の危険から目をそらすことに利用されないことを強調した。
 キャンペーンの代表、IPPNWのイェルク・シュミット医師は宣言した。「今回のオリンピック競技は、日本の被災地に、いまだに平常は戻っていないのに、世界に対して平常を示したい試みだと私たちは理解している。」
 彼はスポーツマンとオリンピック運営者たちに対して、東北日本の汚染地区に継続して住む、被災住民の問題が続いていることを意識してくれるよう訴えた。住民は国際的被爆基準に反する放射能を平常と受け取らねばならなくなっている。
 「住民は健康をむしばむ明確に危険な状態に意図的に置かれている。これは受け入れがたい」とシュミット。
 東電を相手どって「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟を起こした代表中島孝氏の手紙が読み上げられた、彼は日本政府がフクシマについて嘘をついていると非難し、海水が放射能汚染され続けていることを指摘した。
 「原発事故をうやむやにし、原因の追究と事実上の損害の調査を行わず、被災者を助けないのであれば、同じような大事故が起きる可能性は大きくなるだろう。」
 IPPNWのアネッテ・ベンシュ・リヒター・ハンゼン医師は福島市が象徴的意味においても、政治的理由でもソフトボールと野球競技のために選ばれたことを指摘した。この地ではそれどころかオリンピック競技のシンボルともなる最初の試合が行われる事になっている。
 「福島では西側代表チームはあまり参加せず、ほとんどアジアからのチームが登場するのは皮肉な態度だ、西側の競技者にはこの競技場を知らせたくないようだ。」と彼女は語った。
 ドルトムント・独日協会のシュリューターマン容子はドイツオリンピックスポーツ連盟会長のアルフォンソ・ヘルマンにあてた手紙の中で、福島市での競技を中止するように要望している。
 彼女は「福島の除染作業は、多数の建築業者が東京で動いているせいで、あまり進んでいない」と指摘した。 
https://www.fukushima-disaster.de/information-in-japanese/artikel/8d042a8342318fc53f444b8f5a5e33bd/%E5%8C%BB%E8%80%85%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AF2020%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%AB%E8%AD%A6%E5%91%8A.html


 この声明では、最後に「ドルトムント・独日協会のシュリューターマン容子はドイツオリンピックスポーツ連盟会長のアルフォンソ・ヘルマンにあてた手紙」を書いていることを紹介していますが、この手紙は以下のとおりです。
 (この手紙には、福島県伊達市長が、被曝によるわが子への健康被害を不安視する親にたいして、「心の除染が必要」と言ったことも紹介されています。)
「放射能五輪2020」 ドルトムント日仏協会 「福島で開催される野球・ソフトボールオリンピック競技にレッドカードを!<追記> 実を言うと、上記の声明や手紙はどこで手に入れることができるのか今まで分かりませんでしたが、大沼安史『世界が見た福島原発災害7』を読んで初めて、それを掲載しているURLにたどり着くことができました。再び大沼さんに感謝です。


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