"Big Brother" の面目躍如たるオバマ大統領(番外編)――スノーデン氏がノーベル賞候補に!そのうえドイツで「内部告発賞」を受賞!!

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「スノーデンは裏切り者ではなく、英雄だ」という看板を掲げてオバマに抗議するボストン市民

http://rt.com/usa/g20-russia-snowden-us-673/

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オバマ氏がシリア爆撃を一時見合わせるようです。

世界の世論が大きく反戦に傾いているだけでなく、アメリカ国内の世論も爆撃反対にますます傾いているからです。それどころか議会でも賛成を得られそうにないことが明らかになってきています。

国連憲章は国連の承認なしに他国を武力で攻撃することを許していません。安全保障理事会を開くゆとりがないほど危機が迫っているときは、例外として自己防衛のための武力使用を認めていますが、シリアがアメリカを攻撃することは今の情勢では考えられません。

ですからアメリカのシリア爆撃が国際法違反であることは誰の目にも明らかでした。

そのうえ、シリア政府が本当に化学兵器を使ったのかを国連が調査しているときに、そしてまだその結果が出ていないときに、一方的に爆撃を急ぐことは、アメリカに何か隠したいこと、世界の目をシリアに集中させたいことがあるからだと思われても仕方がないでしょう。

だからこそ、アメリカがこのような行動をとる一つの大きな理由として、「アメリカの情報機関NSAが、国家・企業・個人を問わず、世界中いたるところでスパイ行為をしていることが暴露され窮地に立たされている」ことにあるのではないかと、推測されるのです。

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<註> そもそもアメリカが他国の化学兵器を「人道上の観点から放置しておけない重大事」と言うのであれば、自分がこれまでおこなってきた数々の戦争犯罪を自己批判してから始めるべきでしょう。ベトナム戦争における枯れ葉剤、イラク戦争における白燐弾や劣化ウラン弾などなど(サダム・フセインによる「クルド人への毒ガス使用」を裏で支援してきたのもアメリカでした)。下記映像をぜひ見てください。
http://www.youtube.com/watch?v=ZwWaQ0_c8wI(約5分)


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このような推測を裏づけるかのように、ブラジルやメキシコの大統領官邸の盗聴など、さらに新しい事実が次々と暴露されています。それを思いつくままに列挙すると次のようになります。

「NSAがブラジルの国営石油企業をスパイ」
NSA Spying Extends to Brazilian State-Oil Firm
http://www.democracynow.org/2013/9/9/headlines#998(September 09, 2013)
「NSAがあらゆる種類のスマートホンに侵入」
Report: NSA Can Hack into All Smartphones
http://www.democracynow.org/2013/9/9/headlines#9910(September 09, 2013)
「NSAが2011年だけでも231回のサイバー攻撃、それを『積極的防御』として賞賛」
Snowden leaks: NSA conducted 231 offensive cyber-ops in 2011, hailed as 'active defense'
http://rt.com/usa/nsa-cyber-operations-classified-247/(August 31, 2013)
「アメリカ情報機関の『闇予算』"black budge" が526億ドル」
Snowden reveals US intelligence's black budget: $52.6 billion on secret programs
http://rt.com/usa/snowden-leak-black-budget-176/(August 29, 2013)

破産都市デトロイトに象徴されるように、いまアメリカ全土で財政赤字を理由に次々と緊縮財政に追い込まれる都市が続出し、大量の学校閉鎖と教員の大量首切りは深刻な問題になっています。

その一方で、オバマ氏が無人殺人機を中心にした秘密戦争を世界中に拡大し、その戦争遂行のために情報機関(民間に下請けさせている大量の情報機関をふくむ)の秘密予算を野放図に拡大しているのです。

このようなことが知られれば、国民の怒り・世界の世論をかき立てずにはおきません。今やそれが周知の事実になろうとしています。だからこそ、このような国民の怒り・世界の世論を別の方向に向けるために、どうしてもシリア爆撃は必要でした。

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<註> アメリカをシリア爆撃に駆り立てているもう一つの要因に、イスラエルがアメリカによる黙認のもとで、毎日のようにパレスチナの地を「植民」という名で略奪しつつあるという現実があります。これにたいする世界的世論も日々きびしくなりつつありますから、このような世論を別の方向に向けるためにもシリア爆撃は必要だったでしょう。

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兵士のなかで蔓延しつつある厭戦気分と政府不信
http://rt.com/op-edge/us-military-sick-syria-war-352/

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しかし、このようなオバマ氏の努力にもかかわらず、国民の怒り・世界の世論が変わる気配はありませんでした。むしろオバマ不信が強まりました。私は、これもスノーデン氏のおかげだと思っています。

というのは、スノーデン氏が断固として「国民の知る権利」を行使したおかげで、オバマ氏の偽善と氏による国家犯罪が暴露され、アメリカの世界的権威は失墜しつつあるからです。こうして今や兵士のなかでも厭戦気分と政府不信が蔓延しています。

「チョムスキー:凋落しつつある帝国の権力」
Noam Chomsky: Imperial Power on the Decline
http://www.zcommunications.org/america-s-imperial-power-is-on-the-decline-by-noam-chomsky(Aug 03, 2013)
「兵士のなかで蔓延しつつある厭戦気分と政府不信」
US military sick and tired of war, have no faith in government
http://rt.com/op-edge/us-military-sick-syria-war-352/(September 03, 2013)

このような流れのなかで嬉しい知らせがありました。それは、「スウェーデンの学者がスノーデン氏をノーベル平和賞の候補に推薦した」というニュースです。それをDemocracyNow! は次のように報じています。

NSAの内部告発者エドワード・スノーデン氏がノーベル平和賞に推薦された。

平和賞選考委員会への手紙の中で、スウェーデンの社会学教授Stefan Svallfors氏は、「この世界を少しでもより良く安全なものにするために英雄的な犠牲をはらった」と述べている。

またSvallfors氏は、「この賞をスノーデン氏に授与することによって同委員会の『不名誉』をつぐなうことにもなるだろう」と示唆した。オバマ氏への授賞という2009年におこなった『気まずい』決定によってこうむった『不名誉』のことである。

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<註> 原文は次のとおりです。
Swedish Professor Nominates Snowden for Nobel Peace Prize
http://www.democracynow.org/2013/7/16/headlines#7162
  National Security Agency whistleblower Edward Snowden has been nominated for the Nobel Peace Prize.
  In a letter to the prize committee, Swedish sociology professor Stefan Svallfors cites Snowden's "heroic effort at great personal cost," saying he has "helped to make the world a little bit better and safer."
  Svallfors also suggests giving the award to Snowden might make up for the "disrepute" incurred by the committee's "ill-conceived" decision to give President Obama the award in 2009.

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上記に引き続き、もう一つの嬉しい知らせがありました。それは、スノーデン氏がドイツで「内部告発賞」“whistleblower prize”を授賞したというニュースです。それをRTは次のように報じています。

NSAの元契約職員だったエドワード・スノーデン氏が、ドイツで隔年に授与される「内部告発賞」(約3900ドル相当)を受賞した。NSAによる盗聴行為を暴露するという「勇気ある行為」を讃えたものだった。

当日の「内部告発賞2013」授賞式の挨拶でスノーデン氏は次のように述べた(ただし氏がロシア亡命中で出席できないため、元CIA職員のJacob Appelbaum氏が代読した)。

「公共の利益のためにおこなおうとした私の内部告発という行為が、このようなかたちで求められるということは大いなる光栄です」

「しかし、秘密機関NSAによる憲法の基本的権利への侵害にたいして、いま力強い変化が起きつつありますが、これをもたらしたのは私ではなく民衆の運動です。」

「権力にたいして真実を告げることは、内部告発者の自由を奪い、家族や国家にとっても大きな苦痛を強いてきましたが、これはひとえにアメリカの法律が国民を十分に保護せず、公益を守ることにかけて欠点があることによるものです」

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<註> 原文は次のとおりです。
Snowden wins whistleblower award in Germany
http://rt.com/news/snowden-prize-whistleblower-germany-255/(31.08.2013)
  Former NSA contractor Edward Snowden has been awarded the biennial “whistleblower prize” in Germany, worth some $3,900, in recognition of his “bold efforts” to expose the monitoring of communications data by his former employer.
  In Snowden's address on the presentation of the 2013 Whistleblower Award - channeled by internet activist and journalist Jacob Appelbaum - the former CIA employee said “it is a great honor to be recognized for the public good created by this act of whistleblowing.”
  However, he acknowledged that “it is not [him], but the public who has affected this powerful change to abrogation of basic constitutional rights by secret agencies.”
  In his statement, he said that “speaking truth to power has caused whistleblowers their freedom, family, or country” in the US due to the country's “weak legal protections” and “bad laws that provide no public interest defense.”

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この「内部告発賞(The whistleblower award )」は、1999年に、「ドイツ科学者協会(the Association of German Scientists)」と「核兵器に反対する法律家協会」(IALANA:the International Association of Lawyers Against Nuclear Arms )」のドイツ支部が共同で始めたものだそうです。

日本でも、このような団体がいま緊急に求められているように思います。なぜなら、いま大きな問題になっているTPPは、アメリカの国会議員でさえ、その内容を十分に知らされることがないまま、秘密裏に審議が進められているかららです。

これがいかに一般民衆の利益を踏みにじり巨大多国籍企業の利益のみを重んじる内容になっているかは、極秘のなかで審議が進められていることそのものに象徴的に表れていると考えるからです。もし公開のなかで審議が進められれば民衆の巨大な反対運動が起きることが分かっているからです。

いまこそ「日本のスノーデン」と、彼らを守る組織・彼らを守る法律が求められています。また、このような人物がいたら原発も今のような事態になっていなかったでしょう。





The whistleblower award was first awarded in 1999 under the auspices of the Association of German Scientists and the German chapter of the International Association of Lawyers Against Nuclear Arms (IALANA).

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