チョムスキー「世界の誰もが知っている: アメリカは世界最強=最悪のテロ国家だ」 

平和研究、アメリカ理解(2014/12/24)
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CIAによる拉致・拷問の世界地図
CIA拷問 世界地図 cia-rendition-map3
http://www.washingtonpost.com/blogs/worldviews/wp/2013/02/05/a-staggering-map-of-the-54-countries-that-reportedly-participated-in-the-cias-rendition-program/

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 アメリカ上院情報委員会は、12月9日、CIA調査の主要部分を編集した500頁の要約を公表しました。これにより9・11同時多発テロ以降の米国の拷問プログラムの生々しい詳細が明らかになり、改めてアメリカの蛮行が世界中で話題になりました。
 ドイツでも、ベルリンの人権団体がジョージ・W・ブッシュ政権の拷問プログラム立案者たちに対し、刑事告発を行いました。「欧州憲法・人権センター(European Center for Constitutional and Human Rights)」は、ジョージ・テネット元CIA長官、ドナルド・ラムズフェルド元国防長官はじめ、ブッシュ政権の高官たちを戦争犯罪で告訴し、ドイツの検察官による即刻の調査を要求しています。
 ブッシュ政権高官たちにたいする戦争犯罪の告訴を一貫して拒否してきたオバマ大統領は、このような不利な状況を打ち破るためでしょうか、12月17日、50余年ぶりにキューバとの国交を正常化させると発表しました。これにはハバナの米国大使館開設が含まれ、両国間の囚人の交換も行われる予定です。また経済封鎖の解除も期待されています。
 しかしオバマ氏は、これとほとんど同時にロシアやベネズエラにたいする経済制裁を発表しています。このことを考えると、オバマ氏のキューバにたいする国交回復は、本当の国交改善を望んでいるかどうか、その真意が疑われます。下記の櫻井ジャーナルは、その裏舞台を鋭く分析しています。
「キューバにおける体制転覆」

 オバマ氏の真意を疑わせるもうひとつの事実は、世界最強の大国アメリカが一貫してカリブ海の弱小国キューバに、思わず目を覆いたくなるようなテロ攻撃を続けてきたという事実です。
 チョムスキーはこれを「マフィアの原則」と呼んでいます。「たとえどんなチンピラであろうが、マフィアのボスの許可なく行動するものがあれば、容赦なく制裁を加える」という原則です。「言うことをきかないものがあれば、見せしめに殺してもよい」「さもなければ他のものが言うことをきかなくなる」というわけです。
 この「マフィアの原則」をロシアやベネズエラに適用しているわけですから、自主独立の道を歩んでいるキューバが、この後も安泰であるはずがありません。では、アメリカはキューバや中南米に何をしてきたのか。以下のチョムスキー論文は、「世界最強=最悪のテロ国家アメリカ」の行状を、主としてキューバを例にしながら詳細に説明しています。
 同時にチョムスキーは、アメリカの政府だけでなくニューヨークタイムズを初めとする大手メデイアやアメリカ知識人がもつ典型的思考パターンを、改めて鋭く告発しています。(私には、国外におけるアメリカの行動が、国内で白人警官が丸腰の黒人を射殺しても無罪であることと鏡像関係になって見えます。)

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世界の誰もが知っている
アメリカは世界最強=最悪のテロ国家だ
ノーム・チョムスキー
http://www.telesurtv.net/english/opinion/Its-Official-The-US-is-a-Leading-Terrorist-State-20141020-0067.html

It's Official: The US is a Leading Terrorist State
国際世論の調査によれば、米国は「今日の世界平和にとっての最大の脅威」として、群を抜いて筆頭に位置している。二位のパキスタンを大きく引き離しており、他は足下にも及ばない。


 ロシア紙『プラウダ』のトップ記事が、諜報機関KGBに関する次のようなことを報じたと想像してみよう。
 <クレムリンが世界中でおこなっている巨大テロ作戦をKGBは再検討している。作戦の成否を生む結果になってしまった要因が何なのかを探るのが目的だが、不幸にも上手く成功を収めたものはほとんどなかった。それで、最終的には政策の再検討が妥当であると結論づけている。>
 さらに記事が次のように続いていたと想定してみてほしい。
 <プーチンはKGBに「反政府勢力に資金を渡したり武器を供給したりして実際にうまくいっている国がないか調査をしろ」と要求したが「大したものが出てこなかった」。だから、これ以上そんなことに精力を傾けることは、気が進まないようだ。>

プーチンがそんなことをしたり言ったりすることは、想像できないことだが、もしそのような記事が現れたとすると、アメリカの激怒と憤慨の叫びが天まで達することだろう。そしてロシアはこっぴどく非難されるか、もっと悪くすると[爆撃されるかも知れない]。
 なぜなら、そのような言動は、プーチンが今まで危険なテロリストだったことを自分でおおっぴらに認めてしまったことになるからだ。それだけでなく、プーチンの言動にたいするロシア政界の反応ぶりが、あまりにもひどいからだ。彼らはプーチンのテロ行為に何の関心も持っていない。関心があるのは、ロシアの国家テロがいかにうまく実施できたかどうか、テロの実践力が向上できるかどうか、だけだ。

上記のような記事が現れることは、ほとんど想像することすら難しい。ところが驚いたことに、実際にそういう記事が出たのだ。

ニューヨークタイムズ紙は10月14日、トップニュースで、CIAによる研究を報じた。それはホワイトハウスが世界中でおこなっている巨大テロ作戦についてCIAが調査しているという記事だった。
 その調査・研究は、テロ作戦の成否を生む結果になってしまった要因が何なのかを探るのが目的だが、成功を収めた例は不幸にもきわめて稀だったので再検討が妥当であると結論づけている、という。
 記事はそれに続けて、「オバマ氏は、反政府暴動をおこそうとしている連中に金品を渡したり武器を供給したりして実際に成功した事例がないか、それを見つけ出すべく調査しろとCIAに命令したが大した成功例が出てこなかった。だから、そんな努力を続けることにオバマは気が進まないようだ」と述べている。

しかし上記の記事には、オバマ氏のこのような言動にたいする激怒もなければ憤慨もなかった。何もなかったのだ。

この記事の結末は全く明瞭だろう。西側の政治風土においては、自由主義世界の指導者がテロリストであり、「ならず者」国家なのだ。またそのようなテロ犯罪における卓越ぶりを公然と宣言しても、それは完全に自然で適切なのである。さらに、ノーベル平和賞受賞者でリベラルな憲法学者が権力の座にあるからには、そのような行動をさらに効果的におこなってくれることにのみ関心を払うというのは、なおさら自然で適切なのである。

もっと詳細に記事を見てみると、いま述べた結論がますます確かであることが分かる。
http://www.nytimes.com/2014/10/12/opinion/sunday/end-the-us-embargo-on-cuba.html?_r=1#

ニューヨークタイムズ紙のその記事は「アンゴラからニカラグア、キューバまで」の米国の作戦を引き合いに出すことからはじまっているが、この記事で省略されていることを少し補ってみることにしよう。

アンゴラで米国は、当時の南アフリカ共和国の侵略活動に加担して、ジョナス・サビンビ(Jonas Savimbi)のUNITA(アンゴラ全面独立民族同盟)というテロリスト軍隊に決定的な支援を提供した。そして注意深く監視された自由選挙でサビンビが完敗した後も、米国は軍事支援をつづけた。
 それどころか、南アが支援を止めた後でさえ、米国は、この「権力をひたすら追い求め、自国民にひどい不幸をもたらした怪物」(イギリスのアンゴラ駐在大使マラック・グールディング(Marrack Gouldingの言)に支援を続けたのだ。隣国のコンゴ民主共和国の首都キンシャサにいたCIA支部長でさえ、「ザビンビの犯罪があまりにも広範囲だから、そのような怪物を支援するのは好ましくない。ザビンビは怖ろしく残酷だ」と米国政府に警告して、アンゴラ駐在大使グールディングの「怪物」発言を肯定していた。

アンゴラで米国支援の大規模で殺人的なテロ活動がおこなわれていたにもかかわらず、キューバ軍は南アの侵略者たちを国外に追い払い、不法占領していたナミビアからも退去させた。こうしてキューバ軍はアンゴラに選挙ができる道を開いたのだった。そのアンゴラでの大統領選挙でサビンビは敗北した。にもかかわらずサビンビは、ニューヨークタイムズ紙によれば、「投票が・・・完全に自由で公正なものだったとする800人近くの外国人選挙立会人の見解を完全に退け」、米国の軍事支援を得てさらにテロ戦争を継続したのだった。

アフリカ解放とアパルトヘイト終焉におけるキューバの功績について、ネルソン・マンデラは、ついに刑務所から解放されたとき、これを高く讃え、マンデラの制定した最初の法令のなかで次のように宣言した。「私が牢獄に繋がれているあいだ、キューバは私を鼓舞し、フィデル・カストロは常に私の心の支えだった。(中略)[キューバ軍の勝利は]白人の圧制者は打ち負かすことができないという神話を打破し、(そして)南アフリカの闘う大衆を激励した。(中略)キューバ軍による勝利が、アパルトヘイトの惨劇から、我が大陸を、我が人民を解放する分岐点となった。(中略)アフリカとの関係において、これほど大きな私心のなさを示してくれた国が、キューバの他にあっただろうか」

他方、テロリストの指揮官ヘンリー・キッシンジャーは、カストロの不服従に怒り狂った。あんな“小物”は“叩き潰す”べきだと考えていたからだ。これはウィリアム・レオグランデ&ピーター・コーンブラー著『キューバへの裏舞台』という本の中に記されている。最近の機密解除文書をもとにした傑作だ。

ニカラグアに話題を変えよう。レーガンのテロ戦争について詳しく述べる必要はない。レーガンのテロ戦争は、国際司法裁判所がワシントンに「軍隊の不正使用」――すなわち国際テロのことだが――を中止せよ、そして実質的な賠償金を支払え、と命令を下した後も、ずっと続けられたからだ。また国連安全保障理事会の決議で、すべての国家に(ということはつまり、これは米国のことを意味しているのだが)国際法を遵守せよと要求した(これにワシントンは拒否権を発動した)後も、レーガンのテロ戦争は続けられた。

しかしながらレーガンによるニカラグアのテロ戦争は、エルサルバドルとグアテマラでレーガンが熱狂的に軍事支援した国家テロほどには破壊的ではなかった。ニカラグアには、米国が指揮するテロ部隊に対抗するための自国の軍隊をもっているという強みがあったからだ(後に、CIA長官から「政治屋」=大統領になったブッシュ1世が、ニカラグアのテロ戦争をさらに拡大したのだが)。ところが隣国[エルサルバドルとグアテマラ]では、国民を襲撃するテロリストたちが、ワシントンによって武装され訓練された国軍だったから、国民には自分たちを守ってくれる部隊が存在しなかったのだ。  

あと数週間もすれば、私たちはラテンアメリカにおけるワシントンのテロ戦争を記念する大フィナーレの日を迎えることになる。つまりラテンアメリカの指導的知識人6人とイエズス会の司祭たちが殺された日だ。それはエルサルバドル軍のエリートテロ部隊アトラキャトル大隊によってなされたのだ。この大隊はワシントンによって武装され訓練されたもので、最高指揮官の明白な命令の下で行動していたのだ。そして一般人犠牲者の大虐殺という長い長い記録をともなうことになったのだ。

エルサルバドルの首都サンサルバドルのイエズス会大学で、1989年11月16日に実行されたこの衝撃的な犯罪は、テロという巨大な疫病の最終楽章だった。
 その疫病が南アメリカ大陸全体に広がったのは、ジョン・F・ケネディがラテンアメリカにおける米軍の任務を、「西半球の防衛」――こんなものは時代遅れの第2次世界大戦の遺物なのだが――から、「中米各国の国内の安全保障」に転換した後のことであった。
 「国内の安全保障」といっても、なんと驚くなかれ、じっさいは中米各国の国民に対する戦争を意味するものだったのだ。その悪影響については、1961年から1966年まで米国の対ゲリラ作戦および中米国内防衛計画を指導してきたCharles Maechlingが簡潔に描いている。
 すなわち、Maechlingは、ケネディの1962年の決定を、「エルサルバドル軍やグアテマラ軍の貪欲と残酷さを黙認する行為から、彼らの犯罪にみずから共謀・加担する行為へと、方向転換するものである」と述べた。言いかえれば、「ナチス親衛隊(SS)最高指導者ハインリッヒ・ヒムラーがつくった特務絶滅部隊の方法」を支援する方向へと転換したというのである。

しかし、これらの事実はすべては忘れ去られた。それは米国の支配層にとって「正しい事実」ではないからだ。

キューバでは、激怒したケネディ大統領によって、ワシントンのテロ作戦が開始された。キューバ人を罰するためだ。米国が実行するピッグズ湾侵攻作戦を挫折させてしまったからだ。
 歴史家ピエーロ・グレイジェシースPiero Gleijesesが書いたように、ケネディ大統領は「弟ロバート・ケネディ司法長官に、マングース作戦(Operation Mongoose)を監督するトップレベルの特別機関を指導してくれと頼んだ。」
 「マングース作戦とは、ケネディが1961年後半に開始した作戦であり、フィデル・カストロに“地球規模の恐怖”をお見舞いする準軍事行動計画だった。それは軍事訓練を施した亡命キューバ人をキューバ本土に派遣して経済活動を妨害・撹乱するなどの破壊活動をおこなわせ、カストロ政権を転覆しようとするものだった。」

 “地球規模の恐怖・テロ行為” 'terrors of the earth' という語句はケネディの同僚で歴史家アーサー・シュレジンジャーから引用したものであり、彼が書いたロバート・ケネディの準公式的伝記の中にあるものだ。ロバート・ケネディ(RFK)はテロ戦争を指揮する責任を割り当てられていたのだ。RFKはCIAにこう通告した。
 キューバ問題は「米国政府の最優先課題だ――他のすべては二次的だ」、カストロ政権を打倒する、つまりキューバに“地球規模の恐怖”をもたらす取り組みにおいては、「いかなる時間も、いかなる労力も、いかなる人的資源も、出し惜しみしてはならない」。

ケネディ兄弟が開始したテロ戦争は些細な問題どころではなかった。400人のアメリカ人、2000人のキューバ人、船足の速い船をもった民間人、そして年間予算5000万ドルが関わっていた。それらはマイアミのCIA支部によって運営され、中立法(Neutrality Act)に違反する行動だった。また、それは米国内でCIAの作戦を禁止する法律にも違反していた。作戦には、キューバのホテルや工業施設の爆撃、漁船の撃沈、農作物や家畜への毒物散布、輸出用砂糖の汚染などが含まれていた。これらの作戦のなかには、CIAが認可していないものもあったが、いずれにせよ、CIAが資金提供し軍事支援したテロ部隊によって実行された。アメリカが公式に敵と認めた相手には、そのような区別立ては無用だったのだ。

マングース・テロ作戦は、エドワード・G・ランズデール(Edward Lansdale)空軍少将を作戦立案者に指名し、ケネディ政権の総力を挙げてカストロを倒そうとするものだった。ランズデールは、フィリピンとベトナムにおいて、米国が実行するテロ活動で充分な経験を持ち合わせていた。マングース作戦を実行するための彼の予定表では、1962年10月に「大々的に反乱を開始し、共産主義政権を打倒する」ことを命じていたが、テロと破壊が政権転覆の土台を準備したとしても「最終的成功のためには、決め手となる米国の軍事介入が必要になる」という計画だった。

1962年10月は、もちろん近代史においては非常に重大な時だ。ニキータ・フルシチョフがキューバにミサイルを送ったのはその月だった。
 それがミサイル危機を勃発させ、不吉にも、地球を滅亡させる最終的核戦争に、あわや今一歩というところまで接近したのだった。
 しかし、今では、このような状態にフルシチョフを追い込んだのは、アメリカにも責任がある、というのが学会の通説になっている。フルシチョフが攻撃用兵器削減を要求していたことにたいして、ケネディが米国の軍事的優位性を急速に拡大させ、武力において米国が圧倒的優勢になっていたからだ。
 また、もう一つは、米国がキューバに侵攻する可能性があったことへの懸念も、フルシチョフの行動を促した。
 何年も経ってから、ケネディの国防長官だったロバート・マクナマラは、キューバとロシアが攻撃を恐れるのはもっともなことだったと認めた。「もし私がキューバ人かソビエト人だったら、私だってそう考えただろう」。キューバミサイル危機40周年を記念する大きな国際会議で、マクナマラはそう述べたのだ。

政策分析の専門家として高く評価されているレイモンド・ガルトフは、米国情報局で長年の勤めた経験をもっている人物だが、その彼が次のように書いている。
 10月危機が噴出する前の週に、フロリダで活動している亡命キューバ人のテロリスト集団が、米国政府公認のもと、「キューバのハバナ近くのシーサイドホテルにたいして、高速モーターボートを使った大胆な機銃掃射攻撃をおこなった。そこにはソビエト軍の専門家たちが集合しているということが分かっていた。そして多数のロシア人とキューバ人を殺害した」。
 彼は続けて次のように書いている。
 この後すぐ、テロリスト部隊は、イギリスとキューバの貨物船を攻撃し、さらに再びキューバを急襲した。これらは10月上旬に規模を拡大した他の攻撃のひとつだった。そのうえ、11月8日には、キューバ・ミサイル危機がまだ解決せず、緊張の糸が張りつめているときだったにもかかわらず、米国から送り込まれたテロ・チームが、キューバの産業施設を吹き飛ばしたのだった。
 それはマングース作戦が公式に一旦停止された後のことだったのだ。
 フィデル・カストロは、「スパイ機が撮った写真」を手がかりに、400人の労働者がこの作戦中に殺されたと主張した。キューバ危機の終了後すぐに、カストロ暗殺計画と他のテロ攻撃が続けられた。そして近年ふたたびそれがエスカレートしてきたのだ。

今まで、テロ戦争のむしろ端役的なものに注目が集まっていた。他方、数多くのカストロ暗殺計画が企てられ実行されたにもかかわらず、それは概してCIAの幼稚な悪ふざけとして片付けられている。それは別としても、起きたことのいずれも、[西側マスコミでは]ほとんど何の関心も論評も引き出してはこなかった。キューバ人への影響を調査する最初の英語で発表された本格的研究は、2010年、カナダの研究者キース・ボウレンダーKeith Bolenderによるものだった。彼の著書『相手からの声:キューバに対するテロの口述史』である。非常に価値ある研究だが、大手メディアからほとんど無視されている。

米国テロにかんする、今回のニューヨークタイムズ紙の記事で浮き彫りになった3つの事例は、氷山の一角にすぎない。それでもなお、ワシントンが殺人と破壊的なテロ攻撃に夢中になっていたこと、そして、このようなひどいことが政界やマスコミにとって何の関心も呼び起こさず何の重要性も持たなかったことを、このように彼らが公然と認めたことは、私たち民衆にとって有益である。それは、彼らがこのような行為を正常かつ適切なものとして受け入れていることを示すからである。要するに、米国はテロ超大国であるべきであり、したがって法律と文明的基準とは何の関係もない、というわけだ。

アメリカ人にとっては奇妙なことかもしれないが、このようなアメリカに、世界は賛同しないだろう。国際的調査機関WIN/GIA(the Worldwide Independent Network/Gallup International Association)によって1年前に公表された国際世論調査によると、「今日、世界平和にとって最大の脅威はどこか」という質問事項にたいして、米国はダントツの第一位であり、その遙かに下に第二位のパキスタンがいる。まして、その他の諸国はどれもア足下にも及ばない。(ただしパキスタン票が急増したのはインド人の投票によるものだろう。)

幸いにもアメリカ人は、この重要な情報を知らせてくれるメディアをもっていないので、毎日を心安らかに送ることができる。


<註> この翻訳は下記の寺島研究室HPにも載せてあります。写真入りのPDFファイルですから、こちらのほうが読みやすいかも知れません。
http://www42.tok2.com/home/ieas/translation_index.html
http://www42.tok2.com/home/ieas/Chomsky_US_Laeading_Terrorist_State.pdf
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狐狸庵居士(田舎の国立大学を2010年に定年退職)

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