「ヒラリー・クリントンとは誰か」その後、読者からの反響(2)

 前回のブログで、2回にわたって長周新聞に載せられた拙論「ヒラリー・クリントンとは誰か」にたいする新聞読者からの反響を、紙面と共に紹介しました。
 先にも述べたように、アメリカ大統領選の投票日(11月8日)が目前でしたし、山田昇司(編)『寺島メソッド 英語アクティブラーニング』(明石書店)の監修者として、その最終校正に追われている最中でしたから、文章の推敲が足りず荒削りのまま残されてしまい、かなり読みにくいものになってしまいました。
 それで新聞読者だけでなくブログ読者のかたに申し訳なく思っていたのですが、先日、フランス在住(Fさん)の方から「ブログを読ませていただきました」とのメールがあり、驚愕してしまいました。まさか海外在住で私のブログを読んでおられる方がみえるということは、私の想像を超えていたからです。
 そこで、さっそく連絡をとり、いただいたメールを紹介させていただく許可を得ました。Clinton Body Count というサイトの存在が私には衝撃だったからです。そこで以下では、Fさんのメールと長周新聞の拙稿(下)を紹介することにします。次回は、このFさんのメールについて簡単なコメントを書く予定です。

寺島先生、
 「ヒラリー・クリントンとは誰か」上下を興味ふかく読ませていただきました。私が話すより遥かに説得力がありますので、友人にもリンクを送りました。
 この夏、NYに滞在していた間に、クリントンに関わる人がバタバタと不審な死を遂げたり、殺されたりしているのを知り、戦慄を覚えました。先生は2009年ホンジュラスのクーデタに触れておられますが、ヒラリーの関わりを告発していた人権活動家Berta Caceresも今年3月、ホンジュラスの自宅で殺されています。
 ご存知かもしれませんが、Clinton Body Count というサイトを見ますと、ビルの州知事時代、ビルの大統領選挙前後、 ヒラリーの大統領選挙前に死者が集中しています。州知事時代の死者の大多数は、アーカンソーの空港を拠点にしたメデジンカルテルによる麻薬密輸関係なので、必ずしもビル・クリントンがらみとは言えないでしょうが、これほど大掛かりで長期的な麻薬密輸が、知事の黙認あるいは援助なしにできるはずがない、という考えから、サイト主はこのボディカウントに含めたのだと思います。
 私は2004年、ギリシャ、ローマ遺跡を見るため、リビアに行きました。そこで、私たちがいかに真実を知らされていなかったか、を思い知らされました。空港や街角には、カダフィの巨大な肖像画しか掲げられておらず、独裁者であることは疑いの余地がありませんが、町の人の表情に、思ったことを言えない恐怖感はなく、リビア人ガイドはよくカダフィをからかう冗談を言っていました。美術館ではスカーフなど被っていない女子大生が英語で話しかけてきて、女性の教育水準が高いように思われました。ギリシャ、ローマ遺跡には小学生がたくさん遠足に来ていて、自らの歴史遺産として学校教育でも大切にしていることが分かりました。
 ショックだったのは、カダフィがいると思われた場所が米軍に爆撃され、多くの村人がが殺されたこと、それを西側メディアは報道しなかったため、私は何も知らなかったことでした。また、イスラム原理主義を危険視したカダフィは、原理主義者を山に追い詰め、一網打尽に殺戮した、とガイドが説明してくれました。絨毯爆撃された山は数十年経っても禿山のままでした。
 水パイプラインはまだ部分的でしたが、あちこちにパイプが置かれ、工事が進んでいました。砂漠のガソリンスタンドでも水洗トイレがあり、水が出ました。水パイプライン網がカダフィのライフワークだった、なんて、西側メデイアが取り上げたことがあるでしょうか。今、遺跡や水パイプライン、あれだけ豊かに暮らしていた人々はどんな状態になっているのか、考えると胸が痛みます。
 友人にはよく、私が見たことや感じたことを話していたのですが、とんでもないテロリスト独裁者、というカダフィに関する固定観念はなかなか拭えませんでした。私たちみんな、大メディアに「洗脳」されているのですね。
 私はフランスに住んでいますが、サルコジが大統領になった最初の国賓がカダフィでした。変だな、と思いました。かなりの額の選挙資金がカダフィから流れたのではないか、と思います。土管に隠れていたカダフィにトドメを刺したのはフランス兵だと言われていますが、それならつじつまが合います。
 それにしても、今回の選挙結果は、アメリカ民主党DNCの失策ではないでしょうか。サンダースなら絶対、トランプに勝てたでしょう。多くの人は、トランプを選んだのでなく、ヒラリーを選びたくなかったのです。本当に残念です。
 これからも先生の鋭い分析を読ませていただきます。ありがとうございます。


<註> 前回と同じく、長周新聞「ヒラリー・クリントンとは誰か」(下)の第2面の紹介については割愛させていただきます。また写真や私の主張の典拠を示すURLを除いた、テキストだけのものは下記で読むことが出来ます。
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/hirarikurintontohadarekage.html(上)
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/hirarikurintontohadarekage.html(下)



長周新聞20161104 ヒラリー・クリントンとは誰か(下-1)_convert_20161121004737長周新聞20161104 ヒラリー・クリントンとは誰か(下-2)_convert_20161121010056


関連記事
スポンサーサイト
検索フォーム
プロフィール

狐狸庵居士(田舎の国立大学を2010年に定年退職)

Author:狐狸庵居士(田舎の国立大学を2010年に定年退職)

リンク
最新記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
RSSリンクの表示
QRコード
QR