FC2ブログ

シリコンバレーの "ワーキングホームレス" は大学教師

アメリカ理解(2018/01/23) ワーキングホームレス working homeless、闇の政府Deep State、シリコン・バレー(ケイ素siliconの谷間)、サドリー・バレー(悲しくsadly生きる谷間)

自家用車で寝る「ホームレスの大学教師」
ワーキングホームレス
© Adam Holesch / Global Look Press


 前回のブログから早くも2週間が経とうとしています。この間、アメリカは相変わらず混沌としています。共和党と民主党がいがみあっているだけでなくトランプと議会も争っていて、トランプ政権はまともに機能していません。議会が予算を通さないので政府機能も一部、麻痺しています。
 しかし、それとは関わりなくDeep Stateは着実に海外で戦争準備を整えています。その口実として「人権」や「民主主義」が使われるのですが、イスラエルの首都をエルサレムに移し、それと並行してアメリカ大使館もエルサレムに移すという案は何の問題もなく議会を通過します。
 つまりアメリカの特権階級、好戦勢力であるDeep Stateにとっては、パレスチナの「人権」や「民主主義」は、実はどうでもよいのだということが、このエルサレム問題を見ているだけで歴然としてきます。このことは国内の民衆にたいしても同じです。
 たとえば西海岸や東海岸でホームレスが溢れていても、彼らには全く気になりません。それどころか野宿者に食べ物などを与えると犯罪になります。これが『アメリカンドリームの終わり』を通じてチョムスキーが訴えたかったことでした。

*‘An unjust law’: 9 charged with feeding homeless in California
「不正な法律」、カリフォルニアで、野宿者に食べ物をやろうとした9人が逮捕

https://www.rt.com/usa/416041-advocates-arrested-feeding-homeless-california/
*California city is 'criminalizing homelessness' with food-sharing ban
「カリフォルニアの街では野宿者を犯罪として扱い、彼らに食べ物をやることが禁じられている」

https://www.rt.com/usa/416326-homeless-charged-feeding-criminalise/

 そこで今回のブログでは、IT産業のメッカであるシリコンバレーで専任の大学教師でさえ自家用車の中で寝泊まりをしなければならないという実態があることを、翻訳し紹介したいと思います。日本をこんな国にしてはならないと思うからです。



シリコンバレーの‘ワーキングホームレス’は車で眠る
ハイテクの大物(テク・タイタン)たちが王者のごとく暮らしているとき

Silicon Valley 'working homeless' sleep in cars as tech titans live like kings
Published time: 8 Nov, 2017 14:39

https://www.rt.com/usa/409230-silicon-valley-working-homeless/

カリフォルニア州の太平洋岸に位置する、この目映いばかりの先端技術の聖地(メツカ)、そこは世界最富裕の資産家や大企業のいくつかの発祥の地なのだが、その周辺にますます増える‘ワーキングホームレス’の数は、アメリカンドリームの悲しき脚注(裏面の説明)として役立っている。

これは、なんらかの理由で経済から転落して、現在、路上で生活しているアメリカ人たちの話ではない。これは働き者のアメリカ人たちの話である。彼らは職に就いていて、しかも時には同時に2つも3つも職を掛け持ちをしているが、それでもまだ必要最小限の家賃を払う余裕がないのだ。これらの人々がアメリカ人のまったく新しい下位文化(サブカルチャー)を浮かび上がらせる存在となってきている。ほんの数十年前には聞いたことがないもので、‘ワーキングホームレス’というものだ。  

サッドリーバレー(悲しみの盆地)?

ここ数年続いているホームレス問題は、シリコンバレー(半導体の盆地)からまず第一に連想されるものではない。シリコンバレーは先進的研究・開発の中心地のひとつとして世界的な地位を享受しているからだ。

アップル、アルファベット(グーグル)、ヒューレットパッカード、オラクルのような、『フォーブス100』誌の企業のうち数十社を抱えているシリコンバレーは、米国全体の投機的資本投資の3分の1を占めている。

またカリフォルニア州の、よく知られたリベラル(あるいは左派的)な傾向を考えると、少し奇異な感じがするかも知れないが、シリコンバレーのテクノロジー関連株は、共和党のドナルド・トランプがホワイトハウスに入って以来ずっと記録を破り続けている。

だとすれば、小売業で働く人、教師、保守作業員、配管工などの多くの類似のサービス産業労働者たちの、この悲惨な現象をどのように説明すればよいのか。つまり、彼らは家賃を払う給料が充分にないため、駐車場で車やRV車から出て、戸外で寝泊まりしているのだ。とりわけ、アメリカの中でも現金の海で泳いでいるような地域において。

“サンノゼの地下鉄エリアの家賃の中央値は、月3500ドルだ。しかし賃金の中央値は、飲食サービス部門で時給12ドル、医療支援業務では時給19ドルだ。それは住宅費をまかなうことすらできない額だ。”とAP通信は、その問題をとりあげた最近の暴露記事で報じた。 
 
その記事はエレン・タラ・ジェイムズペニー(54歳)の胸の痛むような話を詳しく報じた。彼女はサンノゼ州立大学で教えており、4クラスの英語授業をもち、年収は28000ドルだ。しかし2つ学位を取得した後、現在143000ドルの学生ローン負債を抱えている。

“彼女は試験を採点し、授業の準備をする。愛車ボルボの中で。夜になると、彼女は運転席を後ろに反らし、眠る準備をする。そばに2匹の犬のうちの一匹ハンクをおいて。夫のジムは、車で寝るには背が高すぎるので、野外のテントつきの簡易ベッドで眠る。もう一匹の犬バディと共に。

人口8万人の都市マウンテンビューには、300以上の車が都市の至る所に散在し、個人や家族のための狭苦しい住居地としての役割を果たしている。しかし、ますます増えるホームレスの流入に対処するために、市当局者がますます圧力を受けるようになるにつれ、援助資源は限界点にまで達しつつある。

市の公式ウェブサイトによれば、“マウントビューのホームレスは倍近くになった。2013年の139人から、2015年には276人に”。これらの数は2017年には郡全体でさらに上昇した。マウントビューでは、416人のホームレスがおり、2015年から見ると 51パーセント増である。”

その間、すぐ近くのパロアルトの当局者たちは、市の道路沿いに停められたRV車に72時間制限を課すよう強要された。住民からの苦情が多いからだ。

貧乏人のせいか?

彼らの現在の苦境は、こうした悪戦苦闘している個々人のせいにしたいという誘惑にも駆られる。そもそも、車に荷物を積んで、大金持ち連中の荒い金使いが急激なインフレを起こさせていない所へ、移動しさえすればよいではないか。そういった物言いにもいくらかの真実があるようにも思われる。だが問題はそれほど簡単ではない。問題はシリコンバレーの境界を越えているからだ。

ホームレスは今やアメリカでは珍しくないのだが、とくにカリフォルニア州では顕著だ。米国住宅都市開発省によって最近発表されたばかりの研究では、ホームレス率のトップ10都市のうち4つはカリフォルニア州だった(ロサンゼルス、サンディエゴ、サンフランシスコ、サンノゼ)。ただし首位はニューヨーク市だ。

急上昇している株式市場と息を飲むほど高額の役員報酬という楽天的なニュースの影に隠れているのは、ホームレスの急上昇だ。そしてそれは西海岸沿いの多くの州政府に非常事態を宣言させるまでになっている。そういう宣言は、通常は自然災害のために取っておかれるものなのだが。

“空前のホームレス危機が西海岸を揺るがしつづけている。そして、その犠牲者たちはその地域を特徴づけている成功そのものによって置き去りにされているのだ。急上昇する住宅費、どん底の空室率、そして誰一人待ってはくれない怒濤の経済だ”と、ワシントンポスト紙は報じた。

太平洋岸の北から南に至るまで、すべての州政府は解決策を求め苦闘している。

“わが市は経済的には失業率はゼロ。なおかつ数千人のホームレスの人々がいます。彼らは実際に働いています。ただ住宅費を支払う余裕がないだけです。”シアトル市の市会議員マイク・オブライアンはそうワシントンポスト紙に語った。“これらの人々は行く場所がないのです。我々が新しい駐車場を開いても、すぐいっぱいになります。”

その物語をますます悲劇的にしているのは、裕福な人々がそれなしでは生活できない骨の折れる仕事、つまり配管工事・教育・配膳・掃除をこなしている人々の多くが、富へ突進する背後で取り残されつつある人々だ、という事実なのだ。
“これは失業の危機ではないのです。ふつうは失業が貧困につながるのですが、このシリコンバレーは違うのです。”と、コミュニティ・サービス・エイジェンシー(マウンテンビューに本拠地を置く非営利団体)の執行責任者、トム・マイアースはAP通信に語った。“だって、人々は働いているんですからね。”


<註> 上記で翻訳・紹介した実態を別のかたちで紹介しているAP通信の記事があることを知りました。それが次の記事です。
*「シリコンバレーの影:家賃高騰、仕事のあるホームレスが急増 月11万の車上生活」
https://newsphere.jp/technology/20171123-1/
 この記事を読んでいたら、次のような興味深い一節が眼に飛び込んできました。
「15ドルのアボカドの炭火焼を食べて、1,000ドルのiPhone Xをポンと買える若い資産家がいる一方で、家に住めない家庭は数千世帯にのぼる。ホームレス支援団体や市の職員も、ハイテクブームの影で起こっているこの現象に対して、まったくひどい話だと口をそろえる。ホームレスの多くには定職があり、こうした資産家の下で働く人もいる。その資産家こそが、多くの人が家に住めなくなっている元凶なのだ。」
 これを読むと、「アボカドの炭火焼」を食べるのに15ドルもかけるのですから、アメリカの金持ちは菜食主義に傾いていることが分かります。他方、貧乏な黒人を中心として貧困者は肉食です。アメリカでは本当の金持ちしか和食は食べることができません。和食レストランは貧困者には高嶺の花です。トム・クルーズやマドンナといったセレブと言われるひとたちは概して和食であり菜食主義者が多いのです。
 似たような傾向は日本にも現れ始めています。貧乏なサラリーマンは肉丼といった安い肉料理に走り、どんどん癌になり早死にしますが、本当の金持ちは肉食を減らし、通販で取り寄せた高価な「有機栽培の野菜」を食べます。だから金持ちほど長生きすることになります。こうして、かつて長寿県日本一だった沖縄で、若者がゴーヤを食べずに肉食に変わり、今や親が息子や娘の葬式を出すという「逆さ仏」現象が顕著になってきています。



関連記事
スポンサーサイト
検索フォーム
プロフィール

狐狸庵居士(田舎の国立大学を2010年に定年退職)

Author:狐狸庵居士(田舎の国立大学を2010年に定年退職)

リンク
最新記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
RSSリンクの表示
QRコード
QR