また嘘で固めた戦争を始めるのだろうか: アメリカとイスラエルが一緒になって、高度に複雑なウィルス Stuxnet を使ってイランの核施設をサイバー攻撃!?

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Marvin Gaye 「何が起きるんだ、何が起きているんだ!?」
公民権運動、ベトナム戦争、9・11、イラク戦争、ハリケーンKatrina、アフ=パク戦争、
そして次は「イラン戦争」?




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前回のブログから既に10日以上が過ぎました。しかし、近刊『肉声でつづる民衆のアメリカ史』(Voices of a People's History of the United States)の「索引づくり」に追われていて過労が続き、数日間、寝込んでしまいました。

まだ体調が十分ではないのですが、イラン情勢が相変わらず緊迫しているので、ニュースが古くならないうちに少しだけでもお知らせしておかなくてと考え、ベッドから起き上がってきて、いまパソコンに向かったところです。

アメリカでは、ウィスコンシン州知事が公務員の給与・手当を削減し団体交渉権を剥奪する法案を出し強行採決に持ち込んだところ、民衆からの大きな反撃が起き、警官までも一緒になって議事堂を占拠して寝泊まりすることが続きました。

これは、アメリカにおける OCCUPY Movement の出発点になるような事件でした。この「占拠」運動に参加した民衆はみな、「チュニジアやエジプトの若者に励まされた」と言っていました。

その後、州知事をリコールする署名運動が起き、リコール請求に必要な数の2倍以上にもおよぶ署名が集まるという巨大な成功をおさめました。

先日その1周年の記念集会が開かれたばかりですが、1年が経った今、知事ウォーカー氏は選挙違反の捜査にも直面しています。
http://www.democracynow.org/2012/2/15/on_1_year_anniversary_of_wisconsin

ところが日本では、同じような公務員攻撃をしている橋下氏が大阪市長に当選するという皮肉な現象が起きています。しかも、橋下氏は「公務員をのさばらせているとギリシャ危機のようになる」と言って攻撃しています。

しかしギリシャ危機をつくりだしたのは、ギリシャ国民や公務員ではありませんでした。そもそもギリシャの債務が膨れ上がったのは、アメリカのウォール街「ゴールドマン・サックス」が前政権の粉飾決算を手伝ったせいでした。

Wall Street vs. Greece: G20 Opens as Greek PM Pushes for Referendum on Bailout and Austerity Measures
http://www.democracynow.org/2011/11/3/wall_street_v_greece_g20_opens
(上記の記事は、次の字幕版でも見ることができます。)
「ギリシャ国民投票を妨害するEUの背後には、デフォルト回避に必死なウォール街が...」
http://democracynow.jp/video/20111103-2

ところが橋下氏は上記のような事実を知ってか知らずか、嘘を振りまいて公務員攻撃をして、日本の貧困化に一層の拍車をかけています。公務員の賃金が低下すれば、それに引きずられて民間労働者の「最低賃金」も引き下げられますから、悪循環になるからです。

これでは日本にますます「ワーキングプア」や「ホームレス」のひとたちが激増していくことになるでしょう。ですから、「脱原発」の運動と日本の労働者の権利を守る運動を結びつけて行かないかぎり(バラバラの運動では)日本の未来は暗いと思います。

イラン情勢に移る前の、簡単な前書きのつもりでしたが、長くなってきたので、ここでやめます。
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<関連情報>
ギリシャとイギリスで数十万規模のストライキ 財政危機の元凶は?[字幕つき動画]
http://democracynow.jp/video/20110701-3
持たざる者・いのち・公共性~東京・竪川公園の野宿者排除を考える
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1307
武藤類子さんインタビュー:「福島からあなたへ」スピーチに込めた思いとは
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1305

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* 一般読者の皆さんへ: 以下では英文をたくさん引用してあります。しかし半分は自分のメモを兼ねています。時間のない方は飛ばして読んでください。
* 英語教師の皆さんへ: 授業における会話ブーム(しかも覚えてもすぐ忘れる)のおかげで、生徒どころか英語教師の「読む力」も大きな落ち込みを見せています。この英文記事が「読む力」の回復に少しでも役立てば幸いです。
* 教育研究者の皆さんへ: 最近わたしは、英語を学ぶ目的の一つは、アメリカの実像を知り日本を「第二のアメリカ」にしないことにある、と考えるようになりました。以下は、今まであまりにも「虚像のアメリカ」を教えてきた私の反省が込められています。
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前回のブログで私は次のように書きました。

<ベトナムの「ミライ村虐殺事件」を暴露して世界を揺るがせたセイモア・ハーシュ氏は、今回も驚くべき事実を暴露しています。氏によれば、アメリカはイランで次のような挑発活動をおこなっています。
 「イランに特殊部隊を送り込み、クルド人やアゼリー人などの反政府集団に多額の資金援助をしていただけでなく、国外の亡命者にも多額の資金を渡していた。」
 「空からは、砂漠や乾燥地域に、核兵器を隠してある秘密の標識や排気口がないかを、偵察衛星で見張っている。しかし懸命に探しても何も見つからない。」
 「それどころか特殊部隊がテヘランまで出かけて行って、道路標識を放射線探知機に取り替えたり、建物のブロックを積み替えたりしていた。」
 しかし、こんなに懸命な努力をしても、アメリカはイランが核開発をしている証拠を何一つ見つけることができなかったのです。
 それどころか、イランが同じことをアメリカでおこなっていることが暴露されたら、世界中が大騒ぎになるでしょう。それどころか、それを口実にアメリカは、とっくの昔に、イランを爆撃していたかも知れません。>

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ところがイランに関しては、今やアメリカの大手メディアは、かつてのイラク戦争開戦前夜と同じ雰囲気になりつつあります。

というのは、「イラクがインドやグルジアでイスラエルの外交官を狙った爆弾攻撃をかけた」とか、「アメリカ国内でもユダヤ教の教会シナゴーグや攻撃対象になっている」とかを、ABC放送ですら口にするようになっているからです。

アメリカのABC放送といえば、日本のNHKほどの全国的影響力がある大手メディアですが、かつてイラク侵略の時も「大量破壊兵器がある」と言ってわめき立てて、イラク攻撃の旗振り役をしました。

イラク戦争後、ブッシュ政権の嘘がばれたあと、ABC放送は自分の言動を公に謝罪し反省したはずだったのに、その舌の根も乾かないうちに、また同じ過ちを犯そうとしているかのようです。

そのことを、サロン・ドット・コム(Salon.com)を通じて国際的にも著名な弁護士のグレン・グリーンワルド氏は次のように言っています。

「マスコミの言うことを信ずるのなら、イランを意味もなく攻撃的な国だと思うでしょう。他の国、特にイスラエルや米国にを闇雲にけんかを吹っかける国だと思うでしょう。」

「こういった報道の驚くべきところは、米国やイスラエルがイランに対してしてきた行為とい背景をまったく無視しているところです。」

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Iran Tensions Rise with Diplomat Bombings, Scientist Killings, Nuke Claims and Media Warmongering
http://www.democracynow.org/2012/2/16/iran_tensions_rise_with_diplomat_bombings

Well, what's so bizarre is that if you listen to the media, you would see Iran as this sort of irrational aggressor, this country that is just kind of lashing out arbitrarily at other nations, and specifically at Israel and the United States, for no reason. And what's so amazing about that is it completely ignores the context of what the United States and Israel have been doing to Iran for the last several years.
http://www.democracynow.org/2012/2/16/iran_tensions_rise_with_diplomat_bombings

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たとえばグリーンワルド氏は、アメリカやイスラエルがおこなってきたこととして、次のような事実をあげています。

「アメリカで、ほとんど全てのひとに信じられていることがある。それは、アメリカとイスラエルが一緒になって、Stuxnetという高度に複雑なウィルスを使ってイランの核施設をサイバー攻撃した、という事実だ。」

「イランでは一連の科学者暗殺事件が続き、それは地上に仕掛けられた爆弾の爆発事件であったり、車に仕掛けられた磁石爆弾の爆発事件だったりで、科学者の妻たちも重傷を負うということが続いてきた。」

「大手メディアのNBCでさえ、先週の放送で、MEKというイランの反体制グループはイスラエルから武器を与えられているだけでなく軍事訓練も受けていると報じた。MEKはアメリカ政府からテロ組織に指定されてきたはずではないか。」

「またアメリカでは、誰もが知っているように、この間ずっと、民主党も共和党も、その高官・政治家の多くが、自分たちがテロ指定したMEKから金をもらい、その路線を声高に支持してきた。」

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Iran Tensions Rise with Diplomat Bombings, Scientist Killings, Nuke Claims and Media Warmongering
http://www.democracynow.org/2012/2/16/iran_tensions_rise_with_diplomat_bombings

  There is widespread belief, among virtually everybody, that those two nations jointly were responsible for a very sophisticated cyber warfare attack on the nation's nuclear facilities with the Stuxnet virus.
  There have been a string of Iranian scientists who have been murdered through means that are clearly terroristic, whether it means bombs exploding on Iranian soil or magnetic bombs strapped to cars, where scientists have been killed, their wives have been severely wounded.
  And you even have an NBC report from last week that says that a dissident organization that has long been devoted to the overthrow of the Iranian government, the MEK, a group that the United States government has long classified as a terrorist organization, is being armed, funded and trained by Israel.
  And we've known for a long time that numerous prominent American officials and politicians from both parties are on the payroll of the MEK and have been advocating on their behalf.

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さらにグリーンワルド氏は、この DemocracyNow! の番組で次のように付けくわえています。

「だから、イランのテロネットワークとかイランがテロ攻撃に従事しているとか言うときに、まず第一に認識しておかねばならないのは、彼らが、アメリカやイスラエルによる、上記のような攻撃に晒されてきたということだ。」

「また同時に、イランを取り巻く全ての国にアメリカが軍事基地を置き、イランは実質的に周りをすべて包囲されているという事実も、知っておかねばならない。」

「だからJeremy Scahill 記者が先に述べていたように、アメリカは、イエメンのような国で、無人爆撃機による攻撃をおこない、一般市民を殺して、手ひどい反撃、強い反米感情や敵意を生み出している。

「このような攻撃をイランに対しておこなえば、同じようなことが起きることは、火を見るより明らかだ。」

「だから外交的交渉こそが求められているのだが、それこそまさにアメリカ政府が拒否しているものなのだ」

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Iran Tensions Rise with Diplomat Bombings, Scientist Killings, Nuke Claims and Media Warmongering
http://www.democracynow.org/2012/2/16/iran_tensions_rise_with_diplomat_bombings 

So when you talk about Iran's terrorist network and engaging in terrorism and aggression, what I think we need to realize, first and foremost, is that they've been the target of exactly those sorts of attacks by the U.S. and Israel, at the same time that the U.S. virtually has Iran militarily encircled with military bases in virtually every bordering country.
  And just like Jeremy described how, when you drone attack and kill citizens in a country like Yemen, you generate severe blowback and anti-American animus, the same thing is obviously going to happen when you target a country like Iran with those sorts of series of attacks.
  And it's why diplomacy and negotiation—exactly what the U.S. government refuses to do—is the far better course.

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上記でグリーンワルド氏が言っている「イエメン市民にたいする無人機爆撃」については、下記の詳しい報告を御覧ください。

Jeremy Scahill: U.S. Has Ignited Islamist Uprising in Impoverished, Divided Yemen
http://www.democracynow.org/2012/2/16/jeremy_scahill_us_has_ignited_islamist

本当は、この「イエメン市民にたいする無人機爆撃」についても紹介したいことは多いのですが、ここでは次の3点だけを指摘するにとどめます。

1 オバマ大統領がアメリカ国籍をもつイスラム教伝道師とその子どもを、何の根拠も示さず無人機で暗殺した。
2 イエメンでは独裁者サレハ大統領にたいする民衆蜂起が起きて、そのリーダーだった若い女性タワックル・カルマン氏(32)がノーベル平和賞を受けた。
3 独裁者サレハ氏のもとで多くの市民が拉致・拷問・暗殺が起き、民衆が「サレハを国際刑事裁判所へ!」と訴えているにもかかわらず、オバマ大統領はシリアのアサド大統領を非難する一方で、サレハ氏のアメリカ訪問を認めた。

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最後に一つだけ付けくわえておきたいことは、このブログ冒頭で紹介したセイモア・ハーシュ氏が、先に紹介した番組で次のように述べていることです。

Seymour Hersh: Propaganda Used Ahead of Iraq War Is Now Being Reused over Iran’s Nuke Program
http://www.democracynow.org/2011/11/21/seymour_hersh_propaganda_used_ahead_of

「私は概してアメリカ政府の言動には批判的だが、最近は情報機関のメンバーの発言に変化が見られる。それはイラク戦争に懲りて、情報機関の要員は政府の欲しがるような情報を、嘘でまぶして出すのではなく、真実を述べる人が多くなってきたことだ。」

このハーシュ氏の言を裏付けるようなことを、国防情報局長官Ronald Burgess中将が、先日の上院軍事委員会で証言しました。

DemocracyNow!(2012/2/17)によれば、Burgess長官は、「イランは、攻撃されれば応戦するかも知れないが、自分から挑発したり、軍事行動に出ることは、まずありえない」と述べたのです。

U.S.: Iran Unlikely to Start Military Conflict
http://www.democracynow.org/2012/2/17/headlines#4

その数日前に、やはり軍高官のDaniel Davis中将が、「アフガン戦争は全く馬鹿げた戦争だ」という調査報告をまとめてオバマ政権に提出したところ、まったく受け入れられず、退職年金が目の前であるにもかかわらず、辞表を提出しました。

Army Whistleblower Lt. Col. Daniel Davis Says Pentagon Deceiving Public on Afghan War
http://www.democracynow.org/2012/2/15/army_whistleblower_lt_col_daniel_davis

アメリカ情報機関高官ですら、自分の頭で判断して、ときには辞表を覚悟に真実を述べることもあるのに、日本政府は(日本の大手メディアも似たり寄ったりですが)常にアメリカ政府の言うとおりにしか判断・行動しません。

中国・北朝鮮の情勢判断や沖縄の基地問題を見れば、それは明らかでしょう。これでどうして国民の命や暮らしを守ることができるのでしょうか。
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<註> 
 アメリカ軍がイラクから撤退することになった最大の要因は「アメリカ兵士がイラク国内で犯罪を犯した場合はイラクに裁判権がある」として、オバマ政権が強く要求した「免責条項」を拒否したからでした。
 日本政府も、沖縄などでアメリカ軍が犯した犯罪を「自分の手で裁く」と宣言すれば、簡単に米軍基地がなくなり、それを血税で負担する必要もなくなります。財政的にも大きな助けになるのではないでしょうか。
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狐狸庵居士(田舎の国立大学を2010年に定年退職)

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